2021年10月10日【京都大賞典】終了時点までのデータをもとに、オセアグレイトの好走パターンを分析。
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オセアグレイトの距離適性
オセアグレイトはこれまでに芝2000m~芝3600mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝2000m(0-1-0-2)
- 芝2200m(1-0-0-2)
- 芝2400m(2-1-1-2)
- 芝2500m(0-0-0-4)
- 芝2600m(1-0-0-0)
- 芝3200m(0-0-0-1)
- 芝3400m(0-0-1-0)
- 芝3600m(1-0-0-0)
2400m以上での好走が目立つ。
距離は長ければ長いほど良いタイプだが、締まった流れになると脆い。
オセアグレイトの脚質
先行力があり、先行して押し切るかたちがベスト。
長い距離を走り切るスタミナは十分に持っているが、スピードを持続する力はさほどない。
スローペースの前残り、もしくはバテバテの消耗戦での粘り込み。
オセアグレイトのコース適正
オセアグレイトの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 福島(1-0-0-1)
- 東京(2-1-2-3)
- 中山(2-1-0-3)
- 中京(0-0-0-1)
- 阪神(0-0-0-2)
今後の課題は関西圏への長距離輸送か。
オセアグレイトの持ち時計(ベストタイム)
オセアグレイトの持ち時計は次の通り;
- 芝2000m:2.02.6 2着(中山)
- 芝2200m:2.13.1 14着(中山)
- 芝2400m:2.24.9 6着(阪神)
- 芝2500m:2.30.2 6着(東京)
- 芝2600m:2.40.2 1着(福島)
- 芝3200m:3.17.5 13着(阪神)
- 芝3400m:3.32.0 3着(東京)
- 芝3600m:3.52.0 1着(中山)
スピード勝負には向かない。
オセアグレイトの重馬場適正
オセアグレイトの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(1-0-0-0)
- 重(0-0-0-2)
- 不良(1-0-0-0)
不良馬場は「1勝クラス」で、3歳馬53キロの恩恵もあった。
重馬場ではともに大敗しているところをみると、道悪は苦手なのかもしれない。
オセアグレイトの鉄砲実績(休み明け)
オセアグレイトの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(1-0-0-4)
叩いてからは;
- 2戦目(1-0-1-2)
- 3戦目(0-0-0-2)
- 4戦目(未)
- 5戦目~(未)
オセアグレイトの枠順適正
オセアグレイトの枠番別着度数は;
- 1~4番(2-0-2-2)
- 5~9番(2-1-0-2)
- 10~14番(1-1-0-3)
- 15~18番(0-0-0-4)
先行押し切りが好走パターンだけに、枠順は内目が欲しい。
オセアグレイトの季節別着度数
- 12~2月(冬):(2-0-2-2)
- 3~5月(春):(1-2-0-5)
- 6~8月(夏):(2-0-0-1)
- 9~11月(秋):(0-0-0-3)
オセアグレイトの斤量別着度数
- 53キロ(2-0-0-1)
- 54キロ(1-2-1-0)
- 55キロ(0-0-0-3)
- 56キロ(2-0-1-3)
- 57キロ(0-0-0-3)
- 58キロ(0-0-0-1)
オセアグレイトの好走体重
3着以内の体重は;
- 484~496キロ
オセアグレイトの血統背景
父はオルフェーブル(サンデーサイレンス系/牡馬3冠、有馬記念2種勝、宝塚記念、凱旋門賞2着)。
母の父がバーリ(ナスルーラ系ネヴァーベント)。
バーリは欧州で走り、芝のG1を2勝、距離はいずれも芝8F(約1600m)。
4代母マルガレーゼンからのファミリーは、凱旋門賞を連覇したトレヴ、G1・9勝のトリプティクを輩出している欧州の名門牝系。
日本ではディーマジェスティ(皐月賞、ダービー3着)、タワーオブロンドン(スプリンターズS)が近親。
オセアグレイトの近走
20/1/11 迎春S(3勝)
中山 芝2200m 良 13頭
着順:1着(2.14.4・-0.4差)
騎手:野中悠太郎(56キロ)
道中は緩いラップの中、先団の後ろ5番手で追走。
直線では坂下で先頭に立ち、そのまま坂で後続を突き放してゴール。
ペースも緩く、時計も平凡だが、勝ち方は好位抜け出しの完勝。
20/2/22 ダイヤモンドS(G3・ハンデ)
東京 芝3400m 良 16頭
着順:3着(3.32.0・0.8差)
騎手:野中悠太郎(54キロ)
道中は4番手での追走になったが、レースは中盤あたりからかなり速いラップを刻む。
直線は残り400m地点で先頭に立つが、残り200mでミライヘノツバサ、メイショウテンゲンに交わされる。
上位2頭は後ろからの追い込み組。
道中前にいた組では、オセアグレイトが唯一の掲示板。
上り38.1秒の消耗戦を、前にいて3位に粘ったのは大健闘。
スタミナ、底力はかなりのもの。
20/5/9 メトロポリタンS(L)
東京 芝2400m 良 11頭
着順:5着(2.26.0・0.2差)
騎手:野中悠太郎(56キロ)
道中は超スローの展開の中、位置取りが内に閉じ込められる感じで、中団から後方へジリジリと順位を下げてしまう。
直線は残り400mで満を持して外へ持ち出して追い上げるが、時すでに遅し。
上りはメンバー最速の33.3秒だが、0.2差に詰め寄るのが精一杯。
先行力があるのだから、どうしてもっと積極的な競馬ができないのか?
