2022年3月12日【中山牝馬S】終了時点までのデータや実際の走りをもとに、テルツェットの好走パターンを分析。
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テルツェットの距離適性
テルツェットはこれまでに芝1600m~芝2200mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1600m(4-0-0-1)
- 芝1800m(2-0-0-1)
- 芝2000m(0-0-1-0)
- 芝2200m(0-0-0-1)
1600~1800mは安定。
それ以上は少し長そう。
テルツェットの脚質
中団、後方あたりで脚を溜めて、終いを生かしてくる競馬。
ただ、スタートが遅い馬なので、位置取りは自然と後ろよりになる。
なので、オープンクラスで上りが速くなると、2021年の「ヴィクトリアマイル」のように勝負にならないケースも出て来る。
終いの脚はそこそこ良いものを持ってはいるが、どちらかと言えば小回り、内回り向きの末脚ではないか?
上りはかかった方がベター。
テルツェットのコース適正
テルツェットの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 札幌(未)
- 函館(1-0-0-0)
- 福島(未)
- 新潟(1-0-0-0)
- 東京(2-0-0-1)
- 中山(2-0-1-1)
- 中京(未)
- 京都(未)
- 阪神(0-0-0-1)
- 小倉(未)
関西圏への長距離輸送は一度だけ、「エリザベス女王杯」(0.9差の11着)。調教後よりも9キロ馬体を減らしていた。
テルツェットの持ち時計(ベストタイム)
テルツェットの持ち時計は次の通り;
- 芝1600m:1.32.4 14着(東京)
- 芝1800m:1.47.0 5着(中山)
- 芝2000m:2.02.9 3着(中山)
- 芝2200m:2.13.0 11着(阪神)
速い時計には脆そう。
テルツェットの重馬場適正
テルツェットの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(1-0-1-0)
- 重(未)
- 不良(未)
まだデータ不足だが、タフな馬場となった2021年の「クイーンC」では勝利しており、力のある馬場はこなしてきそう。
テルツェットの鉄砲実績(休み明け)
テルツェットの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(3-0-1-2)
叩いてからは;
- 2戦目(2-0-0-0)
- 3戦目(0-0-0-1)
- 4戦目(未)
- 5戦目~(未)
テルツェットの枠順適正
テルツェットの枠番別着度数は;
- 1~4番(2-0-0-0)
- 5~9番(3-0-1-3)
- 10~14番(1-0-0-0)
- 15~18番(未)
テルツェットの季節別着度数
- 12~2月(冬):(2-0-0-0)
- 3~5月(春):(1-0-1-2)
- 6~8月(夏):(2-0-0-0)
- 9~11月(秋):(1-0-0-1)
テルツェットの斤量別着度数
- 52キロ(1-0-0-0)
- 53キロ(2-0-0-0)
- 54キロ(2-0-1-0)
- 55キロ(1-0-0-1)
- 56キロ(0-0-0-1)
- 56.5キロ(0-0-0-1)
テルツェットの好走体重
3着以内の体重は;
- 416~428キロ
馬体は大きくない。
テルツェットの血統背景
父はディープインパクト(サンデー系/牡馬三冠、春天、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念)。
母の父はデインヒルダンサー(ND系ダンチヒ)。
デインヒルダンサーは欧州で走り、2歳時に芝のG1を2勝。距離は芝の6~7F(約1200~1400m)。
母方5代前のPasadoble(パサドブル)から Miesque(ミエスク)のラインは欧州の名門牝系。
キングカメハメハの父であるキングマンボの母がミエスク。
日本でもリアルスティール(ドバイターフ、共同通信杯、毎日王冠)、ラヴズオンリーユー(オークス、京都記念、BCF&Mターフ)がこのファミリー。
テルツェットの近走
21/4/3 ダービー卿CT(G3・ハンデ)
中山 芝1600m 良
着順:1着(1.32.6・-0.2差)
騎手:M・デムーロ(53キロ)
道中は中団から少し離れた11番手、中団の後ろあたりにポジションを取り、残り800mを過ぎたあたりから馬群の外目を徐々に進出して行った。
4角は8番手の外で直線に向き、直線は馬群の外目を上りメンバー3位の脚で追い込んでゴール。
前半がタフな前傾ラップ、この馬の末脚がしっかりと生かせる展開となった。
展開に恵まれた感は否めない。
21/5/16 ヴィクトリアマイル(G1)
東京 芝1600m 良
着順:14着(1.32.4・1.4差)
騎手:M・デムーロ(55キロ)
道中は後方14番手。
4角も後方14番手の内で直線。
直線は内ラチ沿いをスルスルと伸びてきて、坂の上りでは先頭集団を捉えるかの勢いだったが、坂を上りきったあたりで脚色が怪しくなった。
まあ、この馬としては力は出し切っていると思う。
前走はあくまでもハンデ戦、定量戦での今の実力はこんなものなのだろう。
21/8/1 クイーンC(G3)
函館 芝1800m 良
着順:1着(1.47.8・-0.1差)
騎手:ルメール(55キロ)
この日もスタートイマイチで、道中は後方で脚を溜めた。
4角も11番手の外で直線に向いたが、直線は馬群の中からグイグイと追い上げて、ゴール前先に抜け出していたマジックキャッスルをクビ差捉えてゴール。
明らかに展開が向いた感じ。
また、こう言う馬場も得意なのだろう。
21/11/14 エリザベス女王杯(G1)
阪神 芝2200m(内)良
着順:11着(2.13.0・0.9差)
騎手:M・デムーロ(56キロ)
道中は後方11番手の内。
終始最内から競馬をすすめ、3角手前から動いて行って、3角は中団8番手の内まで押し上げて、4角は9番手の内で直線。
直線は馬場の内目から追い上げに入り、坂下あたりまでは先団に食らいついてはいたが、坂の上りで失速かげん。
終始内々で競馬をすすめるあたり、やはり距離に不安があったのではないか?
22/3/12 中山牝馬S(G3・ハンデ)
中山 芝1800m 良
着順:5着(1.47.0・0.2差)
騎手:田辺裕信(56.5キロ)
道中は最後方近くの15番手の外。
4角は最後方から大外を回して直線。
直線も馬群の大外から脚を伸ばすが、最後はルビーカサブランカをハナ差交わすのが精一杯。
よく追い上げてはいるが、小柄な馬だけに、トップハンデの56.5キロは効いていたかも。
次走、ヴィクトリアマイル(G1)に向けて
次走は5月15日(日)、東京競馬場 芝1600mで行われる「ヴィクトリアマイル(G1)」。
前走も斤量を考えればよく詰めてきてはいる。
スタートさえ五分に切れれば、鞍上がレーン騎手だけに侮れない。
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