2022年10月30日【天皇賞(秋)】終了時点までのデータをもとに、カデナの好走パターンを分析。(ダート競争は除く)
Contents
- 1 カデナの距離適性
- 2 カデナの脚質
- 3 カデナのコース適正
- 4 カデナの持ち時計(ベストタイム)
- 5 カデナの休み明け
- 6 カデナのローテーション適正
- 7 カデナの重馬場適正
- 8 カデナと枠順
- 9 カデナの斤量別着度数
- 10 カデナの連対体重
- 11 カデナの血統背景
- 12 カデナの評価
- 13 カデナの近走
- 13.1 19/4/14 福島民報杯(OP)福島芝2000m
- 13.2 19/6/30 巴賞(OP)函館芝1800m(稍重)
- 13.3 19/8/04 小倉記念(G3)小倉芝2000m
- 13.4 19/9/1 新潟記念(G3)新潟芝2000m
- 13.5 19/10/27 天皇賞・秋(G1)東京芝2000m
- 13.6 20/1/5 中山金杯(G3・ハンデ)
- 13.7 中山 芝2000m 良 17頭立て
- 13.8 20/2/23 小倉大賞典(G3・ハンデ)
- 13.9 20/4/5 大阪杯(G1)
- 13.10 20/6/28 宝塚記念(G1)
- 13.11 20/9/6 新潟記念(G3・ハンデ)
- 13.12 20/10/11 毎日王冠(G2)
- 13.13 20/11/1 天皇賞(秋)(G1)
- 13.14 21/1/5 中山金杯(G3・ハンデ)
- 13.15 21/2/21 小倉大賞典(G3・ハンデ)
- 13.16 21/4/4 大阪杯(G1)
- 13.17 21/6/6 安田記念(G1)
- 13.18 21/6/27 宝塚記念(G1)
- 13.19 21/10/10 毎日王冠(G2)
- 13.20 21/10/31 天皇賞(秋)(G1)
- 13.21 22/2/20 小倉大賞典(G3・ハンデ)
- 13.22 22/7/24 中京記念(G3・ハンデ)
- 13.23 22/8/14 小倉記念(G3・ハンデ)
- 13.24 22/10/30 天皇賞(秋)(G1)
カデナの距離適性
カデナはこれまでに、芝1600m~芝2400mの距離に使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1600m(0-1-0-3)
- 芝1800m(2-0-2-5)
- 芝2000m(2-2-2-15)
- 芝2200m(0-0-0-2)
- 芝2400m(0-0-0-2)
適正は中距離あたりか?
芝1600m
2着に入ったのは新馬戦。OPクラスでは重賞に2度使われているが、どちらも大敗。
この距離には適性はなさそう。
芝1800m
2020年の「小倉大賞典(G3)」をトップハンデ57キロで制した。
他にもOP特別の「巴賞」の3着(0.1差)もある。
この距離は、条件さえ整えば(後述)走ってくる。
芝2000m
「京都2歳S(G3)」と「弥生賞(G2)」に勝利している。
古馬になってからも、「小倉記念(G3)」「新潟記念(G3)」で3着以内があることから、適正は十分にあると考える。
芝2200~2400m
3歳時の「ダービー(G1)」と、菊花賞TRの「神戸新聞杯(G2)」で共に大敗。
古馬になってからは2020年、2021年の「宝塚記念」で大敗。
この距離はちょっと長そう。
神戸新聞杯のレース後には、鞍上の福永騎手も「距離は2000mまでなのかなという印象」とコメントを残している。
カデナの脚質
カデナは何と言ってもスタートが遅い。
それゆえ位置取りは多くのレースで後方からとなっている。
しかし、確かな末脚があるので、好走パターンは後方からの「追い込み」となる。
- 直線の長い競馬場で後ろから
- タフな展開で上りがかかったときに後ろから
この2パターンで好走する。
カデナのコース適正
カデナの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 函館(0-0-1-1)
- 福島(0-0-1-0)
- 新潟(0-0-1-1)
- 東京(0-1-0-10)
- 中山(1-0-0-4)
- 京都(1-0-0-2)
- 阪神(1-1-0-6)
- 小倉(1-1-1-3)
長い直線を一杯に使って追い込める新潟、東京は得意のはず。
戦績がイマイチなのは、距離やレースのグレードなど、他に理由がある。
カデナの持ち時計(ベストタイム)
カデナのベスト距離と考えられる芝1800m、2000mでのカデナの持ち時計はどうか?
