結果

第88回 東京優駿(日本ダービー・G1)

東京競馬場 芝2400m 良

クッション値:9.7(標準)

2021年5月30日 東京競馬場の馬場傾向分析(芝)

着順 馬名 タイム 着差 位置取り 上がり3F
シャフリヤール 2.22.5 7-7-11-9(中団) 33.4
エフフォーリア 2.22.5 ハナ 3-4-9-9(中団) 33.4
ステラヴェローチェ 2.22.7 1  1/4 13-14-13-12(後方) 34.4

レースの上り:33.9


ラップ分析

1着タイム 後3F Lap1 Lap2 Lap3 Lap4 Lap5 Lap6 Lap7 Lap8 Lap9 Lap10 Lap11 Lap12
今走 2.22.5 33.9 12.2 10.6 12.2 13.0 12.3 12.4 12.8 11.7 11.4 11.5 10.8 11.6
過去平均 2.24.24 34.6 12.7 11.1 12.3 12.3 12.4 12.3 12.4 12.2 12.1 11.5 11.3 11.8
-0.7 -0.5 -0.5 -0.1 0.7 -0.1 0.1 0.4 -0.5 -0.7 0.0 -0.5 -0.2

 

(※過去平均=同コース同レースの良馬場平均(過去5走))

緩い区間が2度ほどあるが(太字)、それ以外はそこそこ流れていて、

残り1000mを切ってからはすべて11.7秒以内のラップを踏んでいる。

そして坂の上りでは驚きの10.8秒。

この区間で11秒を切ってくるレースは過去20年で2回あったが、どちらもスローの流れ。

今回のように、残り1000mからすべて11秒台のラップを刻み、それでいて坂の上りで11秒を切ってくる。

そのあと、最後の1Fも11.6秒でまとめているあたり、今年のダービーはかなりハイレベルな戦いではなかったか。

SP持続力、瞬発力の双方が、高いレベルで求めらたレースだったように思う。


回顧

1着は4番人気のシャフリヤール。

道中は中団で、前にエフフォーリアを見るかたちでレースを進めた。

4角は中団9番手の中ほどで直線に向いた。

直線入口では進路がうまく取れず、馬群を縫うように上がってくるが、坂の途中で進路が開けると、そこからの伸びがハンパない。

残り200mで先に抜け出していたエフフォーリアを射程圏に捉えると、残り100mで並びかけ、そこからゴールまではま壮絶な叩き合いでエフフォーリアも抜かせない。

結局、二頭ほぼ同時にゴール板を駆け抜けたが、シャフリヤールがハナ差制しての勝利。

直線で、進路が開けてからのあのキレ味は、ディープ産駒のキレモノの中でも、トップクラスのキレ味ではないか。

シャフリヤールの分析

 

2着は1番人気のエフフォーリア。

序盤は先団でレースを進めるが、3角手前でレースに動きがあったとにきには無理につき合わず、内でじっと脚を溜めていた。

4角は9番手の内で直線に向くと、坂の上りで早くも先頭。

残り200mではそのまま押し切るかに思われたが、そこからシャフリヤールの猛追に遭い、ゴール前では壮絶な叩き合いにハナ差及ばず2着。

1番人気で、勝ちに行く自分の競馬は十分に見せた。

その上で、最後まで抜かせず踏ん張った勝負根性も大したものだが、最後の最後は、コンマ数秒ほどのキレ味の差が出たのだろう。

エフフォーリアの分析

 

3着は9番人気のステラヴェローチェ。

道中は後方13~14番手で脚を溜め、4角も12番手の外で直線に向く。

直線は、馬群の外目からグイグイと追い上げてきて、ゴール前は先に抜け出していたサトノレイナス、グレートマジシャンとの3着争いを制した。

「皐月賞」は内から、今回は外から追い上げての3着。

「朝日杯FS」の2着から、結局2400mまで脚は持った。

ちょっとまだ良く分からない部分の多い馬だが、馬場を問わないこの切れ味は、世代でもトップクラスなのだろう。

ステラヴェローチェの分析

 

2番人気のサトノレイナスは5着。

道中は先団4番手の外。

3~4角でレースが動いたときに、馬群の外目を追走していた同馬は、アドマイヤハダル、ディープモンスターと一緒になって上がって行く羽目になった。

4角2番手で直線に向き、直線は馬群の外目を伸びてはくるが、早めに動いてしまった分ゴール前甘くなって、ステラヴェローチェ、グレートマジシャンに交わされて5着。

「桜花賞」が大外18番枠、そして今回も外枠16番。

立て続けにちょっと運がなかったが、同世代牝馬の中ではおそらく最強ではないか。

サトノレイナスの分析

 

3番人気のグレートマジシャンは4着。

道中は中団の後ろあたり。

3~4角で少し順位を上げて、4角は9番手の外で直線。

直線は馬群の大外から鋭い伸び脚。

ゴール前で先に抜け出していたサトノレイナスは捉えたが、後ろからきたステラヴェローチェに脚をすくわれての4着。

現状の力は出し切った感じだが、高いレベルのキレ味勝負になると、少し後手に回る馬なのかもしれない。

グレートマジシャンの分析