2020年10月4日【スプリンターズS】終了時点までのデータと実際の走りをもとに、レッドアンシェルの好走パターンを分析。
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レッドアンシェルの距離適性
レッドアンシェルはこれまでに芝1200m~芝1800mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1200m(3-0-1-2)
- 芝1400m(1-1-2-1)
- 芝1600m(1-1-1-4)
- 芝1800m(0-0-1-0)
当初は芝1600mをメインに使われ、3歳の芝1600mのオープン特別にも勝利していたが、古馬になり1600万条件で足踏み。その後、2019年の春に芝1200mを使ったところ、オープンクラス級の好タイムで勝利した。
1600mまではそこそこ走るだろうが、ベストは芝1200mで間違いないだろう。
レッドアンシェルの脚質
先行してからの押し切り、中団からの差し切りが主な決め手。
終いの脚はそこそこ出せるが、長い直線を一杯に使ったキレッキレの末脚勝負では後手を踏む。
あくまで内回り、小回り向きの末脚だが、ペースに関係なく確実な終いを繰り出してくるので、着順も安定している。
前からの競馬は数こそ少ないが、そこそこのSP持続力も持っていて容易にバテない。
レッドアンシェルのコース適正
レッドアンシェルの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 札幌(1-0-0-0)
- 東京(0-0-0-3)
- 中山(0-0-0-2)
- 中京(1-0-0-0)
- 京都(2-1-2-1)
- 阪神(1-1-3-1)
- 小倉(1-0-0-0)
力の要る馬場は得意なので、札幌などの洋芝は歓迎。
データ的には長距離輸送(東京、中山)に難あり。
直線急坂では終いが少し甘くなるような印象。
レッドアンシェルの持ち時計(ベストタイム)
レッドアンシェルの持ち時計は次の通り;
- 芝1200m:1.07.3 1着(-0.4差・京都)
- 芝1400m:1.20.6 11着(0.8差・東京)
- 芝1600m:1.32.7 7着(0.5差・中山)
- 芝1800m:1.50.2 3着(0.3差・阪神)
適距離の芝1200mの時計は速い。
それ以上の距離では、スピード勝負には対応できていない。
レッドアンシェルの重馬場適正
レッドアンシェルの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(2-1-1-1)
- 重(0-0-1-0)
- 不良(1-0-0-1)
3着以内を外しているレースもあるが、それは道悪以外の敗因がありそう。
この馬は基本的には道悪は巧い。
レッドアンシェルの鉄砲実績(休み明け)
レッドアンシェルの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(1-2-2-5)
3着以内を外している5鞍中4鞍は、休み明け+長距離輸送(東京、中山)というパターンが多い。
レッドアンシェルの枠順適正
レッドアンシェルの枠番別着度数は;
- 1~4番(3-0-2-3)
- 5~9番(2-1-2-1)
- 10~14番(1-1-1-1)
- 15~18番(0-0-0-2)
枠順は内目の方がよさそう。
レッドアンシェルの季節別着度数
- 12~2月(冬):(1-2-2-2)
- 3~5月(春):(1-0-0-3)
- 6~8月(夏):(3-0-2-0)
- 9~11月(秋):(1-0-1-2)
気候の影響はあまり受けないようだが、夏は好きっぽい。
レッドアンシェルの斤量別着度数
- ~52キロ(未)
- 52.5~54キロ(1-0-0-1)
- 54.5~56キロ(3-1-1-2)
- 57キロ~(2-1-4-3)
斤量の影響は受けにくい。
レッドアンシェルの連対体重