- 芝1800m:1.45.8 10着(1.0差・東京)
- 芝2000m:1.57.8 3着(0.3差・新潟)
時計が速くなりすぎると苦しい。
カデナの休み明け
カデナの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(1-0-1-11)
休み明けはあまり良いとは言えないが、叩いてからだと;
- 2戦目(1-1-2-5)
- 3戦目(0-0-1-3)
- 4戦目(0-0-0-2)
- 5戦目~(0-0-0-6)
カデナのローテーション適正
- 連闘(未)
- 中1~2週(2-0-0-4)
- 中3~5週(0-2-3-7)
- 中6~8週(1-0-0-5)
中2週で結果が出ているのは2歳戦。
カデナの重馬場適正
カデナの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(1-0-2-2)
- 重(0-0-0-1)
- 不良(0-0-0-1)
末脚を削がれる道悪はマイナス要因だが、道悪自体は苦にせず走る。
OP特別、G3あたりなら、上がりのかかる展開になれば食い込める。
カデナと枠順
カデナの枠番別着度数は;
- 1~4番(2-2-0-7)
- 5~9番(0-1-3-3)
- 10~14番(1-0-1-12)
- 15~18番(1-0-0-5)
スタートが遅いだけに、極端な外枠は致命的なロスになる可能性が高い。
カデナの斤量別着度数
- 54キロ(0-1-0-0)
- 55キロ(2-1-0-0)
- 56キロ(1-1-2-10)
- 57キロ(1-0-1-5)
- 57.5キロ(0-0-1-2)
- 58キロ(0-0-0-10)
57.5キロの3着は、走破時計、上り時計ともにかなりかかった特異なレース。
基本的には57キロまでではないか?
カデナの連対体重
- 454~484キロ
カデナの血統背景
父はディープインパクト(サンデー系/牡馬三冠、天皇賞(春)、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念)。
母の父はフレンチデピュティ(ND系ヴァイスリージェント)。
フレンチデピュティは米国で走りダートの短距離~8F(約1600m)で活躍。引退後は日本に輸入され、多くの重賞勝ち馬を輩出。
カデナの半兄には2009年の「京王杯スプリングC(G2・東京芝1400m)」を勝ったスズカコーズウェイがいる。
カデナの評価
終いの脚はそこそこの破壊力はある。
ただし一線級と当たって対等に勝負できるほどではない。
重賞での戦績は(芝のみ);
- G1(0-0-0-12)
- G2(1-0-0-4)
- G3(2-1-2-9)
G2の勝利は3歳時の皐月賞トライアル「弥生賞」。
古馬重賞では、グレードはG3くらいまでだが、最近では斤量を背負うようになったので、G3でも極端な展開にならないと厳しそう。
カデナの近走
19/4/14 福島民報杯(OP)福島芝2000m
着順:3着(0.2差) 騎手:鮫島克駿(56キロ)
前半1000mが57.4秒のハイペース。
上位3頭はいずれも後方から。
3角手前で動いた1、2着馬に対して、カデナは仕掛けが1歩遅れた感じ。
いずれにしても展開に恵まれたレース。
19/6/30 巴賞(OP)函館芝1800m(稍重)
着順:3着(0.1差) 騎手:藤岡祐介(56キロ)
このレースもペースは速く、上位5頭中4頭までが後方からの「追い込み」組。
馬自体の調子は良さそうだが、2戦連続で展開に恵まれた感のあるレース。
19/8/04 小倉記念(G3)小倉芝2000m
着順:2着(クビ差) 騎手:北村友一(56キロ)
1000mを過ぎたレース後半から一気にペースが上がったハイレベルの消耗戦。
いつものように後方から追走していたカデナだが、ペースが上がって他馬が追い出すところ、カデナは持ったままで手応えは十分。