20/5/31 目黒記念(G2・ハンデ)
東京 芝2500m 良 18頭
着順:6着(2.30.2・0.6差)
騎手:ルメール(55キロ)
外枠16番から道中は先団の後ろあたり。
直線は残り300mで先頭に立つが、残り200mを過ぎてやや一杯になった感じ。
それでも6着に踏みとどまったのは評価できる。
外枠からのスタートで先団に取り付いて、終始外々を回ったのも影響したと思う。
内容としては決して悪くない。
20/7/12 七夕賞(G3・ハンデ)
福島 芝2000m 重
着順:12着(2.03.9・1.4差)
騎手:野中悠太(55キロ)
外枠14番から道中は中団の外目。
終始外々を回りながら4角も9番手の外。
直線は追い上げるどころか、順位を落として12着。
外々を回った距離損は関係ないと思う。
やはりこの馬、道悪は良くないのでは?
20/11/8 アルゼンチン共和国杯(G2)
東京 芝2500m 良
着順:11着(2.32.8・1.2差)
騎手:三浦皇成(55キロ)
道中は2番手追走。
4角も2番手から粘り込みを計るが、直線では伸びあぐねた。
中だるみの展開で、直線では切れ味を求められた分厳しくなった。
⇒2020年 アルゼンチン共和国杯(G2)のラップ分析&回顧
20/12/5 ステイヤーズS(G2)
中山 芝3600m 稍重
着順:1着(3.52.0・アタマ差)
騎手:横山典弘(56キロ)
道中は3番手。
4角3番手から、直線は逃げ粘るダガノディアマンテゴール前ギリギリのところで捉えて差し切った。
距離は長ければ長いほど良い馬。持ち前の先行力が生きたレース。
上りがかからないと厳しいかと思っていたが、それ以前の問題だった。
20/12/27 有馬記念(G1)
中山 芝2500m 良
着順:9着(2.35.9・0.9差)
騎手:横山典弘(57キロ)
外枠15番から先手が取れずに道中は中団6~7番手の外。
3~4角では内にもぐり込んで、4角は8番手の内。
直線も馬場の内目から追い上げてくるが、末脚勝負では伸びを欠いた。
外枠から好位を取れなかったのも響いたが、前走「ステイヤーズS」からの中2週も微妙に影響していたのだろう。
21/3/27 日経賞(G2)
中山 芝2500m 良
着順:6着(2.33.9・0.6差)
騎手:横山典弘(57キロ)
序盤は中団あたりからになったが、中盤押し上げて先団の3番手あたりに取り付く。
4角も4番手で直線に向き、粘り強くは走っているが、キレが足りずに6着まで。
中盤で脚を使った分、最後の伸びに響いたか?
21/5/2 天皇賞(春)(G1)
阪神 芝3200m(外⇒内)良
着順:13着(3.17.5・2.8差)
騎手:横山典弘(58キロ)
外枠15番から道中は最後方。
4角は順位を少し上げて、11番手の外で直線に向くが、良い脚は出せず。
ここは力の差は歴然。
21/10/10 京都大賞典(G2)
阪神 芝2400m(外)良
着順:6着(2.24.9・0.4差)
騎手:野中悠太(57キロ)
道中は中団の後ろ、10番手を追走。
4角も10番手の外で直線に向くと、直線は馬群の外目から追い上げて来るが0.4差の6着まで。
よく追い込んでいるように見えるが、レースの上りは36.4秒。
この流れを後ろから行って、掲示板にも乗れないのだから仕方ない。
まあ叩いてから、目標は次だろう。
次走、ステイヤーズS(G2)に向けて
次走は12月4日(土)、中山競馬場 芝3600mで行われる「ステイヤーズS(G2)」。
昨年は「超」が三つくらいつくスローペースを先行して押し切った。
斤量も1キロ増えることだし、昨年勝ったからということだけで人気になるのなら嫌って妙味。
回避したもよう。