2020年11月1日【天皇賞(秋)】終了時点までのデータをもとに、ブラストワンピースの好走パターンを分析。
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ブラストワンピースの距離適性
ブラストワンピースはこれまでに芝1800m~3000mまでの距離に使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1800m(2-0-0-0)
- 芝2000m(2-0-0-3)
- 芝2200m(1-0-0-1)
- 芝2400m(1-0-0-2)
- 芝2500m(1-0-0-1)
- 芝3000m(0-0-0-1)
唯一勝ち鞍がない3000mは、G1菊花賞で0.4差の4着と健闘。
適距離の守備範囲は広く、2500mまではこなせるが、3000mの「菊花賞」で思うことは、あの位置取りで(12-11-10-9)、直線に向いて上位馬より脚色が劣るのであれば、それはやはり、距離によるものと考えるのが妥当。
ブラストワンピースの脚質
ブラストワンピースのこれまでの好走時の脚質は、「先行」もしくは「中団 or 後方からの差し」。
2番手につけて直線で突き放した「毎日杯」。
33秒台の末脚で後方から追い込んだ「新潟記念」。
逃げるキセキを中団から差し切った「有馬記念」。この時のレースの上りは36.9秒。
ただし、540キロ前後の大型馬だけに、急加速には対応できない。
長い直線を一杯に使った加速はOKだが、直線が短いコースで上りが速くなると対応は難しい。
直線距離が短いコースでは、高速化した馬場状態では苦戦。
ブラストワンピースのコース適正
ブラストワンピースの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 札幌(1-0-0-0)
- 新潟(1-0-0-0)
- 東京(2-0-0-3)
- 中山(2-0-0-0)
- 京都(0-0-0-1)
- 阪神(1-0-0-3)
- 海外(0-0-0-1)
東京での2敗が気になるところだが「日本ダービー」の5着(0.2差)は直線入口の進路変更がなければ・・・というレース。
8着(0.9差)の「目黒記念」はトップハンデ59キロを背負う圧倒的不利も影響した様子。
これらを考え合わせると、東京コースが別段苦手ということもなさそう。
京都での1敗は、「菊花賞」。これも0.4差の4着と健闘はしている。
コースによる巧拙は特になさそうだが、長距離輸送には少し敏感か?
ブラストワンピースの持ち時計(ベストタイム)
ブラストワンピースの各距離でのベストタイムは次の通り;
- 芝1800m:1.46.5 1着(-0.3差・阪神)
- 芝2000m:1.57.5 1着(-0.3差・新潟)
- 芝2200m:2.15.0 1着(-0.2差・中山)
- 芝2400m:2.23.8 5着(0.2差・東京)
- 芝2500m:2.29.1 8着(0.9差・東京)※斤量59キロ
- 芝3000m:3.06.5 4着(0.4差・京都)
高速決着にもそこそこ対応しそうだが、上述の通りコースの形態や馬場状態には注意。
ブラストワンピースの重馬場適正
ブラストワンピースの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(3-0-0-1)
- 重(0-0-0-1)
- 不良(未)
重馬場の2019年「凱旋門賞」と、稍重だがかなり重かった2020年「宝塚記念」で大敗。
ハービンジャー産駒だが、程度の重い道悪は割引。
ブラストワンピースの鉄砲実績(休み明け)
ブラストワンピースの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(4-0-0-4)
叩いてからは;
- 2戦目(1-0-0-3)
- 3戦目(1-0-0-1)
- 4戦目(未)
- 5戦目~(未)
ローテ云々よりも、最近ではレース展開が勝敗を分ける。
ブラストワンピースの枠順適正
ブラストワンピースの枠番別着度数は;
- 1~4番(3-0-0-3)
- 5~9番(2-0-0-4)
- 10~14番(2-0-0-0)
- 15~18番(0-0-0-1)
ブラストワンピースの季節別着度数
- 12~2月(冬):(3-0-0-0)
- 3~5月(春):(1-0-0-4)
- 6~8月(夏):(1-0-0-1)
- 9~11月(秋):(2-0-0-3)
ブラストワンピースの斤量別着度数
- 54キロ(1-0-0-0)