直線は外から追い出しにかかってメールドグラースにクビ差の2着。
後半1000mでレースが大きく動いたことがカデナには幸いした感じ。
19/9/1 新潟記念(G3)新潟芝2000m
着順:3着(0.3差) 騎手:武藤雅(57キロ)
今回もいつものように後ろから。
ペースもそこそこ流れてくれたので、659mの新潟の直線がカデナの脚を引き出してくれた。
しかし、このような競馬が通用するのはこれくらいのクラスまでだろう。
19/10/27 天皇賞・秋(G1)東京芝2000m
着順:13着(2.2差) 騎手:藤岡祐介(58キロ)
出遅れもあっていつものように後方からの競馬。
このクラスではこんなものだろう。
中間の雨もあって馬場は比較的緩い状態。これもカデナ向きではなかった。
20/1/5 中山金杯(G3・ハンデ)
中山 芝2000m 良 17頭立て
着順:11着(2.00.1・0.6差)
騎手:鮫島克駿(57キロ)
いつものように出遅れて離れた最後方から。
4角も15番手で直線を向くが、思うように伸びずに11着。
それでも0.6秒差まで迫っているのは凄い。
20/2/23 小倉大賞典(G3・ハンデ)
小倉 芝1800m 良 14頭
着順:1着(1.48.3・-0.3差)
騎手:鮫島克駿(57キロ)
いつものように出遅れて後方からの競馬だが、この日の小倉の馬場は最終週で傷みが目立った。
道中前に行った馬、最後の直線で内を通った馬にはキツい展開。
4角は9番手で、直線はうまく馬場の傷んでいない外へ出して上り最速35.1秒の脚で差し切った。
適距離で直線平坦の小倉、展開も後押ししたことはあるが、トップハンデの57キロで勝ち切ったことは評価できる。
しかし、相手関係はちょっと手薄だった。
20/4/5 大阪杯(G1)
阪神 芝2000m(内)12頭
着順:4着(1.58.6・0.2差)
騎手:鮫島克駿(57キロ)
道中は後方のインで脚を溜める。
4角も最後方ながら内ピッタリで回って来て、直線も最内をつく戦法。
急坂も苦にせずスルスルと伸びては来るが、4着までが精一杯。
かなり戦略的な意図が窺える騎乗だが、それでも0.2差が精一杯。
20/6/28 宝塚記念(G1)
阪神 芝2200m 稍重
着順:12着(2.16.8・3.3差)
騎手:鮫島克駿(58キロ)
距離もコースも馬場状態も、この馬にとってはきつい条件。
20/9/6 新潟記念(G3・ハンデ)
新潟 芝2000m 良
着順:6着(2.00.2・0.3差)
騎手:柴田大知(58キロ)
道中はいつものように後方から。
直線は馬場の大外から追い込んで来るが0.3差の6着まで。
しかし斤量はトップハンデの58キロ。
0.3差ならまずまずか。
20/10/11 毎日王冠(G2)
東京 芝1800m 稍重
着順:4着(1.46.1・0.6差)
騎手:三浦皇成(56キロ)
まずまずのスタートから、道中は中団の後ろあたり。
4角7番手で直線に向き、懸命に追い込んで来るが4着まで。
まあ、そこそこは走れている。
このクラスではこんなもの。
20/11/1 天皇賞(秋)(G1)
東京 芝2000m 良
着順:8着(1.59.2・1.4差)
騎手:田辺裕信(58キロ)
道中は後方から。
4角11番手で直線。
直線はこの馬なりに脚は出しているが、このクラスでは通用しない。
21/1/5 中山金杯(G3・ハンデ)
中山 芝2000m 良
着順:11着(2.01.8・0.9差)
騎手:三浦皇成(58キロ)
道中は最後方。
3角を過ぎて進出を開始し、4角は13番手、大外を回して直線。
しかし直線では良い脚は出せず。
緩い流れで前々の決着、トップハンデの58キロもキツかっただろう。
21/2/21 小倉大賞典(G3・ハンデ)
小倉 芝1800m 良
着順:6着(1.46.0・0.5差)
騎手:菅原明良(58キロ)
道中は後方から。
3角を過ぎてスパートしてくるが、6着までが精一杯。
