2020年9月6日【新潟記念】終了時点までのデータをもとにアイスストームの好走パターンを分析。
アイスストームの適正距離
アイスストームはこれまでに、芝1800m、芝2000mの距離に使われてきた。
その内訳は次の通り;
- 芝1600m(0-0-0-1)
- 芝1800m(3-0-1-2)
- 芝2000m(2-1-2-6)
ベストは1800mで、2000mは守備範囲。
アイスストームの好走パターン
脚質
アイスストームの好走時の脚質は、3歳時には逃げて勝つこともあったが、最近ではもっぱら「差し」が決め手となっているレースが目立つ。
特に500万条件を卒業してからは、上がり33秒台、あるいは32秒台を繰り出して勝利しているレースが目立つ。
ただ、末脚だけに期待する走りは、往々にして展開に左右される怖れがある。
時計
アイスストームの持ち時計は次の通り;
- 芝1800m:1.44.3 1着(クビ差・東京)
- 芝2000m:1.59.2 3着(頭、クビ差・中京)
1800mはそこそこ対応できそうだが、2000mになると、2分を切ると成績はイマイチ。
馬場コンディション
- 稍重(0-0-0-2)
- 不良(0-0-0-1)
末脚を削がれる緩い馬場はあまり得意ではない。
コース(競馬場適正)
アイスストームの競馬場ごとの成績は次の通り;
- 函館(1-0-0-1)
- 新潟(0-0-0-1)
- 東京(2-0-1-3)
- 中京(0-0-1-0)
- 京都(1-0-0-2)
- 阪神(1-1-1-1)
- 小倉(0-0-0-1)
500キロを超える大型馬なので、コースは広い方がいいだろう。
直線一気の追い込みが効く直線の長いコースも合いそう。
枠順適正
アイスストームの枠番別着度数は;
- 1~4番(0-1-2-0)
- 5~9番(3-0-1-5)
- 10~14番(1-0-0-3)
- 15~18番(1-0-0-1)
休み明け
アイスストームの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(0-1-1-3)
叩いてからは;
- 2戦目(1-0-2-0)
- 3戦目(2-0-0-1)
- 4戦目(1-0-0-2)
- 5戦目~(1-0-0-2)
どちらかと言えば叩いてから。
間隔は、中2週までが(1-0-2-2)、中3週から中8週で(4-0-0-3)。
ある程度の間隔は開けた方がよさそう。
季節別着度数
- 12~2月(冬):(0-0-1-2)
- 3~5月(春):(3-1-2-1)
- 6~8月(夏):(2-0-0-3)
- 9~11月(秋):(0-0-0-3)
斤量別着度数
- ~52キロ(未)
- 52.5~54キロ(1-0-1-3)
- 54.5~56キロ(3-1-0-6)
- 57キロ~(1-0-2-0)
連対体重
- 520~524キロ
血統背景
父はストーミングホーム(ミスプロ系)、母の父はレッドランサム(ロベルト系)。
父は米国、欧州などで走り2000mのG1を3勝した。2002年の「ジャパンカップ」にも参戦しているが、15着に敗れている。
母の父は米国で走り、3戦2勝で目立った活躍なしに骨折により引退するが、種牡馬として、芝の中距離、クラシックディスタンスなどで多くのG1馬を輩出した。
2007年の「セントライト記念(芝2200m)」を制したロックドゥカンブの父がレッドランサム。
アイスストームの近走
19/4/21 石和特別(1000万下)東京芝1800m
着順:3着(0.2差) 騎手:岩田康成
スローの展開で中団の後ろを追走。残り600mでの位置取りが先頭とは1.1秒差。
33.0秒の末脚を繰り出すも0.2秒届かず3着。
ちょっと位置取りが後ろすぎた。こういうレースは確実に取っていかないといけないが、最後の末脚は圧巻。
19/5/19 調布特別(1000万下)東京芝1800m
