2022年3月20日【阪神大賞典】終了時点までのデータをもとに、ユーキャンスマイルの好走パターンを分析。
Contents
ユーキャンスマイルの距離適性
ユーキャンスマイルはこれまでに芝1800m~芝3400mの距離に使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1800m(1-0-0-1)
- 芝2000m(1-2-0-3)
- 芝2200m(2-0-0-1)
- 芝2400m(0-0-0-3)
- 芝2500m(0-0-0-3)
- 芝3000m(1-2-1-1)
- 芝3200m(0-0-0-3)
- 芝3400m(1-0-0-0)
好走レンジは広そう。
ユーキャンスマイルの脚質
中団から後方で脚を溜めて、終いを生かす競馬。
脚が溜まれば強烈な末脚を繰り出すが、スタートがあまり速くはないため位置取りが後ろになることが多いので、そうなると、良い脚を繰り出しても届かないことも多くなる。
全盛期なら、左回りの直線の長いコースなら、終いの脚にそこそこ期待が持てたのだが、歳を重ねた現状では、長めの距離で、上りのかかる展開になって食い込めるか否か、というところ。
ユーキャンスマイルのコース適正
ユーキャンスマイルの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 札幌(0-0-0-1)
- 新潟(2-0-0-0)
- 東京(1-0-0-6)
- 中山(0-0-0-2)
- 京都(2-2-1-3)
- 阪神(1-2-0-3)
ユーキャンスマイルは、現在はある程度克服したようだが、基本的には右回りは苦手。
ユーキャンスマイルの持ち時計(ベストタイム)
ユーキャンスマイルの各距離ごとのベストタイムは次の通り;
- 芝1800m:1.47.1 6着(0.6差・阪神)
- 芝2000m:1.56.8 4着(0.6差・東京)
- 芝2200m:2.10.9 1着(0.1差・新潟)
- 芝2400m:2.25.0 12着(2.0差・東京)
- 芝2500m:2.32.0 4着(0.4差・東京)
- 芝3000m:3.03.0 1着(-0.3差・阪神)
- 芝3200m:3.16.2 7着(1.5差・阪神)
- 芝3400m:3.31.5 1着(0.4差・東京)
新潟で計時した芝2200mのタイムは速い。
長距離に関しては、ペースや展開で大きくタイムが変わるので、参考タイムにとどめておくが、東京で計時した芝3400mの時計は、そこそこ速い時計といえる。
ユーキャンスマイルはやはり、左回りの方が能力を全開で発揮しやすい。
ユーキャンスマイルの鉄砲(休み明け)実績
ユーキャンスマイルの10週以上の鉄砲成績は;
- (3-2-0-5)
叩いてからは;
- 2戦目(1-0-1-5)
- 3戦目(0-0-0-3)
狙い目は休み明け。
ユーキャンスマイルの重馬場適正
ユーキャンスマイルの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 重(0-1-0-1)
終いの脚の威力が削がれる道悪は、やはり戦い難いのではないか。
ユーキャンスマイルの枠順適正
ユーキャンスマイルの枠番別着度数は;
- 1~4番(1-0-0-0)
- 5~9番(3-3-1-10)
- 10~14番(2-1-0-2)
- 15~18番(0-0-0-3)
ユーキャンスマイルの季節別着度数
- 12~2月(冬):(3-2-0-2)
- 3~5月(春):(1-1-0-6)
- 6~8月(夏):(1-0-0-1)
- 9~11月(秋):(1-1-1-6)
ユーキャンスマイルの斤量別着度数
- 53キロ(0-1-0-0)
- 54キロ(2-0-0-0)
- 55キロ(0-2-0-0)
- 56キロ(3-0-0-3)
- 57キロ(1-1-1-6)
- 58キロ(0-0-0-6)
斤量は57キロまでか?