トップハンデの58キロも堪えているが、この馬にとっては時計も速すぎた。
21/4/4 大阪杯(G1)
阪神 芝2000m(内)重
着順:6着(2.03.0・1.4差)
騎手:鮫島克駿(57キロ)
いつものように道中は後方から。
4角も後方11番手で直線に向くが、直線では伸びないまでも、馬群の真ん中をそこそこの脚で突っ込んできた。
レースの上りが36.8秒かかっており、この馬の得意な展開になっただけに、G1でも6着に食い込めた。
21/6/6 安田記念(G1)
東京 芝1600m 良
着順:6着(1.32.2・0.5差)
騎手:武豊(58キロ)
道中は後方13番手。
4角は最後方で直線に向き、直線は馬場の内目をスルスルと伸びてはくるが、この日は内は伸びない馬場。
0.5差の6着だが、自分の競馬に徹して持ち味は示した。
21/6/27 宝塚記念(G1)
阪神 芝2200m 良
着順:7着(2.12.2・1.3差)
騎手:浜中俊(58キロ)
道中は最後方で脚を溜める。
3~4角から進出を開始して、4角は10番手の外で直線。
直線は馬群の外目から追い上げてくるが、2~3頭交わしたところがゴール。
道中のペースも緩く、カデナの位置取りからではノーチャンス。
21/10/10 毎日王冠(G2)
東京 芝1800m 良
着順:10着(1.45.8・1.0差)
騎手:田辺裕信(56キロ)
スタートで出遅れて、道中は最後方13番手を追走。
4角も最後方で直線に向くが、3頭交わしたのみ。
このクラス、このレース条件では力は出せない。
21/10/31 天皇賞(秋)(G1)
東京 芝2000m 良
着順:16着(1.59.7・1.8差)
騎手:田辺裕信(58キロ)
出遅れて道中は後方から。
4角も後方16番手で直線に向くが、まったく良い脚は出せずに殿負け。
まあこんなもの。気にする必要はない。
※(このあとダート競争「東海S(G2・ダ1800m)」に出走して、0.5差の5着)
22/2/20 小倉大賞典(G3・ハンデ)
小倉 芝1800m 稍重
着順:3着(1.49.5・0.3差)
騎手:泉谷楓真(57.5キロ)
道中は最後方を追走。
4角もほぼ最後方から、この馬は勝ったアリーヴォよりもさらに一頭分外、まさに馬群の大外から追い上げに入り、強烈な末脚で追い込んで来るが、あの位置からだと3着が精一杯。
この馬の最も得意な展開となったが、勝利した一昨年は、位置取りがもう少し前だった。
22/7/24 中京記念(G3・ハンデ)
小倉 芝1800m 良
着順:6着(1.46.3・0.4差)
騎手:今村聖奈(57.5キロ)
【レース前寸評】
今年の冬の「小倉大賞典」では57.5キロのハンデで3着に食い込んだが、走破時計は1.49.5。
展開がはまれば飛んで来る可能性もなくはないだろうが、良馬場では厳しそう。
【結果】
いつものようにスタート出遅れて後方からの競馬。
4角13番手の大外から直線勝負に出るが0.4差の6着まで。
適条件ではない中、トップハンデを背負ってよく走ってはいる。
22/8/14 小倉記念(G3・ハンデ)
小倉 芝2000m 良
着順:7着(1.58.7・1.3差)
騎手:今村聖奈(57.5キロ)
【レース前寸評】
引き続きトップハンデを背負う。
上りがかかってこないと厳しいだろう。
【結果】
道中は最後方の15番手を追走。
3~4角の残り600mで馬群の大外を回して進出を開始するが、4角出口で大きく外に膨らんでしまう。
それでも直線は馬群の大外から果敢に追い上げを見せるが7着まで。
4角でのロスは馬か?騎手か?
まあいずれにせよ、今回の条件では厳しかった。
22/10/30 天皇賞(秋)(G1)
東京 芝2000m 良
着順:12着(1.58.4・0.9差)
騎手:三浦皇成(58キロ)
【レース前寸評】
このクラスではどう転んでも厳しい。
【結果】
出遅れて道中は最後方から、4角も後方14番手で直線に向くが、直線でも見せ場なし。
このクラスでは厳しい。