- 432~478キロ
レッドアンシェルの血統背景
父はマンハッタンカフェ(サンデー系)、母の父はストームキャット(ND系ストームキャット)。
ストームキャットは母の父として、ロードカナロア、キズナ、エイシンヒカリ、リアルスティールなどのG1馬を多く輩出。
レッドアンシェルの近走診断
19/2/17 斑鳩S(1600万下) 7頭立て
京都 芝1400m 良
着順:3着(1.22.5 0.3差)
騎手:池添謙一(57キロ)
7頭立ての5番手から、先頭とは5馬身くらいの差で追走。
前半が緩いスローぺース。
直線は外に差して追い込むが、勝ち馬、2着馬にはキレ負け。
19/4/20 彦根S(1600万下) 14頭立て
京都 芝1200m 良
着順:1着(1.07.3 -0.4差)
騎手:福永祐一(57キロ)
キャリア14戦目にして初の1200m。
3枠3番からスタート良く3番手につけると内ピッタリで直線へ。
直線に入るとスッと2番手に上り、残り100mあたりで抜け出すと、そのまま後続を突き放した。
レースの上りが33.0秒。自身の上りは32.8秒。
時計も内容も圧巻の勝利。
19/6/30 CBC賞・H(G3) 13頭立て
中京 芝1200m 不良
着順:1着(1.09.8 クビ差)
騎手:福永祐一(56キロ)
雨の降る不良馬場。
スタートは五分で中団6番手あたりからの競馬。
4角は外を回して直線を向くと、残り200mで先頭に並びかけ、壮絶な競り合いの末、ゴール前クビ差制して勝ち切った。
良馬場での追い比べでは後手を踏むが、力の要る馬場での追い比べでは強い。
2、3着馬とはハンデ差はあったが、芝1200mの重賞初挑戦としては上々の出来。
20/2/2 シルクロードS(G3・ハンデ)
京都 芝1200m(内)良 18頭
着順:18着(1.14.2・5.2差)
騎手:フォーリー(57キロ)
1枠1番から道中は3番手の内。
4角も3番手で直線に入るが、直線半ばで失速。
ジョッキーもそのまま追うのをやめた。
故障発生の可能性。
20/5/16 京王杯SC(G2)
東京 芝1400m 稍重 13頭
着順:11着(1.20.6・0.8差)
騎手:福永祐一(56キロ)
道中は中団。
直線に向いてもキレる脚は出せなかった。
「休み明け+長距離輸送」と言う凡走パターンでもあったが、レースの上りが33.1秒。
展開も向かなかった。
しかし、前走のイヤな敗戦の影響はなかった模様。
20/7/5 CBC賞(G3・ハンデ)
阪神 芝1200m 稍重
着順:3着(1.09.3・0.6差)
騎手:福永祐一(57キロ)
道中は中団の前。
そこそこ締まった展開で、4角は6番手の内で直線。
直線も外に持ち出して伸びてはくるが、前にいる軽ハンデ組も止まらない。
トップハンデの57キロとしては上々の出来。
20/8/23 北九州記念(G3・ハンデ)
小倉 芝1200m 稍重
着順:1着(1.07.8・-0.3差)
騎手:福永祐一(57キロ)
逃げたモズスーパーフレアがハイラップを刻む中、レッドアンシェルは中団馬群の内。
4角も内を回って直線に入り、直線では内から外へ、もの凄い脚で伸びて来た。
トップハンデの57キロで快勝。
鞍上は初めて装着したブリンカー効果を強調。
モズスーパーフレアとの斤量差は0.5キロだったが、0.3差をつければ文句なし。
20/10/4 スプリンターズS(G1)
中山 芝1200m 良
着順:6着(1.09.0・0.7差)
騎手:M・デムーロ(57キロ)
道中は中団の後ろあたり。
4角は11番手の外で直線に向き、直線は馬場の外目を追い込んでくるが、6着まで。
後方の馬、外差しが伸びたレースにしては物足りない内容。
位置取りが少し後ろすぎたのは枠順の影響か。
関東圏では相変わらず結果が出ない。
レッドアンシェルの次走
次走は11月29日(日)、阪神競馬場 芝1200m(内)で行われる「京阪杯(G3)」の予定。
関西圏での競馬なので、そこそこの期待は持てるが、勝ち切るまではどうか?