2021年8月22日【北九州記念】終了時点までのデータと実際の走りをもとに、モズスーパーフレアの好走パターンを分析。(ダート競争は除く)
Contents
- 1 モズスーパーフレアの距離適性
- 2 モズスーパーフレアの脚質
- 3 モズスーパーフレアの枠順適正
- 4 モズスーパーフレアの持ち時計(ベストタイム)
- 5 モズスーパーフレアのコース適正
- 6 モズスーパーフレアの重馬場適正
- 7 モズスーパーフレアの鉄砲実績(休み明け)
- 8 モズスーパーフレアの季節別着度数
- 9 モズスーパーフレアの斤量別着度数
- 10 モズスーパーフレアの連対体重
- 11 モズスーパーフレアの血統背景
- 12 モズスーパーフレアの近走
- 12.1 19/3/2 オーシャンS(G3)中山芝1200m
- 12.2 19/3/24 高松宮記念(G1)中京芝1200m
- 12.3 19/8/18 北九州記念(G3)小倉芝1200m
- 12.4 19/9/29 スプリンターズS(G1)
- 12.5 19/11/24 京阪杯(G3)18頭立て
- 12.6 20/2/2 シルクロードS(G3・ハンデ)
- 12.7 20/3/29 高松宮記念(G1)
- 12.8 20/8/23 北九州記念(G3・ハンデ)
- 12.9 20/10/4 スプリンターズS(G1)
- 12.10 21/1/31 シルクロードS(G3・ハンデ)
- 12.11 21/3/28 高松宮記念(G1)
- 12.12 21/8/22 北九州記念(G3・ハンデ)
- 13 次走、スプリンターズS(G1)に向けて
モズスーパーフレアの距離適性
モズスーパーフレアはこれまでに芝1200m~1400mの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1200m(7-3-2-9)
- 芝1400m(0-0-0-4)
明らかに、芝1200m限定。
血統的にもバリバリのスプリント血統。
モズスーパーフレアの脚質
番手につける先行策で1勝しているものの、その他の勝ち鞍、3着以内はすべて「逃げ」。
1200mでは圧倒的なスピードとスピード持続力。
モズスーパーフレアの枠順適正
逃げたいモズスーパーフレアにとって、枠順は内なら内に越したことはない。
しかし、これまでのレースで、モズスーパーフレアが芝1200mのレースで引いた枠順は;
- 1~5番:3回
- 6~10番:4回
- 11番~18番:14回
何とまあ、コンピューターによる自動振り分けにしては、かなりの偏りがある。
モズスーパーフレアの持ち時計(ベストタイム)
モズスーパーフレアの各距離ごとのベストタイムは次の通り;
- 芝1200m:1.07.0 1着(-0.2差・中山)
- 芝1400m:1.22.4 5着(0.3差・中京)
芝1200mの1.07.0は、中山の「カーバンクルS(OP)」と同じく中山の「セプテンバーS(1600万下)」で出した時計だが、これは文句なしに速い。
どちらもコース変わりで時計の出る馬場状態だったこともあるが、「セプテンバーS(1600万下)」は稍重馬場での競馬。
良馬場なら、さらに速い時計が出ていた可能性も高い。
ちなみにこのレースは、2着のアドマイヤナイトに3馬身半の差をつけて圧勝している。
モズスーパーフレアのコース適正
モズスーパーフレアの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 函館(1-0-0-1)
- 中山(3-2-0-1)
- 中京(1-0-0-5)
- 京都(0-0-1-4)
- 小倉(2-1-1-2)
中山競馬場での良績が目を惹く。
左回りは2020年の「高松宮記念」優勝で克服したと考えるべき。
モズスーパーフレアの重馬場適正
モズスーパーフレアの道悪実績は;
- 稍重(1-1-1-0)
- 重(1-0-0-1)※1着馬降着による繰り上げ
モズスーパーフレアは外国産馬(生産地は米国)で、血統はバリバリの米国血統。
道悪は問題ないはず。
モズスーパーフレアの鉄砲実績(休み明け)
