2019年9月1日【新潟記念】終了時点までのデータをもとに、アクートの好走パターンを分析していきます。

アクートの距離適性

アクートはこれまでに芝1800m~芝2600mの距離に使われてきた。

各距離ごとの着度数は次の通り;

  • 芝1800m(2-1-1-3)
  • 芝2000m(2-2-2-5)
  • 芝2200m(0-2-0-1)
  • 芝2400m(0-0-1-0)
  • 芝2600m(0-0-0-1)

芝1800m

この距離では2勝を上げているが、どちらも下級条件 & 新潟でのもの。

その後、重馬場での2着はあるが、あとはこの距離では頭打ちの感がある。

ただ、無類の新潟巧者なので、新潟1800mなら上のクラスでも・・・

芝2000m

準OPを勝ち上がったのがこの距離、新潟芝2000m

現状ではこの馬のベストの距離だと思うが、展開次第でどうか?

芝2200m~2400m

1600万条件で、どちらの距離も惜しい競馬をしている。

展開がはまれば好走できる。

ではその展開とは?(後述)

アクートの脚質

アクートの脚質で圧倒的に多かったのが、末脚を生かした後方からの「追い込み」だった。

しかし5歳の秋ごろに、中団からの競馬で連続好走し、先団につけても2着に入るなど、前目の競馬を覚えてから安定感が増してきた。

準OPを勝ち上がった「佐渡S」も、4角の位置取りは13頭中9番手ながらも、先頭との差は0.7秒。

4角で先頭との差が常に1.0秒前後だった下級条件のころと比べると、位置取りが前目になったことは間違いない。

準OPでの連続好走やOP昇格の要因は、このような積極策が功を奏している可能性が高い。

アクートのペース適正

追い込み一辺倒だった時期は、差し届かずに沈む競馬も多かったが、前目の競馬をするようになって、そのような取りこぼしも減って3着以内を確保できるレースが増えた。

しかし、アクートが好走した競馬は、圧倒的にスローぺスが多い。

中には前後半1000mのペースバランスが-5.9秒という超スローペースもある。

一方、下級条件を除いて、ミドルペース以上の競馬は2鞍。

  • 下鴨S(1600万下)8着(1.0差)京都芝2000m
  • 五稜郭S(1600万下)7着(1.9差)函館芝2000m ※稍重

このころはまだ、前目の競馬を試していない時期なので、位置取りの差はあるかもしれないが、後方に控える競馬をしていても、アクートが1.0秒以上離される競馬は、実はあまりない。

直線で前が詰まったり(下鴨S)、稍重だったり(五稜郭S)と、敗因は他にもあるかもしれないが、ペースの影響は少なからずあったのではないか?


アクートのコース適正

アクートの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 函館(0-0-0-1)
  • 福島(0-0-0-2)
  • 新潟(3-0-1-1)
  • 東京(0-0-1-3)
  • 中山(1-1-0-1)
  • 京都(0-3-2-2)

右回りで勝利したのは、未勝利戦で中山競馬場で勝った1勝だけ。

左回りが良いと言うか、新潟巧者のような馬。

アクートの持ち時計(ベストタイム)

アクートの各距離ごとのベストタイムは次の通り;

  • 芝1800m:1.46.2 1着(-0.2差・新潟)
  • 芝2000m:1.57.3 1着(-0.2差・新潟)
  • 芝2200m:2.12.5 2着(0.2差・中山)
  • 芝2400m:2.28.8 3着(0.4差・京都)

芝1800m、芝2000mは速い時計で着順も良い。

ただし、新潟以外ではどうか?という不安は残る。

アクートの重馬場適正

アクートの道悪実績は:

  • 八坂S(1600万下)2着(0.8差)京都芝1800m 重
  • 五稜郭S(1600万下)7着(1.9差)函館芝2000m 稍重

「八坂S」は落鉄の影響があったようだが、勝ち馬に5馬身離されての2着。「五稜郭S」は大敗。

道悪はあまりうまくはなさそうだ。

速いペースに不安があったり、道悪がうまくなさそうだったりと、その特徴がステイゴールド×クロフネ産駒らしからぬ点が興味深い。


アクートの近走診断

19/4/6 湾岸S(1600万下)中山芝2200m

着順:2着(0.2差)騎手:ルメール(57キロ)

スタート良く番手につけたが、前半1000mが62秒のスローぺス。

直線も短く、逃げたマイネルファンロンにまんまと逃げきられた。

19/5/19 下鴨S(1600万下)京都芝2000m

着順:2着(0.2差)騎手:アヴドゥラ(56キロ)

8頭の小頭数を中団の後ろから。

前半1000mが63秒の超スロー。

直線に向いて抜け出しを計るが、後ろから来たセンテリュオの末脚に屈する。

右回りだと、末脚勝負ではやや劣るのか?

19/7/27 佐渡S(1600万下)新潟芝2000m

着順:1着(-0.2差)騎手:戸崎圭太(56キロ)

満を持して、新潟2000mで。

後方からの競馬も、位置取りはそれほど後ろではない。

残り600mで先頭とは0.7差。

直線は32.9秒の末脚を爆発させて先団をきっちりと差し切った。

やはり新潟では末脚の質が違う印象。

19/9/1 新潟記念(G3・H)新潟芝2000m

着順:18着(5.4差)騎手:丸山元気(54キロ)

後方のまま見せ場なし。

アクートは、本来緩い馬場は苦手な馬だが、当日の馬場は良馬場だったが、今週は重馬場あがりの良馬場で、そんな馬場状態を気にしたのかもしれない。

それにしても敗けすぎだが・・・。

アクートの次走

次走は京都競馬場 芝2400m(外)で行われる「日経新春杯(G2)」。

ペース次第。

スローペースで前目にいると、ハンデ如何では粘ってくる可能性もある。

10週以上(中9週)の休み明けは(0-0-2-3)で、あまり気にする必要はなさそう。