2021年12月12日【香港M】終了時点までのデータや実際の走りをもとに、サリオスの好走パターンを分析。
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サリオスの距離適性
サリオスはこれまでに芝1600m~芝2400mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1600m(3-0-1-3)
- 芝1800m(1-0-0-0)
- 芝2000m(0-1-0-1)
- 芝2400m(0-1-0-0)
2歳時に1600mの重賞を2勝しているが、果たして1600mがベストなのか?
1800mの「毎日王冠」は1.45.5のタイムで完勝。
2000mにしても、「皐月賞」では勝ったコントレイルに半馬身差、3着のガロアクリークには3馬身半つけている。
適正が中距離寄りにある可能性も捨てきれない。
サリオスの脚質
ハイラップをものともしない圧倒的なスピード持続力が最大の武器。
末脚のキレ味も一級品だが、頂点を獲るなら積極的な競馬が必須。
サリオスのコース適正
サリオスの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 東京(3-1-0-1)
- 中山(0-1-0-0)
- 阪神(1-0-0-2)
- 香港(0-0-1-0)
好位で競馬ができるなら、コースによる巧拙はあまり生じないだろう。
サリオスの持ち時計(ベストタイム)
サリオスの持ち時計は次の通り;
- 芝1600m:1.32.4 8着(0.7差・東京)
- 芝1800m:1.45.5 1着(-0.5差・東京)
- 芝2000m:2.00.8 2着(0.1差・中山)
- 芝2400m:2.24.6 2着(0.5差・東京)
稍重馬場で計時した1800mの時計などは速いのだが、それ以外はパッとしない。
サリオスの重馬場適正
サリオスの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(1-1-0-0)
- 重(0-0-0-1)
- 不良(未)
重馬場の「大阪杯」で1.1差の5着。
本格的な道悪は苦手かもしれない。
サリオスの鉄砲実績(休み明け)
サリオスの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(3-1-0-2)
叩いてからは;
- 2戦目(0-1-1-2)
サリオスの枠順適正
サリオスの枠番別着度数は;
- 1~4番(1-0-1-3)
- 5~9番(3-1-0-0)
- 10~14番(0-1-0-0)
- 15~18番(0-0-0-1)
やはり内目の枠が、一番力が出せるだろう。
サリオスの季節別着度数
- 12~2月(冬):(1-0-1-0)
- 3~5月(春):(0-2-0-1)
- 6~8月(夏):(1-0-0-1)
- 9~11月(秋):(2-0-0-2)
サリオスの斤量別着度数
- 54キロ(2-0-0-0)
- 55キロ(2-0-0-0)
- 56キロ(0-0-0-1)
- 57キロ(0-2-1-2)
- 58キロ(0-0-0-1)
サリオスの好走体重
3着以内の体重は;
- 528~542キロ
サリオスの血統背景
父はハーツクライ(サンデー系)。
母の父はロミタス(ND系ニジンスキー)。
ロミタスは欧州、米国で走り、芝のG1を3勝。主戦場は芝の1600m~2400m。G1勝利は3勝とも芝2400m。
半姉に2020年の「府中牝馬S(G2)」を勝ったサラキア(父はディープインパクト)。
近親に2021年「NHKマイルC」の覇者シュネルマイスター。
サリオスのここまでの走り
19/6/2 2歳新馬 8頭立て
東京 芝1600m 良
着順:1着(1.37.1 -0.3差)
騎手:レーン(54キロ)
8頭立ての5番手からの競馬。
直線残り200mで抜け出すと、あとはほぼ馬なりで余裕のゴール。
2着馬に2馬身、3着馬に9馬身つける圧勝。
レース内容は超スローの上りだけの競馬だが、圧倒的な瞬発力を見せつけた。
19/10/5 サウジアラビアカップRC(G3) 9頭立て
東京 芝1600m 良
着順:1着(1.32.7 -0.2差)※レコード
騎手:石橋脩(55キロ)
時計の出る馬場状態、出たなりの3番手で追走。
新馬戦と比べると一気にペースもアップしていたが、3番手を楽に追走し、直線は残り300mあたりから2着に入ったクラヴァシュドールと併せ馬の状態で伸びてくる。
ゴール前、追いすがるクラヴァシュドールを1馬身1/4離してゴール。
上りは最速33.1秒でレコードタイムのおまけつき。
3番手追走でこの上り。
とてつもない瞬発力。
19/12/8 朝日杯FS(G1) 16頭立て
阪神 芝1600m(外) 良
着順:1着(1.33.0 -0.4差)
騎手:ムーア(55キロ)
今走も3番手だが、逃げたビアンフェが刻むペースが桁外れに速かった。
それでも残り300m付近で先頭に並びかけると、残り200mの急坂で一気に抜け出し、あとは後続に2馬身半つける圧勝劇。
前走のとてつもない瞬発力に加えて、今走ではとてつもないスタミナとパワー。
これは相当に強い。
20/4/19 皐月賞(G1)
中山 芝2000m 稍重 18頭
着順:2着(2.00.8・0.1差)
騎手:レーン(57キロ)
道中は中団の前、4~5番手。
4角も4番手で回って、直線入口では早くも先頭に立ち抜け出しを計るが、後方から追い込んで来たコントレイルと坂下から馬体を併せての激しい追い比べ。
結果、ゴール前で半馬身及ばずの2着。
3~4角で馬場の悪い内目を走ったサリオスに対して、馬場の荒れていない大外を回したコントレイル。
どちらも一長一短あるだけに、サリオスに不利な展開だったとは言い難い。
ただ道中、離して逃げたキメラヴェリテの位置でサリオスが競馬をしていたら結果はどうだったか?
