2019年7月28日【クイーンS】終了時点までのデータをもとに、エイシンティンクルの好走パターンを分析していきます。

エイシンティンクルの距離適性

エイシンティンクルはこれまでに、芝1400m~芝2000mの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

芝1400m(1-0-0-1)

芝1600m(1-0-1-1)

芝1800m(2-1-2-3)

芝2000m(1-2-1-1)

各距離まんべんなく成績を残しているようだが、その詳細はどうか?

芝1400m

1勝1敗だが、勝った1600万条件の「豊明S」は、ハイペースの展開を中団から好位へと進出して、あざやかに差しきった強い競馬。適正はある。

敗けた「京都牝馬S(G3)」はスタートで出負けした分、序盤に脚を使ってしまった。適正云々で負けたレースではない。

芝1600m

3着の「関谷記念(G3)」は、ミドルペースの「逃げ」で残り200mまでは先頭。ペースがやや速かっただけにゴール前差されたが、強い競馬は示した。時計も優秀。適正はある。

13着(1.2差)と大敗した「ダービー卿CT(G3)」は、転厩緒戦で馬体も-12キロ。

芝1800m

2勝、2着1回は全て条件戦でのものだが、OP特別のリステッド競争(準重賞)では0.3差の3着がある。同馬にとってギリギリ長い印象だが、全く走れない距離でもなさそう。

芝2000m

1勝、2着2回は、500万条件、新馬戦でのもの。それ以降はほとんど使われていない距離だが、500万条件戦でミドルペースで逃げて、頭差2着に逃げ粘った時計が1.57.9。

こちらも1800m同様、長いことは長いのだろうが、気分よく逃げることができれば・・・

エイシンティンクルの脚質

エイシンティンクルの脚質は基本的に「逃げ」

たまに出遅れなどで控える競馬もあるが、逃げたときの実績が;

(4-2-4-3)

それ以外では;

(1-1-0-3)

生粋の逃げ馬ということがデータ上でも分かる。

エイシンティンクルのコース適正

エイシンティンクルの競馬場ごとの着度数は次の通り;

札幌(0-0-0-1)

新潟(1-0-1-0)

中山(0-0-0-2)

中京(1-0-1-0)

京都(2-2-2-2)

阪神(1-1-0-1)

中山競馬徐はこれまでに2度走っているが、そのどちらでも体重を大きく減らしている(-18キロ、-12キロ)。

長距離輸送に難有りか?

洋芝

札幌での5着は0.3差。

外枠と出負けが重なりながらの0.3差なので、洋芝を苦にしたものではない印象。

左回り

「関谷記念(G3)」の3着もあり、問題ないだろう。

急坂

中京、阪神での勝ち鞍もあり問題ない。

平坦・小回り

平坦・小回りのローカル開催は、これまでに出走はないが、特に苦手と考えられる要因はみつからない。


エイシンティンクルの展開の得手不得手

エイシンティンクルの「逃げ」は、スローに落として「前残り」を狙うような逃げではない。

逃げて連対を果たしたレースのほとんどが「ミドルペース」でのもの。

後続に脚を使わせて持久戦に持ち込むと強さを発揮する。

この馬自身がミドルペースを刻んで逃げるので、スローペースの経験があまりないが、仮に脚を溜めた場合でも、そう簡単に「切れ負け」するとは思えない。

ただ、「勝ち負け」を意識するなら、スローの逃げは不向きだと思う。

エイシンティンクルの持ち時計(ベストタイム)

エイシンティンクルの各距離でのベストタイムは次の通り;

芝1400m:1.20.8 1着(0.1差・中京)

芝1600m:1.31.8 3着(0.2差・新潟)

芝1800m:1.44.9 3着(0.3差・京都)

芝2000m:1.57.9 2着(頭差・京都)

どの距離でも持ち時計は非常に優秀

速い時計が出る馬場状態、レース条件は大歓迎といったところか。

エイシンティンクルの重馬場適正

重馬場でも勝ち鞍はあり、重馬場を苦にすることはなさそうだが、逃げ馬だけに、内外のトラックバイアスが効いた場合、苦戦を強いられる可能性は高い。

極端な外差し馬場では注意が必要だ。


エイシンティンクルの枠順適正

エイシンティンクルは外枠からでも好走しているレースは多数ある;

10番から外(2-1-0-2)

しかし逃げ馬である以上やはり、極端な外枠に入って、テンで脚を使わされるのは避けたいところ。

10番から外(0-0-0-2)※OP昇格後

エイシンティンクルの近走診断

19/3/30 ダービー卿CT(G3)中山芝1600m

着順:13着(1.2差) 騎手:和田竜二(53キロ)

転厩緒戦で、しかも苦手な長距離輸送で馬体を12キロ減らしてのレース。

いささか敗けすぎの感はあるが、

19/5/11 都大路S(リステッド)京都芝1800m

着順:3着(0.3差) 騎手:和田竜二(54キロ)

しっかり逃げて本来の走りを取り戻した。

1800mは少し長い感はあるので、この走りで適距離に臨んでほしい。

19/7/28 クイーンS(G3)札幌芝1800m

着順:5着(0.3差) 騎手:武豊(55キロ)

スタートで若干の遅れ。11番ゲートもあってハナには立てず中団から。

本来の競馬は出来なくても、0.3差まで迫る健闘ぶり。

調子は戻っているはず。適条件で期待できる。