モズスーパーフレアの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(1-1-1-3)
叩いてからは;
- 2戦目(0-2-0-3)
- 3戦目(1-0-0-1)
- 4戦目(0-0-1-0)
- 5戦目~(2-1-0-1)
どちらかと言えば叩き良化タイプ。
モズスーパーフレアの季節別着度数
- 12~2月(冬):(1-1-0-4)
- 3~5月(春):(3-0-0-3)
- 6~8月(夏):(2-1-1-2)
- 9~11月(秋):(1-1-1-4)
気候による影響は受けないが、気候は暖かい方が好きそうなデータ。
モズスーパーフレアの斤量別着度数
- 51キロ(0-0-1-0)
- 52キロ(2-0-0-1)
- 53キロ(1-1-0-0)
- 54キロ(3-0-0-5)
- 55キロ(1-1-0-4)
- 56キロ(0-0-0-2)
- 56.5キロ(0-1-1-1)
モズスーパーフレアの連対体重
- 470~508キロ
モズスーパーフレアの血統背景
父はスパイツタウン(ミスプロ系ゴーンウエスト)。
母の父はビロングトゥミー(ND系ダンチヒ)。
父はアメリカで走り、ダートのG1「ブリーダーズカップ・スプリント」に勝利している。
母の父もアメリカで走り、ダートのスプリント重賞を2勝している。
モズスーパーフレアの近走
19/3/2 オーシャンS(G3)中山芝1200m
着順:1着(-0.2差)騎手:ルメール(54キロ)
14番ゲートからのスタートも、持ち前のスピードで楽々先頭。
直線は2番手で追走してきたナックビーナスが追いすがるが、しっかり逃げ切って快勝。
ルメール騎手曰く「楽勝」。
19/3/24 高松宮記念(G1)中京芝1200m
着順:15着(1.7差)騎手:武豊(55キロ)
外目の15番ゲートから好スタートを切るも、ハナを競り合う相手はセイウンコウセイ、ラブカンプーと骨っぽい面々。
特にセイウンコウセイは4番ゲートからのスタートだけに、これを交わすのには少し手間取った印象。
それでもハナを奪ったモズスーパーフレアは軽快に逃げるが、直線半ばから失速してズルズル後退。
初のG1参戦、初の斤量55キロ、それに連戦による疲労、中2週など、敗因はいろいろと考えられる。
19/8/18 北九州記念(G3)小倉芝1200m
着順:4着(0.3差)騎手:松若風馬(55キロ)
約5ヵ月の休み明け。馬体重は+26キロ(506キロ)。
13番ゲートから、ハナにはこだわらず3番手追走。
直線も伸びてくるが、交わし切る勢いは感じられない。
休み明けの重目残し、ハナにはこだわらず3番手追走など、明らかに「スプリンターズS」を見越した叩き台のように見えるが・・・どうか?
19/9/29 スプリンターズS(G1)
中山 芝1200m 良
着順:2着(0.1差)騎手:松若風馬(55キロ)
予定通りハナに立ち、前半3Fを32.8秒のハイラップで引っ張る。
直線も残り100mあたりまでは先頭で粘るものの、ゴール前、外から追い込んで来たタワーオブロンドンに交わされて0.1差の2着。
この馬の競馬はできたし、内容も申し分なく強かった。
勝ち馬の決め手が一枚上。それに尽きる。
19/11/24 京阪杯(G3)18頭立て
京都 芝1200m 良
着順:8着(1.09.6 0.8差)
騎手:松山弘平(56キロ)
7枠14番からいつも通りハナへ。
しかしこの馬、ホントに外枠が多い。
直線の残り200mまではいつものように快調に逃げるが、そこから脚色が怪しくなり、残り100mくらいで急失速。
当日は京都開催の最終日。馬場の内側は相当荒れていた様子。
上位7頭までに前に行った馬が入っていないことからも分かるように、逃げる馬にはちょっと厳しい馬場状態だったことは間違いない
レースの上りも34.6秒で、同レースの良馬場平均と比べても明らかにかかっている。
今走は外枠からの発走もあり、逃げ馬には厳しい条件がかさなったと見ていいだろう。
20/2/2 シルクロードS(G3・ハンデ)
京都 芝1200m 良 18頭
着順:4着(1.09.2・0.2差)
騎手:松若風馬(56キロ)