いつもよりは位置取りが若干後ろだったような気がしないでもない。
20/5/31 日本ダービー(G1)
東京 芝2400m 良
着順:2着(2.24.6・0.5差)
騎手:レーン(57キロ)
道中は中団の外目。
4角も大外を回して直線で追い込んでくるが、先に抜け出したコントレイルとの差は一向に詰まらず。
いつもより位置取りが後ろになった。
あわせて、レースのペースはスロー。
スローの末脚勝負でコントレイルに勝てるわけがない。
12番ゲートと言うこともあっただろうが、どうしてもう少し積極的な競馬ができなかったのか?
持ち味のスタミナがまったく反映されないレースとなった。
20/10/11 毎日王冠(G2)
東京 芝1800m 稍重
着順:1着(1.45.5・-0.5差)
騎手:ルメール(54キロ)
道中はハイラップで逃げるトーラスジェミニから少し離れた4番手。
4角も4番手で直線に入ると、坂上までは楽な手応えで先頭との間を詰め、残り200mで気合を入れると、一瞬にして後続を引き離して余裕のゴール。
初めての古馬との一戦だったが、まるで古馬を子ども扱い。
ここでは力が違いすぎた。
20/11/22 マイルCS(G1)
阪神 芝1600m(外)良
着順:5着(1.32.4・0.4差)
騎手:M・デムーロ(56キロ)
大外17番からポジションが取れず、道中は後方の13番手。
道中終始外目を回り、4角も13番手でしかも大外を回って直線。
直線は、馬群の外目を伸びては来るが、あの位置からでは0.4差の5着が精いっぱい。
上りはメンバー最速の脚でしっかりと追い込んで来ている。
決して力負けではない。
21/4/4 大阪杯(G1)
阪神 芝2000m(内)重
着順:5着(2.02.7・1.1差)
騎手:松山弘平(57キロ)
道中は先団3番手。
4角は2番手の内で直線に向き、直線は馬場の最内に進路を取るが、粘り切れずに5着まで。
道悪が堪えた?
人気どころの上位とは、やはり力の差がある?
それとも、距離はマイルあたりが丁度良い?
このままでは終われない。
21/6/6 安田記念(G1)
東京 芝1600m 良
着順:8着(1.32.4・0.7差)
騎手:松山弘平(58キロ)
道中は中団の後ろ、9番手あたり。勝ったダノンキングリーの内。
4角も中団の後ろ8番手で直線に向くが、反応が少し鈍いような感じ。
坂の上りでグランアレグリアに前をカットされて手綱を引いたところで万事休す。
緩めの展開も向かなかったのだろうが、いずれにしてもこの馬は前目にポジションが取れないと厳しい。
トモの踏ん張りが効かずにポジションが取れなかったというのは松山騎手のコメント。
右トモに問題があったのは調整段階から言われていたが、しっかり治して次に備えて欲しい。
21/11/21 マイルCS(G1)
阪神 芝1600m(外)良
着順:6着(1.33.1・0.5差)
騎手:松山弘平(57キロ)
2枠4番から道中は3番手。
4角は2番手で直線に向き、直線は坂下で先頭に立つが、坂の途中で次々と交わされて、最後はホウオウアマゾンにも内をすくわれて6着。
瞬発戦だと最後はこうなるが、ホウオウアマゾンに交わされたのだけは余計。
どうしてもう少し積極的な競馬をしないのか?
21/12/12 香港マイル(G1)
沙田 芝1600m 良
着順:3着(1.34.1・0.3差)
騎手:レーン(57キロ)
1番ゲートからスタート良く飛び出して、外からラッキーエクスプレスがハナを主張するのを内から制して自らハナへ。
4角も後続に半馬身のリードを保って直線。
直線は残り200mあたりまでは先頭で粘っていたが、残り200mを切ってゴールデンシックスティに交わされると、ゴール前わずかなところでモアザンディスにもクビ差交わされての3着。
道中のペース配分はよく分からないが、この馬の競馬は出来ていた感じ。
次走、高松宮記念(G1)に向けて
次走は3月27日(日)、中京競馬場 芝1200m で行われる「高松宮記念(G1)」。
一気に400mの距離短縮。
1200mが向いているのかいないのか、はっきり言って分からない。
ましてや最近は、適正は中距離寄りにあるのではないかと思っているくらいなので、この距離短縮は当たらないと見る。
⇒その他、高松宮記念(G1)の出走馬を分析