2023年2月12日【京都記念】終了時点までのデータや実際の走りをもとに、エフフォーリアの好走パターンを分析。
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エフフォーリアの距離適性
エフフォーリアはこれまでに芝1800m~芝2500mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1800m(1-0-0-0)
- 芝2000m(4-0-0-1)
- 芝2200m(0-0-0-2)
- 芝2400m(0-1-0-0)
- 芝2500m(1-0-0-1)
中距離、2400m前後の距離も問題はないだろう。
エフフォーリアの脚質
ここまでは、好位に取り付いて終いを伸ばしてくる「好位差し」、もしくは中団馬群から終いを伸ばしてくる競馬。
ストライド走法でジワジワと加速してくるタイプのようだが、キレもありパワーもある。
ただ、3歳時の「有馬記念」勝利から、4歳時は1勝もできないどころか、一度も馬券に絡めなかった。
2023年の「京都記念」で心房細動を発症したあと引退となったが、「早熟説」が正しかったのか否かは藪の中。
エフフォーリアのコース適正
エフフォーリアの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 札幌(1-0-0-0)
- 函館(未)
- 福島(未)
- 新潟(未)
- 東京(3-1-0-0)
- 中山(2-0-0-1)
- 中京(未)
- 京都(未)
- 阪神(0-0-0-3)
- 小倉(未)
阪神コースでの大敗は、コース云々の話ではないとは思う。
エフフォーリアの持ち時計(ベストタイム)
エフフォーリアの持ち時計は次の通り;
- 芝1800m:1.47.6 1着(東京)
- 芝2000m:1.57.9 1着(東京)
- 芝2200m:2.10.6 6着(阪神)
- 芝2400m:2.22.5 2着(東京)
- 芝2500m:2.32.0 1着(中山)
速い時計は問題ないだろう。
エフフォーリアの重馬場適正
エフフォーリアの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(1-0-0-0)
- 重(未)
- 不良(未)
ここまではまだ本格的な道悪馬場の経験はないが、血統背景からは、こなしてきても不思議ではない。
ただし、大型馬でトビの大きな馬だけに、不安な面もなくはない。
エフフォーリアの鉄砲実績(休み明け)
エフフォーリアの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(3-0-0-3)
叩いてからは;
- 2戦目(2-0-0-1)
- 3戦目(0-1-0-0)
- 4戦目(未)
- 5戦目~(未)
エフフォーリアのローテーション適正
- 連闘(未)
- 中1~2週(未)
- 中3~5週(0-1-0-0)
- 中6~8週(2-0-0-1)
エフフォーリアの枠順適正
エフフォーリアの枠番別着度数は;
- 1~4番(0-1-0-1)
- 5~9番(5-0-0-2)
- 10~14番(1-0-0-1)
- 15~18番(未)
エフフォーリアの季節別着度数
- 12~2月(冬):(2-0-0-2)
- 3~5月(春):(1-1-0-1)
- 6~8月(夏):(1-0-0-1)
- 9~11月(秋):(2-0-0-0)
エフフォーリアの斤量別着度数
- 54キロ(1-0-0-0)
- 55キロ(2-0-0-0)
- 56キロ(2-0-0-0)
- 57キロ(1-1-0-2)
- 58キロ(0-0-0-2)
エフフォーリアの好走体重
3着以内の体重は;
- 504~516キロ
エフフォーリアの血統背景
父はエピファネイア(ロベルト系/菊花賞、ジャパンカップ)。
母の父はハーツクライ(サンデー系/有馬記念、ドバイシーマクラシック)。
母方の3代前・Katies(ケイティーズ)を祖とする牝系は、ヒシアマゾン(阪神3歳S、エリザベス女王杯)、アドマイヤムーン(ドバイデューティーフリー、宝塚記念、ジャパンカップ)、スリープレスナイト(スプリンターズS)といったG1馬、他にも重賞勝ち馬を輩出している名門牝系。
エフフォーリアのここまでの走り
20/8/23 2歳新馬
札幌 芝2000m 良
着順:1着(2.03.3・-0.1差)
騎手:横山武史(54キロ)
道中は7頭立ての好位の3~4番手。
3~4角で順位を押し上げて4角は2番手で直線。
直線入口で早々に先頭に立ち、あとは押し切ってゴール。
タイムも上りも並。
平均的な勝ち上がり。
20/11/8 百日草特別 (2歳1勝C)
東京 芝2000m 良
着順:1着(2.02.3・-0.2差)
騎手:横山武史(55キロ)
道中は8頭立ての中位4番手。
中盤がかなりのスローで行きたがるのを騎手が抑えて追走。
4角も4番手で直線に向き、進路が開くとジワジワ加速。
残り200mで先頭に立つと、そこからもうひと伸びして快勝。
自身の上りは33.4秒。
道中かかり気味でこの上り。
500キロを超える馬体だけに、長い直線を一杯に使った加速が生きそう。
