七夕賞 過去10年、ラップタイムの傾向

七夕賞は過去10年で良馬場開催が6回(2013~2018年)。

ここではその、良馬場開催6鞍のラップタイムの平均値を分析する。

1着タイム Lap1 Lap2 Lap3 Lap4 Lap5 Lap6 Lap7 Lap8 Lap9 Lap10
七夕賞(G3) 福島芝2000m 1.58.87 12.2 11.0 11.2 12.1 12.1 12.0 11.9 12.0 12.0 12.6
  • 前半1000mの平均:58.5秒
  • 上り3Fの平均:36.5秒

何よりも特徴的なのが、前半1000mの通過タイム。

前半1000mの通過が58.5秒というのは、他の芝2000mの重賞と比較しても一番速い水準ではないか。

しかも、前半1000mを走り終えて後半に入って行くのだが、Lap6、Lap7ではさほどペースは衰えず、そのままのスピードを持続して勝負どころの上り3Fへと入って行く。

道中これだけの持続ラップを刻んでいるだけに、ラスト600mではさほどペースは上がらないどころか、最後の200mは12.6秒を要する消耗戦となる。

「七夕賞」のラップタイムから見た傾向は、道中は一定のスピードを持続する能力。そして最後の600mも「切れる脚」はさほど必要とせず、同じスピードを持続しつつ、最後の最後には消耗戦のバテ比べにも耐え得る「底力(スタミナ、パワーの総合力)」が求められてくる。

走破時計の1.58.87が示す通り、前半は速いが、後半はバテバテの消耗戦と言うわけにはいかない。

後半もラスト200mまでは一定のスピードをしっかりと持続する必要があり、ハンデ53キロ以下の軽ハンデ馬が簡単には上位に食い込めないのも、そういう傾向があるからだろう。

斤量 着別度数 勝率 連対率
~49kg 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0%
49.5~51kg 0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0%
51.5~53kg 1- 0- 3- 20/ 24 4.2% 4.2%
53.5~55kg 2- 5- 5- 44/ 56 3.6% 12.5%
55.5~57kg 6- 3- 0- 42/ 51 11.8% 17.6%
57.5~59kg 1- 2- 1- 9/ 13 7.7% 23.1%
59.5~ 0- 0- 0- 0/ 0

(※ 道悪馬場も含めた過去10年)


七夕賞 過去10年、脚質の傾向

「七夕賞」過去10年の良馬場開催の6鞍、脚質による着度数は次の通り:

脚質 着別度数 勝率 連対率
逃げ 1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3%
先行 4- 2- 3- 16/ 25 16.0% 24.0%
中団 2- 5- 3- 33/ 43 4.7% 16.3%
後方 0- 0- 1- 28/ 29 0.0% 0.0%
マクリ 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0%

 

後ろからではほぼノーチャンス。

最低でも中団あたりにポジションを取っておく必要がある。

これを、3コーナーの位置取りで、前と後ろの二つに分けると;

3角位置 着別度数 勝率 連対率
1/2以内 6- 4- 5- 45/ 60 10.0% 16.7%
1/2以外 1- 3- 2- 39/ 45 2.2% 8.9%

 

勝ち切るには半分より前にポジションを取ってレースを進めたいところだが、ラップ傾向でも紹介したように、道中はかなりタイトなラップが続く。

終始前々でレースを進めるには、そこそこのスピード持続力が必要となってくる。


七夕賞 過去10年、枠番別の好走傾向

「七夕賞」過去10年の良馬場開催の6鞍、枠番別着度数は次の通り:

枠番 着別度数 勝率 連対率
1枠 1- 0- 2- 9/12 8.3% 8.3%
2枠 1- 2- 0- 9/12 8.3% 25.0%
3枠 0- 0- 0-12/12 0.0% 0.0%
4枠 2- 0- 2- 8/12 16.7% 16.7%
5枠 0- 3- 0-11/14 0.0% 21.4%
6枠 2- 1- 2- 9/14 14.3% 21.4%
7枠 0- 0- 0-14/14 0.0% 0.0%
8枠 1- 1- 1-12/15 6.7% 13.3%

 

スタートしてから最初のコーナー(1コーナー)までの距離が505mとかなり長いので、枠番による有利不利はあまりなさそう。

しかし、前目にポジションを取りたい外枠の馬は、テンでそこそこ出して行かなければならない。

それでなくても前半のペースが速くなりやすいこのレース。

外枠の先行馬は、そこそこのスタミナも兼ね備えておきたいところ。

 

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