2019年11月10日【エリザベス女王杯】終了時点までのデータをもとに、クロコスミアの好走パターンを分析していきます。
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クロコスミアの距離適性
クロコスミアはこれまでに、芝1600m~芝2400mの距離に使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1600m(1-0-2-5)
- 芝1800m(3-1-1-7)
- 芝2000m(1-0-0-4)
- 芝2200m(0-3-0-1)
- 芝2400m(0-0-0-1)
良績は芝1800m前後に集中しているが、詳細はどうか?
芝1600m
2019年5月のヴィクトリアマイル(G1)で0.1差の3着がある。このレースはノームコアのレコード決着となったが、そのレコードタイムに0.1秒遅れの1.30.6を出したクロコスミア。
適正がないと出せる時計ではないだろう。
芝1800m
こちらは2歳時の「札幌2歳S(G3)」の3着。3歳時は「ローズS(G2)」の2着。古馬になってからは、「府中牝馬S(G2)」の1着がある。
しかし「府中牝馬S」は超スローの「逃げ」が効いた。
芝2000m~2200m
芝2000mは1600万下の条件戦での勝ち鞍が1つだけだが、芝2200mではG1エリザベス女王杯に3年連続の2着がある。
この距離は、クロコスミアにとってやや長い印象はある。
ただ、3年連続2着のエリザベス女王杯は、どのレースもスローペースの「2番手」もしくは「逃げ」。
展開に恵まれた感は否めないが、3年連続ならこのレースに合っていると言えなくもない。
芝2400m
この距離は香港で行われた「香港ヴァーズ(G1)」での10着(1.4差)が一度あるだけ。
1度だけの出走なので、明言は避けたいが、それでもやはり2400mは長いのではないか。
クロコスミアの適距離
1800m前後。
1600m~2000mまでがベストではないか。
2200mはギリギリ持つか持たないか。
クロコスミアの脚質
クロコスミアの連対時の脚質は「逃げ」「先行」。
前につけてバテないスピード持続力が持ち味。
中団馬群からの「差し」もあるが、この決め手では最高着準は3着。
各レースを見た印象では、クロコスミアには一瞬の切れる脚がないように見受けられる。
なので、中団から追い上げた場合の、有力差し馬との叩き合いでは苦戦を強いられる。
「逃げ」「先行」である程度アドバンテージを取ったかたちで直線に入ることができれば、後続の強襲もある程度交わすことが可能なのではないか。
クロコスミアのコース適正
クロコスミアの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 札幌(1-0-1-4)
- 函館(2-0-1-1)
- 福島(0-0-0-1)
- 東京(2-0-2-3)
- 中山(0-0-0-2)
- 京都(0-3-0-2)
- 阪神(0-1-0-4)
※国内競争のみ
データの数字上だけ見れば、中山、阪神の「急坂」に難有りというような傾向は読み取れる。
あとのコースは、左回り、右回り、洋芝を問わず、そこそこの成績は残している。
クロコスミアの持ち時計
クロコスミアの各距離でのベストタイムは次の通り;
- 芝1600m:1.30.6 3着(0.1差・東京)
- 芝1800m:1.45.2 5着(0.5差・東京)
- 芝2000m:1.59.2 6着(0.6差・京都)
- 芝2200m:2.13.1 2着(クビ差・京都)
- 芝2400m:2.27.9 10着(1.4差・香港)
やはり、クロコスミアの適距離と定義づけた芝1600mは、タイムも着差も突出している。
クロコスミアの重馬場適正
クロコスミアの道悪競馬の実績は次の通り;
- 稍重(1-0-1-2)
- 重(1-1-0-2)
道悪馬場がこなせないわけではないが、3着以内はすべて芝1800mでのもの。
クロコスミアの枠順適正
クロコスミアは「逃げ」「先行」こそがベストの脚質と考えているので、そうなると枠順も、やはり内目の枠が有利になるだろう。
クロコスミアと牝馬限定戦
クロコスミアはオープン昇格以降は「牝馬限定戦」でしか3着以内に入った履歴はない。
3着以内を外したレースでも、牝馬限定戦では着差もさほどの開きはないが、牡馬混合となると、着差も大きく開くようになる。
牡馬混合となるとどうしても力が発揮できないようだ。
クロコスミアの近走診断
19/3/9 中山牝馬S(G3)中山芝1800m
着順:6着(0.1差)騎手:岩田康誠(55キロ)
着差はわずかだが、このような直線の切れ味勝負では、やはり分が悪い。
19/4/6 阪神牝馬S(G2)阪神芝1600m
着順:5着(0.1差)騎手:岩田康誠(54キロ)
先行していいかたちで直線を向いたが、進路がふさがって脚を余した感じ。
しかし、前後半800mのペースバランスが-2.2、これはスロー。
クロコスミアにしてみれば、もう少し流れた展開になれば結果もまた違ってくるだろう。
19/5/12 ヴィクトリアマイル(G1)東京芝1600m
着順:3着(0.1差)騎手:戸崎圭太(55キロ)
ペースも位置取りもベストな条件。
レコード決着に0.1差の3着なら大健闘。
あわよくば、位置取りがあと1つ前なら・・・
19/8/18 札幌記念(G2)札幌芝2000m
着順:7着(0.7差)騎手:戸崎圭太(55キロ)
2番手追走で理想的な競馬だが、直線では早々に手ごたえが怪しくなった。
やはり牡馬混合戦ではこうなってしまうのか?
19/10/14 府中牝馬S(G2)東京芝1800m 稍重
着順:3着(0.6差)騎手:戸崎圭太(54キロ)
外目の13番からのスタート。
稍重にも関わらず序盤から速いペースで推移する。
クロコスミアも13番ゲートから脚を使って先団に取り付き、2~3番手追走で直線へ。
残り200mでは先頭に並びかける見せ場を作るが、ラスト100mで失速。
外目の枠からテンに脚を使った分、最後のひと踏ん張りが効かなかった印象。
決してデキ落ちではなく、牝馬限定戦ならまだまだ走る。
19/11/10 エリザベス女王杯(G1)京都芝2200m
着順:2着(0.2差)騎手:藤岡祐介(56キロ)
これ以上にないペースで逃げを打つが、ゴール前ラッキーライラックに捕まった。
これで負けたら仕方がない。