2024年4月28日【天皇賞(春)】終了時点までのデータや実際の走りをもとに、サリエラの好走パターンを分析。

サリエラの距離適性

サリエラはこれまでに芝1800m~芝3400mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1800m(1-0-0-0)
  • 芝2000m(2-1-0-1)
  • 芝2200m(0-0-0-1)
  • 芝2500m(0-0-1-0)
  • 芝3200m(0-0-0-1)
  • 芝3400m(0-1-0-0)

そこそこ長い距離でも持つ。

サリエラの脚質

道中控えて、終いの脚を生かす競馬。

終いの脚はあるにはあるが、後方からまとめた交わすような鬼脚ではないので、道中の位置取りはあまり後ろにならない方がいい。

道中で中団あたりにポジションが取れれば、重賞クラスでも高い確率で上位に食い込んでくる力はある。


サリエラのコース適正

サリエラの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(未)
  • 函館(未)
  • 福島(未)
  • 新潟(0-0-0-1)
  • 東京(3-1-1-0)
  • 中山(未)
  • 中京(0-1-0-0)
  • 京都(0-0-0-2)
  • 阪神(未)
  • 小倉(未)

右回りが(0-0-0-2)。


サリエラの血統背景

父はディープインパクト(サンデー系/牡馬三冠、春天、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念)。

母の父はロミタス(ND系ニジンスキー)。

ロミタスは欧州、米国で走り、芝のG1を3勝。主戦場は芝の1600m~2400m。G1勝利は3勝とも芝2400m。

半兄にサリオス(朝日杯FS、皐月賞2着、ダービー2着)。

全姉にサラキア(府中牝馬S、エリザベス女王杯2着、有馬記念2着)。

母方の7代前、Suleika(ズライカ)を祖とする牝系は、多くの重賞ウィナーを輩出する名門牝系。

この牝系の最近の活躍馬としてはシュネルマイスター(NHKマイルC、マイル2着、安田記念2着)、ブエナビスタ(阪神JF、桜花賞、オークス、ヴィクトリアM、秋天、JC)。

もっと遡ると、マンハッタンカフェもこの牝系。

サリエラの近走

22/9/18 ローズS(G2)

中京 芝2000m 良

着順:2着(1.58.6・0.1差)

騎手:ルメール(54キロ)

道中は後方集団の9番手あたりを追走。

4角も後方10番手で直線に向くと、直線は馬群の中ほどから追い上げてくるが、半馬身差及ばずの2着。

いつも通りのいい脚は見せたがわずかに届かず。

スローの流れをよく追い上げたと見ることもできるし、ここは差し切らなければ意味がないとも言える。

坂の上りも含めて、トップスピードに乗るまでにちょっと時間がかかっているようにも見えた。

本番の阪神の内回りの2000mでもいい脚が出せるのか否かは微妙。

2022年 ローズS(G2)のラップ分析&回顧

23/1/28 白富士S(L)

東京 芝2000m 良

着順:1着(1.58.5・-0.2差)

騎手:ルメール(54キロ)

道中は中団のやや前、4~5番手を追走。

4角は全馬一団となった馬群の中ほど、4番手で直線。

直線は坂を上り切った残り200mからビュンと伸びて、ゴール前、逃げ粘るドーブネをしっかり交わしてゴール。

鮮やかな勝ち方には見えたが、しかしやはり、坂の上りではちょっとモタモタしている印象は前走と同じ。

23/5/28 目黒記念(G2・ハンデ)

東京 芝2500m 良

着順:3着(2.30.9・0.1差)

騎手:ルメール(55.5キロ)

道中は中団10番手の外目を追走。

4角は11番手の外で直線に向き、直線は馬群の外目から追い上げに入るが、ゴール前詰め切れずに3着まで。

4角から直線入口で外目に進路を取った影響で、坂の上りで後れを取ったようにも見えたが、これまでと同様で、坂の上りでもたついている感じもする。

枠の内外が明暗を分けたのか、それとも坂の上りでもたつく馬なのか?

終いの脚はしっかりとメンバー2位の33.8秒を出してはいるが、今後も僅差の2、3着が続くようなら、一考が必要。

2023年 目黒記念(G2)のラップ分析&回顧

23/9/3 新潟記念(G3・ハンデ)

新潟 芝2000m(外)良

着順:7着(1.59.4・0.4差)

騎手:ルメール(55.5キロ)

スタート出遅れて道中は後方12番手を追走。

4角は11番手の内で直線に向き、直線ではジワジワとは詰めてはくるが0.4差及ばずの7着。

上り3Fはメンバー3位の33.8秒。

まあ、こんな脚といえばこんな脚なのだが・・・。

坂の上りでモタモタする印象はあったが、今回を見る限り、坂は関係なく、切れ味自体があまりないということかも。

そうなると、位置取りは、今回のように後ろ過ぎてはダメだろう。

2023年 新潟記念(G3)のラップ分析&回顧

23/11/12 エリザベス女王杯(G1)

京都 芝2200m(外)良

着順:6着(2.12.9・0.3差)

騎手:マーカンド(56キロ)

道中は後方13番手。

4角は12番手の大外で直線に向き、直線は馬群の大外から追い上げてはくるが、0.3差届かずの6着。

位置取りの差。

もう少し前にいたい。

2023年 エリザベス女王杯(G1)のラップ分析&回顧

24/2/17 ダイヤモンドS(G3・ハンデ)

東京 芝3400m 良

着順:2着(3.30.2・クビ差)

騎手:ルメール(55.5キロ)

道中は中団の前目から先団。

4角も先団3番手で直線に向き、坂の上りで先頭に立つが、テーオーロイヤルも負けじと馬体を併せてくる。

坂の途中から勝ち馬と壮絶な叩き合いを演じたが、ゴール前でクビ差及ばずの2着。

長い距離に適性はありそうだが、勝ち切るにはまだ少し足りない。

2024年 ダイヤモンドS(G3)のラップ分析&回顧

24/4/28 天皇賞(春)(G1)

京都 芝3200m(外)良

着順:12着(3.17.7・3.5差)

騎手:武豊(56キロ)

道中は中団の前6番手。

2周目4角は7番手の外を回して直線に向くが、直線ではまったく伸びてこなかった。

緩い流れなら長い距離でもそこそこ走れるという馬はまあまあいるが、そういう馬では今年の天皇賞はきつかったのかも。

右回りは敗因にはならないか?

2024年 天皇賞・春(G1)のラップ分析&回顧