2020年8月23日【北九州記念】終了時点までのデータと実際の走りをもとに、アンヴァルの好走パターンを分析。
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アンヴァルの距離適性
アンヴァルはこれまでに芝1200m~芝1600mの距離に使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1200m(4-3-2-8)
- 芝1400m(0-0-0-2)
- 芝1600m(0-0-0-1)
芝1200m
オープン特別で1勝、2着が2回。重賞(G3)でも2着1回、3着1回と実力を示しており、適正は十分、この馬のベストの距離だと考えられる。
芝1400m
芝1400mは、牝馬クラシックの第1戦「桜花賞(G1)」へ向かうトライアル「フィリーズレビュー(G2)」で0.1差の4着と大健闘。鞍上の藤岡祐介騎手も「距離は大丈夫」とコメント。
あまり使われていないだけで、使われれば走ってくる可能性は高い。
芝1600m
芝1600mは「桜花賞」で2.1差の17着に敗退。その後は一度もこの距離に使われていない。
レース後、ジョッキーも陣営も「距離は長い」とコメント。
今後、使われることもないだろう。
アンヴァルの脚質
内枠に入ると前に取り付いてそのまま押し切る競馬。
外枠に入ると、中団で脚をためて直線で差し切る競馬。
持ち味を生かせるのは前者だろう。
そこそこ速いペースでも粘り切るスピード持続力を持つが、その反面、上りの速いキレ味勝負では後手を踏む。
総じて、上りのかかる展開で浮上。
アンヴァルの持ち時計(ベストタイム)
アンヴァルの芝1200mでのベストタイムは;
- 北九州記念(G3)1.07.3 10着(0.7差)
自己ベストの着順が悪いが、このレースは不利もあり度外視できる。
それでも、軽い芝、スピード決着への対応に関しては、あまり向かないように思う。
アンヴァルのコース適正
アンヴァルの各競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 福島(1-1-0-0)
- 京都(2-1-0-3)
- 阪神(0-1-0-5)
- 小倉(1-0-2-3)
直線急坂の阪神では、上り時計があまり芳しくない。
急坂は苦手と見る。
アンヴァルの枠順適正
アンヴァルの枠番別着度数は;
- 1~4番(0-1-0-1)
- 5~9番(3-1-1-1)
- 10~14番(1-1-1-5)
- 15~18番(0-0-0-4)
先団でスピードに乗りたい、もしくは中団で脚を溜めたいアンヴァルにとっては、やはりスムーズに先手を取れない外枠はマイナス要因でしかない。
アンヴァルはこれまでに結構外枠が多い。
古馬になって、惜しい競馬が続いているのは、枠順の不運が少なからず影響している可能性はある。
アンヴァルの重馬場適正
アンヴァルの重馬場実績は;
- 稍重(0-1-0-1)
- 重(0-1-0-2)
- 不良(1-0-0-0)
跨った騎手からは、「得意ではない」「ノメッた」などとマイナスのコメントも聞かれるが、結果はそこそこ。
あまり気にするとしくじりそう。
アンヴァルの鉄砲実績(休み明け)
アンヴァルの中10週以上の鉄砲実績は;
- (0-2-0-3)
叩いてからは;
- 2戦目(0-0-1-4)
- 3戦目(1-0-0-2)
- 4戦目(0-0-0-1)
- 5戦目~(0-1-0-1)
可もなく不可もなく。
アンヴァルの季節別着度数
- 12~2月(冬):(0-1-0-2)
- 3~5月(春):(0-0-0-3)
- 6~8月(夏):(0-2-2-2)
- 9~11月(秋):(4-0-0-3)
夏から秋に調子を出すタイプ。
アンヴァルの斤量別着度数
- 50キロ(1-0-0-1)
- 52キロ(0-0-0-1)
- 53キロ(0-0-0-2)
- 54キロ(2-3-2-5)
- 55キロ(1-0-0-2)
アンヴァルの連対体重
- 446~472キロ
アンヴァルの血統背景
父はロードカナロア(ミスプロ系キングマンボ)。
母は2005年の「小倉2歳S(G3・小倉芝1200m)」「ファンタジーS(G3・京都芝1400m)」に勝利したアルーリングボイス。
母の父はフレンチデピュティ(ND系ヴァイスリージェント)。
アンヴァルの近走
19/12/7 シルクロードS(G3)京都芝1200m
着順:4着(0.2差)騎手:松山弘平(53キロ)
外枠16番ゲートからの発走。
中団につけて道中外目を回って、4角も外を回って直線へ。
直線抜けてくるが、途中で少し進路が詰まる。
最後まで食い下がるがわずかに及ばず。
外枠と若干の不利を考えると0.2差は及第点。
19/7/14 バーデンバーデンC(OP)福島芝1200m 重
着順:2着(アタマ差)騎手:松岡正海(54キロ)
わずかに外寄りの12番ゲートから中団につけて追走。
直線では馬場の外目から一気に伸びて先頭に迫るもアタマ差の2着。
12番ゲートで重馬場。これでアタマ差2着なら・・・
19/8/18 北九州記念(G3)小倉芝1200m
着順:3着(0.2差)騎手:藤岡康太(54キロ)
11番ゲートからのスタート。
前走もそうだが、行き脚の鈍さが目につく。今回も位置取りは後方。
4角では外に出して直線に入るが、前が詰まって進路をふさぐ。
それでも前が開けば弾けて抜け出し3着を確保。
スムーズなら突き抜けたかも。
19/9/8 セントウルS(G2) 13頭立て
阪神 芝1200m 良
着順:13着(1.13.1 6.4差)
騎手:藤岡康太(54キロ)
出遅れて後方から競馬を進め、4角は大外を回って直線に入るが、そこで急失速。
失速と言うより騎手も追っていないことから、なんらかの異常があった模様。
20/2/16 北九州短距離S 17頭立て
小倉 芝1200m 重
着順:8着(1.10.8 0.8差)
騎手:藤岡康太(55キロ)
重馬場の中、中団からの競馬。
3角で寄られる不利があったが、その後も精彩を欠く。
休み明けで苦手の重馬場なら、こんなものか。
20/3/1 阪急杯(G3)
阪神 芝1400m(内)18頭
着順:16着(1.21.7・1.4差)
騎手:藤岡祐介(54キロ)
ゲートは外枠16番から中団にポジションを取るが、外枠からのレースだけに位置取りは終始外々。
久々の1400mだけに、距離ロスが応えたか。
20/7/5 CBC賞(G3・ハンデ)
阪神 芝1200m 稍重
着順:2着(1.09.0・0.3差)
騎手:北村友一(54キロ)
久々に内目の枠に入って、スタートも良く先団に取り付く。
直線もしっかり伸びるがハンデ51キロで逃げたラブカンプーには0.3差届かず。
斤量差を考えると上々の走り。
やはり内枠に入ると強さ倍増。
20/8/23 北九州記念(G3・ハンデ)
小倉 芝1200m 稍重
着順:4着(1.08.2・0.4差)
騎手:北村友一(54キロ)
外枠15番から道中は後方。
直線では馬場の外目を追い込んで来るが、4着まで。
展開としてはこの馬の好きな展開だったが、やはり外枠からでは戦いにくい。
アンヴァルの次走
次走は11月29日(日)、阪神競馬場 芝1200m(内)で行われる「京阪杯(G3)」。
直線急坂の阪神では分が悪い。