久々の内枠ゲットで2枠3番からスンナリとハナへ。
前半3Fは33.9秒で、モズスーパーフレアにとってはさほど速くはない逃げ。
4角も先頭のまま直線を向き、一時は後続を突き放すが、ゴール前になって脚色が悪くなり、外からの追い込み勢に呑み込まれた。
当該週は2回京都の開幕週で、コースもAからBに。
しかし非常にタフだった1回京都開催の馬場の傷みは、正面直線及び向正面直線の内ラチ沿いはカバーしきれておらず、前を行く馬には辛い馬場となっていた。
着順も1~3着は全て外からの追い込み勢。
明らかな外差し馬場となっていた。
20/3/29 高松宮記念(G1)
中京 芝1200m 重
着順:1着(1.08.7・ハナ差)
騎手:松若風馬(55キロ)
※着順は1着馬降着による2着からの繰り上げ。
外枠16番から宣言通りにハナへ。
マイペースで4角を回り直線へ。
直線ゴール前ではひと悶着あったが、ゴール板では何と4頭がハナ面を並べる激戦となった。
いろんな意見はあると思うが、この4頭の力は拮抗していたと思われる。
20/8/23 北九州記念(G3・ハンデ)
小倉 芝1200m 稍重
着順:2着(1.08.1・0.3差)
騎手:松若風馬(56.5キロ)
前半3Fは32.4秒の前傾ラップ。
前半がこのくらい速くても、上りは34秒台でまとめられるのがこの馬の強さだが、馬場の影響や、56.5キロの斤量も影響しただろう、ゴール前で少し脚色が鈍った。
しかし、敗けはしたが見事な横綱相撲。
休み明けを事実上のトップハンデでこの結果なら上々。
20/10/4 スプリンターズS(G1)
中山 芝1200m 良
着順:10着(1.09.3・1.0差)
騎手:松若風馬(55キロ)
1枠2番からハナに立ち、前半は2着に入った昨年とまったく同じラップを刻んだが、直線残り100mで失速。
道中で2番手追走のビアンフェに競られたと言うこともあるが、当日の馬場状態、トラックバイアスは、逃げたこの馬にとってはあまりにも条件が悪かった。
21/1/31 シルクロードS(G3・ハンデ)
中京 芝1200m 良
着順:17着(1.09.7・1.4差)
騎手:北村友一(56.5キロ)
7枠15番からハナを切ったが、直線残り200mで一杯。
56.5キロと言う斤量は2020年の「北九州記念(G3)」でも背負っていて、0.3差の2着に来てはいるが、小倉の直線は平坦。
中京の直線には急坂があり、荒れた馬場も考慮に入れれば、牝馬の56.5キロはやはりキツかったのだろう。
併せて、内ラチ沿いを走れなかったことも影響した可能性はある。
2桁着順、1秒以上の着差による敗戦は、この馬の場合は過去にもある(2019年「高松宮記念」1.7差・15着)。
21/3/28 高松宮記念(G1)
中京 芝1200m 重
着順:5着(1.09.5・0.3差)
騎手:松若風馬(55キロ)
2枠4番からハナへ。
重馬場ながらそこそこ締まったラップを刻み、4角も先頭で直線。
直線も内ラチ沿いを軽快に逃げるモズスーパーフレア、残り200mでも後続との差は2馬身。
しかし、残り100mでインディチャンプに並ばれると、そこからの詰めは甘くなって5着まで。
重馬場にしては少しペースが速すぎたのかも。
良馬場なら良い勝負になっていたようにも思う。
21/8/22 北九州記念(G3・ハンデ)
小倉 芝1200m 稍重
着順:3着(1.08.4・0.2差)
騎手:松若風馬(56.5キロ)
6枠12番から注文通りのハナへ。
内が悪い馬場状態ながら、内ラチに頼らないと走り辛いのか、終始馬場の内目を走行。
4角も先頭で直線に向き、直線も一貫して内ラチ沿いを逃げていたが、ゴール前、外からの2頭に差されての3着。
牝馬の56.5キロで、この馬場で終始内ラチ沿いを走っての3着。
直線で馬場の外目を選択できないのは弱点と言えば弱点だが、それでも力のあるところは十分に示せたのではないか。
次走、スプリンターズS(G1)に向けて
次走は10月3日(日)、中山競馬場 芝1200mで行われる「スプリンターズS(G1)」。
展開さえ嵌れば、まだまだ上位争いはできる馬。
内ラチ沿いを楽に逃がすとうるさい存在。