- 55キロ(2-0-0-0)
- 56キロ(2-0-0-0)
- 57キロ(2-0-0-4)
- 58キロ(0-0-0-2)
- 59キロ(0-0-0-1)
- 59.5キロ(0-0-0-1)※凱旋門賞
古馬になってG1でイマイチなのは、斤量が影響している可能性もなくはない。
ブラストワンピースの好走体重
3着以内の体重は;
- 520~546キロ
ブラストワンピースの血統背景
父はハービンジャー(ND系デインヒル)。
ハービンジャーは欧州で走り、2010年のキングジョージⅥ世&QES(G1)で勝利。主戦場は芝のクラシックディスタンス。
母の父はキングカメハメハ(ミスプロ系キングマンボ)。
ブラストワンピースの近走
18/12/23 有馬記念(G1)中山芝2500m 稍重
着順:1着(クビ差)騎手:池添謙一(55キロ)
逃げるキセキを中団から差し切る強い競馬。
池添騎手はこれで有馬記念4勝目。
相性もあるかも。
19/3/31 大阪杯(G1)阪神芝2000m
着順:6着(0.3差)騎手:池添謙一(57キロ)
スタートがうまく行かずに後方からの競馬。
4角は大外を回る距離損もあったが、ペースもスローで後方からでは厳しい展開。
道中の位置取りがすべて。
19/5/26 目黒記念(G2)東京芝2500m
着順:8着(0.9差)騎手:池添謙一(59キロ)
ペースが速く、レースの上りも35.8秒。
これでは59キロのハンデを背負ったブラストワンピースとしてはきつい。
上りがかかった時は背負っている斤量が重くなるほどキツくなる。
19/8/18 札幌記念(G2) 14頭立て
札幌 芝2000m 良
着順:1着(2.00.1 クビ差)
騎手:川田将雅(57キロ)
中団のうしろからの競馬になるが、3~4角の勝負所で進出を開始。
4角では早くも先団の後ろ、直線では馬込みを割ってゴール前クビ差抜け出した。
力でねじ伏せた感のあるレース。
18/10/6 凱旋門賞(G1) 12頭立て
ロンシャン 芝2400m 重
着順:11着(3.17.5 1.3差)
騎手:川田将雅(58キロ)
川田騎手のコメント:
「ニューマーケットでも良い調教ができたので、良い状態で本番を迎えられました。レースも流れには乗れましたが、あまりにも馬場が緩すぎました。こっちはただでさえタフなコースですが、それに加えて今日の馬場は厳しかったです。日本馬3頭とも結果が出せず残念でしたが、この経験を生かしたいし、また挑戦したいです。日本に帰ってもみんな頑張ってくれると思いますので、応援よろしくお願いします」
※(JRA 2019年凱旋門賞のサイトより)
20/1/26 アメリカJCC(G2)
中山 芝2200m 稍重 12頭
着順:1着(2.15.0・-0.2差)
騎手:川田将雅(57キロ)
道中は中団の前あたりにつけて、4角では3番手。
直線では粘るステイフーリッシュを坂上でしっかり捉えた。
レースの上りは36.7秒。
こういうタフな展開にはめっぽう強い。
20/4/5 大阪杯(G1)
阪神 芝2000m(内)12頭
着順:7着(1.59.0・0.6差)
騎手:川田将雅(57キロ)
3枠3番からスタート行き脚つかずに後方から。
向正面からマクリ気味に上がって行って4角ではクロノジェネシスの後ろ。
しかし直線では伸びを欠いて7着。
レースの上りは34.2秒。
もう少し上りがかかる展開なら、このマクリも決まってくるのだろうが・・・。
20/6/28 宝塚記念(G1)
阪神 芝2200m(内)稍重
着順:16着(2.18.0・4.5差)
騎手:川田将雅(58キロ)
大外18番から、位置取りは中団の前あたりにつける。
しかし3角を過ぎの勝負所、ペースが上がったところで対応できずにズルズルと後退。
4角は10番手で直線に向くが、そこからはもうなす術なし。
レース後鞍上は緩い馬場を敗因に挙げた。
大外18番から先団に取り付いたこともあり、早々に一杯になったのだろう。
20/11/1 天皇賞(秋)
東京 芝2000m 良
着順:11着(1.59.5・1.7差)
騎手:池添謙一(58キロ)
道中は中団あたり。
道中は内ぴったりで回ってきて、4角も6番手で直線に向くが、直線では良いところなし。
上りが速すぎたこともあるが、負け過ぎだろう。
体重が初めて550キロに乗ったことも影響しているかも?
ここを叩いて次が本番ならうなずけるが・・・。
ブラストワンピースの次走
次走は12月27日(日)、中山競馬場 芝2500mで行われる「有馬記念(G1)」。
近走を見ると期待薄だが、2018年の覇者だけに、力を出せる状態なら侮れない。