ユーキャンスマイルの好走体重
3着以内の体重は;
- 476~500キロ
ユーキャンスマイルの重賞成績
- G1(0-0-1-10)
- G2(1-1-0-4)
- G3(2-0-0-1)
G1の3着は3歳時の「菊花賞」。
G1では少し足りないのだろう。
ユーキャンスマイルの血統背景
父はキングカメハメハ(ミスプロ系キングマンボ/NHKマイルC、日本ダービー)。
母は2008年の「秋華賞(G1・芝2000)」2着。2009年の「府中牝馬S(G3・芝1800)」を勝ったムードインディゴ。
母の父はダンスインザダーク(サンデー系/菊花賞、日本ダービー2着)。
ユーキャンスマイルの近走
20/3/22 阪神大賞典(G2)
阪神 芝3000m(内)16頭
着順:1着(3.03.0・-0.3差)
騎手:岩田康誠(56キロ)
道中は控えて後方10番手を追走。
3~4角でスッと順位を上げて、4角は4番手の内で直線。
直線は内に進路を取り、残り200mで馬の間をこじ開けるようにして抜け出してくると、そのまま後続を突き放してゴール。
休み明け、右回りでまずは好発進。
20/5/3 天皇賞(春)(G1)
京都 芝3200m 良
着順:4着(3.16.9・0.4差)
騎手:浜中俊(58キロ)
道中は内ラチ沿いの中団あたり。
4角を回って一頭だけ最内に進路を取り追い上げるが最後は切れ負け。
終始内ラチ沿いで、右にもたれるクセを最小限に抑えた好騎乗だが、やはり右回りだとここまでか。
20/11/8 アルゼンチン共和国杯(G2・ハンデ)
東京 芝2500m 良
着順:4着(2.32.0・0.4差)
騎手:岩田康誠(58キロ)
勝ち負けのレベルにはあったが、最後はタフな展開にもなり、そうなると斤量の58キロが応えた感じ。
⇒2020年 アルゼンチン共和国杯(G2)のラップ分析&回顧
20/11/29 ジャパンカップ(G1)
東京 芝2400m 良
着順:12着(2.25.0・2.0差)
騎手:岩田康誠(57キロ)
道中は後方から。
直線に入ってもまったく見せ場なし。
2戦続けての長距離輸送の上、今回は中2週。
最終追い切りもかなり手控えられた感じで、これは明らかにローテーションに無理があったのだろう。
20/12/27 有馬記念(G1)
中山 芝2500m 良
着順:11着(2.36.4・1.4差)
騎手:岩田康誠(57キロ)
道中後方からまったく見せ場なし。
鞍上はコメントで、秋口からのノド鳴りを指摘しているが、そういうことなら、前走の大敗も合点がいくが・・・。
21/3/21 阪神大賞典(G2)
阪神 芝3000m(内)重
着順:1着(3.08.2・0.9差)
騎手:藤岡祐介(57キロ)
道中は後方で脚を溜める戦法。
3角を過ぎてスパートして、4角は7番手の大外を回って直線。
直線は馬群の外目から追い上げてくるが、ディープボンドとの差は詰まるどころか開いて行った。
レースの上りが37.4秒だけに、後方有利とも思われるが、ディープボンドの終いが36.9秒、ユーキャンスマイルの上りは36.8秒。
これでは追いつけないのは当然。
左回りならもう少しやれたか?
21/5/2 天皇賞(春)(G1)
阪神 芝3200m(外⇒内)(良)
着順:7着(3.16.2・1.5差)
騎手:藤岡祐介(58キロ)
道中は後方15番手あたり。
2周目3角を過ぎると、内を突いて進出開始するが、ちょっと進路が詰まって窮屈に。
4角は11番手で直線に向くが、バテず伸びずで7着まで。
結果的に道中7番手までの馬が上位を独占。
この馬の位置取りからではどうしようもない。
ただ、道中7番手以下の組からは最先着。
力は示したと言える。
21/8/22 札幌記念(G2)
札幌 芝2000m 良
着順:6着(2.00.3・0.8差)
騎手:藤岡祐介(57キロ)
道中は中団のやや後ろ、9番手あたりを追走。
3~4角で順位を上げて、4角は7番手の大外を回して直線。
直線は馬群の外目から追い上げを計るが、良い脚は出せず。
右回りの2000mならこんなものか?
21/10/31 天皇賞(秋)(G1)
東京 芝2000m 良
着順:9着(1.59.0・1.1差)
騎手:藤岡祐介(58キロ)
大外16番からスタート出遅れて道中は後方。
4角は14番手の外で直線。
直線は馬群の大外に出して追い込んでくるが、レースの上りが33.6秒ではどうすることもできない。
馬体重の-16キロも少し気になった。
21/11/28 ジャパンカップ(G1)
東京 芝2400m 良
着順:12着(2.26.2・1.5差)
騎手:藤岡祐介(57キロ)
道中は後方13番手あたりを追走。
4角は12番手の外で直線に向くが、直線伸びずに12着。
最近はずっとこういう感じ。
上り時計がめちゃくちゃかかってきたときくらいしかチャンスはなさそう。
21/12/26 有馬記念(G1)
中山 芝2500m 良
着順:9着(2.33.6・1.6差)
騎手:藤岡祐介(57キロ)
道中は後方14番手。
4角は15番手で直線に向き、直線は馬群の外目からそこそこ伸びてはきているが、9着までが精一杯。
秋古馬三冠レースをしっかりと走りきった。
お疲れさま。
22/3/20 阪神大賞典(G2)
阪神 芝3000m(内)
着順:5着(3.05.6・0.6差)
騎手:藤岡祐介(56キロ)
道中は中団の後ろ、8番手を追走。
3~4角で動いて行って、4角は5番手の内で直線。
直線は馬場の内目から追い上げに入り、なんとか先団に食らいついて行くが、詰め寄ることはできず5着まで。
今年はちょっとこの馬向きの上りではなかった。
次走、天皇賞(春)(G1)に向けて
次走は5月1日(日)、阪神競馬場 芝3200m(外⇒内)で行われる「天皇賞(春)(G1)」。
まともに戦ったのでは、ちょっと勝ち目はないが、極端な展開になった場合、食い込んで来るだけの力はまだあると思う。
⇒その他、天皇賞(春)(G1)の出走馬を分析