2019年11月24日【ジャパンカップ】終了時点までのデータをもとに、ムイトオブリガードの好走パターンを分析。(※ダート競争は除く)
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ムイトオブリガードの距離適性
ムイトオブリガードはこれまでに、芝1800m~芝3000mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1800m(0-1-0-0)
- 芝2000m(0-0-0-2)
- 芝2200m(0-0-0-1)
- 芝2400m(3-0-0-2)
- 芝2500m(1-1-0-1)
- 芝2600m(1-0-0-0)
- 芝3000m(0-0-0-1)
芝1800m~2200m(0-1-0-3)
2着は新馬戦の芝1800m。
芝2000m前後は出走機会も少なく、出走しているレースもベストの条件(後述)があまりないので、これまでの成績をもって一概に「適正なし」とすることは早計だが、あとに書く芝2500m前後の方がより適性があるということは間違いないだろう。
芝2400m~2600m(5-1-0-3)
「アルゼンチン共和国杯(G2)」1着など、成績は高いレベルで安定している。
芝2500m前後がこの馬の適距離と考えて間違いないと思う。
芝3000m(0-0-0-1)
2018年の「阪神大賞典(G2)」に出走して1.1差の8着。
当時は1000万条件の身でありながら阪神大賞典に出走してきた。
この年の阪神際賞典は例年になくタフなペース。
それを2番手追走で直線では一旦先頭に立ち、残り200mまでは食い下がる競馬を見せた。
まだまだこの距離も見限れない。
ムイトオブリガードの脚質
ムイトオブリガードのの好走時の脚質は、「先行」もしくは「中差し」。
500万条件戦では逃げ切り勝ちを収めたこともあるが、上のクラスではハナを切ったことはない。
前目につけて粘り込む競馬もできるし、中団馬群から直線で抜け出しての末脚勝負も可能。
ペースの緩急を問わないため、どんな展開でも対応できるのが強み。
しかし、右回りコースでは若干不安な要素もあり、直線急坂コースでも良績がなく、道悪競馬もイマイチなだけに、勝ち負けできるレースが限られてくるのが残念なところ。
ムイトオブリガードのコース適正
ムイトオブリガードの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 東京(4-1-0-2)
- 中京(0-0-0-1)
- 京都(0-1-0-2)
- 阪神(0-0-0-2)
- 小倉(1-0-0-0)
右回りコースと、直線急坂(阪神、中京)に若干の不安がある。
ムイトオブリガードの持ち時計(ベストタイム)
ムイトオブリガードの各距離ごとのベストタイムは次の通り;
- 芝1800m:1.50.6 2着(クビ差・京都)
- 芝2000m:2.01.2 7着(1.1差・中京)
- 芝2200m:2.14.1 4着(0.2差・京都)
- 芝2400m:2.22.9 1着(同着・東京)
- 芝2500m:2.28.8 5着(0.6差・東京)
- 芝2600m:2.37.8 1着(-0.7差・小倉)※レコード
- 芝3000m:3.04.7 8着(1.1差・阪神)
2400m、2600mのタイムは優秀。
時計勝負で引けを取ることはないと思う。
ムイトオブリガードの重馬場適正
ムイトオブリガードはダート出身の馬なのだが、重い芝が得意ではないようだ。
陣営も「緩い馬場は苦手」というような表現を使っている他、2019年の日経新春杯(G2)に騎乗した川田騎手も「今の京都の重たい馬場が合わなかった」というコメントを出している。
ムイトオブリガードの近走診断
19/3/10 金鯱賞(G2)中京芝2000m 稍重
着順:7着(1.1差)騎手:横山典弘(56キロ)
苦手な緩い馬場に加え、初めての2000mという距離。
また右回り、急坂など、苦手と考えられる条件が重なった。
しかしここでなぜ中距離路線を選ぶのか?
阪神大賞典から天皇賞でも良かったような・・・。
19/3/31 大阪杯(G1)阪神芝2000m
着順:8着(0.6差)騎手:横山典弘(57キロ)
稍重ではなかった分、着差は若干縮めたが、やはり2000mは少し忙しいか?
19/5/26 目黒記念(G2)東京芝2500m
着順:5着(0.6差)騎手:武豊(56キロ)
適正条件が整ったレース。
後方からの競馬になったが、直線では内を突いて、残り200mまでは差のない競馬。
しかしそこから伸びずに5着が精一杯。
もう一列前での競馬を期待していたが、1月から約5ヵ月、G1を含む重賞4連戦の疲れが出たのかもしれない。
19/11/3 アルゼンチン共和国杯(G2) 東京芝2500m
着順:1着(-0.2差)騎手:横山典弘(56キロ)
適正条件が整ったレース。
7番ゲートから好位の3番手で競馬をすすめる。
道中はかなり緩いペースで推移したため、3番手追走のムイトオブリガードには絶好の展開。
直線では内を突いて伸びて来て、そのまま押し切る。
展開に恵まれた勝利だが、これで東京は(4-1-0-1)。
19/11/24 ジャパンカップ(G1)
東京 芝2400m 重 15頭
着順:8着(2.27.1・1.2差)
騎手:ルメール(57キロ)
道中は11頭の大きな集団となった先団の後ろあたり。
4角は8番手の内で直線に入るが、残り200mあたりから脚色が鈍ってくる。
重馬場苦手のデータ通り。
ムイトオブリガードの次走
次走は阪神競馬場 芝3000m(内)で行われる「阪神大賞典(G2)」。
「阪神大賞典」は、2018年に1000万条件からの格上挑戦がある。
4角を回って先頭に立ち、残り200mまでしっかり粘った。
あれから力をつけているだけに、ここは楽しみ。
不安材料は、久々の右回りと、直線の急坂。