着順:1着(0.4差) 騎手:武豊
前走と同じような位置どりだが、残り600mでは先頭とは0.8秒まで差を詰めていた。
おまけに末脚は前走をしのぐ32.5秒。これなら2.5馬身差の圧勝もうなずける。
19/6/22 垂水S(1600万下)阪神芝1800m(外)
着順:1着(0.2差) 騎手:武豊
このレースも中団の後ろから。
比較的流れる展開で、残り600mでは先頭とは1.4秒差。
しかしハイペースが功を奏して、先団が一杯になったとろで34.7秒の末脚で他馬を一蹴。
圧倒的な勝ち方だが、展開の利も大きい印象。
逃げた1番人気のエクレアスパークルの息がもっていたら、アイスストームは届いていなかった可能性も高い。
内回りコースやローカル開催では、騎手の手腕が問われそう。
19/8/4 小倉記念(G3)
小倉 芝2000m
着順:11着(0.6差)騎手:武豊(54キロ)
最後の直線で、内でごちゃついて進路が取れないことを嫌ってか、道中は終始外々を回る展開。
直線の短い小倉競馬場なので、あまり置かれないように、先頭との距離のバランスの取り方も、外々を回わらされた要因の一つかも。
それに加え、1000mを過ぎてからの早めのペースアップも手伝って、直線ではもう脚が残っていなかった印象。
このレースで見えたことは、アイスストームにとって二千の距離は、やはりギリギリの距離だということ。
19/11/16 アンドロメダS(L)ハンデ戦
京都 芝2000m(内)良
着順:5着(0.3差)騎手:武豊(54キロ)
序盤は控えて後方のイン。
直線は外に持ち出して追い込むが5着止まり。
そこそこ流れた展開で上りがかかったことも5着に食い込めた要因。
19/12/7 中日新聞杯G3・ハンデ)
中京 芝2000m 良 16頭
着順:3着(1.59.2・頭、クビ差)
騎手:吉田隼人(54キロ)
道中は中団の後ろあたり。
スローの終い勝負で決め手が優ったが、わずかに届かなかったのは距離のせいか?
20/2/1 白富士S(L)
東京 芝2000m 良 14頭
着順:5着(1.59.4・0.3差)
騎手:武豊(56キロ)
いつものように後方で脚を溜める戦法。
道中がそこそこ締まったペースになったので、展開が嵌ったように思えたが、直線で挟まれる不利。
これは痛かった。
20/3/29 六甲S(L) 13頭
阪神 芝1600m(外) 稍重
着順:7着(1.35.2・1.1差)
騎手:浜中俊(56キロ)
やはり緩い馬場は割引が必要。
20/5/23 メイS(オープン・ハンデ)
東京 芝1800m 良 13頭
着順:1着(1.44.3・クビ差)
騎手:武豊(55キロ)
そこそこ締まったペースを後方10番手から。
直線は内から馬群を縫って、ゴール前鮮やかに抜け出した。
自身の上りはメンバー2位の33.3秒。
上位勢の中では1頭だけ55キロと1キロ軽い。
勝ち方は鮮やかだったが、次走が正念場。
20/6/14 エプソムC(G3)
東京 芝1800m 不良
着順:14着(1.50.6・2.9差)
騎手:武豊(56キロ)
不良馬場がすべて。
20/9/6 新潟記念(G3・ハンデ)
新潟 芝2000m 良
着順:12着(2.00.7・0.8差)
騎手:柴田大知(56キロ)
新潟コースは初参戦。
道中はいつものように後方。
直線は上り33.0秒の脚は出しているが、レースの上りが33.1秒でメンバー最速は31.9秒。
これでは勝負にならない。
2000mの距離では、これだけ速い上りになると対応できないということか。
叩き良化型の馬だけに、休み明けのマイナス10キロも応えたか?
アイスストームの次走
次走は10月11日 東京競馬場 芝1800mで行われる「毎日王冠(G2)」。
東京芝1800mは(2-0-1-1)と得意のコース。
直近2走の大敗は、敗因はほぼ特定できる。
適距離、適コースに戻ったここなら、一発あっても不思議はない。