結果
第165回 天皇賞(春)(G1)
阪神競馬場 芝3200m(外⇒内)稍重
着順 | 馬名 | タイム | 着差 | 位置取り | 上がり3F |
① | タイトルホルダー | 3.16.2 | 1-1-1-1(逃げ) | 36.4 | |
② | ディープボンド | 3.17.3 | 7 | 4-4-4-3(先行) | 37.1 |
③ | テーオーロイヤル | 3.17.4 | 1 | 4-4-2-2(先行) | 37.4 |
レースの上り:36.4
ラップ分析
1着タイム | 後3F | 序盤 | 中盤前 | 中盤後 | 後半 | |
今走 | 3.16.2 | 36.4 | 48.5 | 48.9 | 50.5 | 48.3 |
昨年 | 3.14.7 | 37.4 | 47.7 | 47.9 | 49.8 | 49.3 |
差 | -1.0 | 0.8 | 1.0 | 0.7 | -1.0 |
(※昨年の「天皇賞(春)」との比較)
レースは序盤からタイトルホルダーが5~6馬身離して逃げるわけだが、ラップ自体は12秒前後でそれほど速いわけではない。
そしてLap8からLap9の区間では13秒前後にペースをガクッとを落とすわけだが、ここでは一旦タイトルホルダーと後続との差が1馬身に縮まる。
しかし後続の馬はこの区間では息を入れていないことになる。
つまり後続の馬はおそらく12秒前後のラップでタイトルホルダーに追いついたのではないか。
そして向正面からタイトルホルダーはラップを再び12秒前後に上げて3角を回り、残り600mでさらに11.5秒のラップを刻んでここで後続を引き離す。
この時点で辛うじてタイトルについてこれているのはテーオーロイヤルとディープボンドの2頭だけ。
しかしテーオーロイヤルも残り400mからの11.7秒のラップで息切れ。
ラスト200mではさすがにタイトルホルダーも13.2秒に失速するが、後続にもこれを捉える脚は残っていない。
結局後続の馬はLap8の区間からゴールまでの1800mで12秒前後-11秒台後半の脚を強いられたのに対して、タイトルホルダーはLap11の区間から残り200m(坂下)までの1000mだけを12秒前後-11秒台後半の脚で走ればよかった。
レース全体の流れとしては、乗り役こそ違え、「菊花賞」で横山武史ジョッキーが刻んだ流れと大差ない。
ポイントは、レース前半は決してハイラップで飛ばして後続との差を開けているわけではないということ。
腹をくくって前半しっかりついて行けば、中盤で必ず息を入れてくる、それもかなり緩いラップで。
しかし、長距離に適正のある馬でなければ、いくら中盤で息を整えたとしても、後半で再度上げて行くことはできないので、決してタイトルホルダーが弱いと言っているわけではない。
走破タイムも、稍重馬場を考慮に入れても、昨年のワールドプレミアの走破時計より1.5秒遅いというのは決して速い時計ではない。
まさに展開の妙。「横山マジック」とでもいうべきか。
回顧
1着は2番人気のタイトルホルダー。
外枠16番からハナを切り、「菊花賞」と同じようなペース配分で圧勝。
「ラップ分析」に書いたので詳細は省くが、この手が次も通用するかどうかが見もの。
2着は1番人気のディープボンド。
道中は4番手追走。
3~4角でポジションを上げて行ったが、結果的にはここでもう「勝負あった」状態。
昨年くらい走れていたら勝ち負けだっただけに、完全に勝ち馬に「してやられた」感じ。
力負けではないと思う。
⇒ディープボンドの分析
3着は4番人気のテーオーロイヤル。
道中は4番手から、3角手前からの速い仕掛け。
タイトルホルダーに食らいついて行き、4角2番手で直線に向くが、残り400mで一杯かげん。
それでも3着はしっかり確保。
長距離の適正があることは確か。
今後の成長に期待したい。
⇒テーオーロイヤルの分析
3番人気のアイアンバローズは5着。
道中は中団の前、6番手を追走。
3~4角でムチを入れて、4角は4番手で直線に向くが、この馬も坂下でいっぱいかげん。
この馬、長距離は走るが、このクラスではしんどい。
⇒アイアンバローズの分析