【期待される能力】
- 瞬発力
21/2/14 共同通信杯(G3)
東京 芝1800m 良
着順:1着(1.47.6・-0.4差)
騎手:横山武史(56キロ)
道中は先団3~4番手。
4角も3番手で直線に向くと、坂下で先頭に並びかけ、坂の途中でムチが入ると即座に反応して一気に抜けだして先頭、あとは後続を突き放してゴール。
後続に2馬身半の着差をつけて、圧倒的な切れ味を見せた。
ジワジワと伸びてそこそこのスピードを持続させながらも、そこからもう一段ギアを持っている感じ。
21/4/18 皐月賞(G1)
中山 芝2000m 稍重
着順:1着(2.00.6・-0.5差)
騎手:横山武史(57キロ)
道中は先団4番手の内。
4角ではほぼ先頭に並びかけ、直線入口ではすでに先頭。
坂の下から上りにかけて、一気に後続を突き放して、2着に3馬身の差をつけてのゴール。
緩い馬場も何ら問題にせず、好位抜け出しの完璧な競馬、無傷の4連勝で「皐月賞」を制した。
21/5/30 東京優駿(G1)
東京 芝2400m 良
着順:2着(2.22.5・ハナ差)
騎手:横山武史(57キロ)
序盤は先団でレースを進めるが、3角手前でレースに動きがあったとにきには無理につき合わず、内でじっと脚を溜めていた。
4角は9番手の内で直線に向くと、坂の上りで早くも先頭。
残り200mではそのまま押し切るかに思われたが、そこからシャフリヤールの猛追に遭い、ゴール前では壮絶な叩き合いにハナ差及ばず2着。
1番人気で、勝ちに行く自分の競馬は十分に見せた。
その上で、最後まで抜かせず踏ん張った勝負根性も大したものだが、最後の最後は、コンマ数秒ほどのキレ味の差が出たのだろう。
⇒2021年 東京優駿(日本ダービー・G1)のラップ分析&回顧
21/10/31 天皇賞(秋)(G1)
東京 芝2000m 良
着順:1着(1.57.9・-0.1差)
騎手:横山武史(56キロ)
道中は中団の前、好位の6番手。
4角も6番手の外で直線。
直線は馬群の外目から追い上げて行き、坂の上りで先に抜け出したグランアレグリアを射程圏に捉えると、残り200mをを過ぎてきっちりグランアレグリアを捉えて交わし、あとはコントレイルの追撃をしっかり凌いで1馬身差のゴール。
まさに王道の競馬、文句なしの勝ち方。
21/12/26 有馬記念(G1)
中山 芝2500m 良
着順:1着(2.32.0・-0.1差)
騎手:横山武史(55キロ)
道中は中団9番手、前にクロノジェネシスを見る位置取り。
3~4角では内のクロノジェネシスを被せるかたちで順位を上げ、4角は5番手で直線。
直線は馬群の外目から追い上げに入り、残り200mで押し切りを計るタイトルホルダーを捉えると、そのまま突き抜けてゴールイン。
道中は中団で脚を溜めて、3~4角ではしっかりとクロノに被せて順位を上げて先頭を射程圏に捉え、ゴール前でしっかりと差し切る強い勝ち方。
クロノジェネシスからエフフォーリアへ、現役最強の世代交代が行われた瞬間だったように思う。
22/4/3 大阪杯(G1)
阪神 芝2000m(内)
着順:9着(1.59.1・0.7差)
騎手:横山武史(57キロ)
道中は中団8番手。
しかし勝負どころの3~4角では手応え悪く、順位も落として、4角は10番手の外で直線。
直線は馬群の外目から追い上げに入るが、まったくもって伸びを欠いた。
明らかにこの馬の走りではなかった。
初めての関西圏への長距離輸送、エピファネイア産駒早熟説など、いろいろ言われているが、本当のところは藪の中。
次走立て直してこられるかどうかが正念場。
22/6/26 宝塚記念(G1)
阪神 芝2200m(内)良
着順:6着(2.10.6・0.9差)
騎手:横山武史(58キロ)
道中は中団8番手を追走。
3~4角での動きが鈍く、4角は10番手の外目で直線。
直線も馬群の外目から追い上げに入るが、伸びたというより、バテた馬を拾った程度。
強かったころの感じがまったくない。
早熟と言われても仕方のない走り。
22/12/25 有馬記念(G1)
中山 芝2500m(内)良
着順:5着(2.33.2・0.8差)
騎手:横山武史(57キロ)
道中は中団の前、5番手の外目を追走。
3角手前からのペースアップにもそこそこ反応して、3角は4番手、4角は3番手で直線に向くが、外から並びかけられたイクイノックスとは手応えで大きな差があった。
直線も結局、伸びずバテずといった感じ。
5着には入ったが、この馬の持っていたポテンシャルから考えると、内容的にはまったく物足りない。
23/2/12 京都記念(G2)
阪神 芝2200m(内)良
着順:競争中止
騎手:横山武史(58キロ)
道中は先団2番手を追走。
3角も2番手で4角に向かうが、その途中で手ごたえがかなり怪しくなる。
4角は3番手で直線に向くが、直線ではズルズルと後退。
公式の発表では、競走中に疾病(心房細動)を発症したため決勝線手前で競走中止。
これがなければ、直線でドウデュースとの激しい叩き合いが見られたのか?
なんとも残念。
引退
「京都記念」のあと、引退が発表された。
今後は、社台スタリオンステーションで種牡馬になるとのこと。