2021年12月4日【チャレンジC】終了時点までのデータをもとに、ペルシアンナイトの好走パターンを分析。

ペルシアンナイトの距離適性

ペルシアンナイトはこれまでに、芝1600m~芝2500mまでの距離に使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1600m(3-1-2-9)
  • 芝1800m(1-1-0-3)
  • 芝2000m(0-3-2-7)
  • 芝2200m(0-0-0-1)
  • 芝2400m(0-0-0-1)
  • 芝2500m(0-0-0-1)

適距離は1600~2000m。

ペルシアンナイトの脚質

ペルシアンナイトの好走時の脚質は終いを生かした競馬。

出遅れが多い馬なので位置取りは後方からになることが多いが、瞬発力は非凡なものがある。

中団、もしくは後方で脚を溜めて、直線は強烈な末脚で追い込んでくる。

ただ、この末脚には制約があって;

  • たとえ稍重でも、馬場が緩いと伸びない

2017年にG1初制覇を成し遂げた「マイルCS」は稍重だったが、最後の直線は馬場の外目に進路を取っており、「外差しが効く馬場」は、稍重の影響をあまり受けなかったのではないかと考える。

道悪と、あとで書く「左回り」を除けば、この馬意外と大敗は少ない。

ペルシアンナイトのコース適正

ペルシアンナイトの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(0-1-1-1)
  • 東京(0-1-0-9)
  • 中山(0-1-0-3)
  • 中京(1-0-0-3)
  • 京都(1-1-2-0)
  • 阪神(1-1-0-4)
  • 小倉(1-0-0-0)
  • 香港(0-0-0-2)

左回りは、2歳の500万条件で勝利して以降、12連敗中。

ペルシアンナイトの持ち時計(ベストタイム)

ペルシアンナイトの各距離でのベストタイムは次の通り;

  • 芝1600m:1.31.7 6着(0.4差・東京)
  • 芝1800m:1.44.9 4着(0.5差・東京)
  • 芝2000m:1.57.8 2着(クビ差・中山)
  • 芝2200m:2.18.0 15着(4.5差・阪神)
  • 芝2400m:2.27.4 7着(0.5差・東京)
  • 芝2500m:2.35.6 7着(0.差・中山)

芝2000mを除いては、ベストタイムを出したときの着順が総じて悪いが、2000mのタイムは超高速馬場と化していた2017年の「皐月賞」で2着に入った時の時計。

条件さえ合えば、時計の速い結着にも対応できるはずだが、6歳となった今では、あまりに速い時計は荷が重い。

ペルシアンナイトの重馬場適正

ペルシアンナイトの道悪実績は、稍重も含めると次の通り;

  • 稍重(1-0-0-3)
  • 重(0-0-1-2)
  • 不良(0-0-0-1)

この馬は道悪では期待薄。


ペルシアンナイトの鉄砲実績(休み明け)

ペルシアンナイトの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(0-0-1-9)

叩いてからは;

  • 2戦目(1-2-0-4)
  • 3戦目(0-1-1-4)
  • 4戦目(0-0-0-2)
  • 5戦目~(0-0-0-2)

一度叩いて、2、3戦目に勝負をかける。

ペルシアンナイトのローテーション適正

  • 連闘(未)
  • 中1~2週(0-0-0-5)
  • 中3~5週(1-2-2-3)
  • 中6~8週(2-3-0-5)

叩き2~3走目が走りごろだが、間隔を詰めるとよくない。

ペルシアンナイトと枠順

ペルシアンナイトの枠番別着度数は;

  • 1~4番(1-2-0-5)
  • 5~9番(1-3-3-9)
  • 10~14番(1-0-0-7)
  • 15~18番(1-0-0-1)

10番より外側の枠では、「新馬戦」と2017年の「マイルCS」で1着はあるが、基本的に内側の枠の方が良いというデータ。

ペルシアンナイトの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(2-0-1-5)
  • 3~5月(春):(0-2-0-5)
  • 6~8月(夏):(1-1-1-6)
  • 9~11月(秋):(1-2-1-6)

ペルシアンナイトの斤量別着度数

  • 54キロ(1-0-0-0)
  • 55キロ(1-1-0-1)
  • 56キロ(2-0-1-0)
  • 57キロ(0-4-2-15)
  • 58キロ(0-0-0-5)
  • 59キロ(0-0-0-1)

ペルシアンナイトの連対体重

  • 474~502キロ

ペルシアンナイトの血統背景

父はハービンジャー(ND系デインヒル)。

ハービンジャーは欧州で走り、2010年に芝のG1「キングジョージⅥ世&QES」に勝利している。主戦場は芝の2400m近辺。

母はオリエントチャームで、中央競馬で活躍。芝のマイル、中距離で準オープンまで。

母の父はサンデーサイレンス

ペルシアンナイトの近走

19/3/10 金鯱賞(G2)中京芝2000m 稍重

着順:4着(0.7差)騎手:M・デムーロ(57キロ)

馬場は稍重だが、レース当日は曇りから小雨、そして午後からは本格的に雨。金鯱賞のスタート時刻も雨。

鞍上のデムーロ騎手も馬場を気にするコメントを残している。

馬場状態による敗戦。

19/3/31 大阪杯(G1)阪神芝2000m

着順:11着(1.0差)騎手:M・デムーロ(57キロ)

大阪杯は良馬場で行われたが、4Rまでは「稍重」。

馬場状態は痛みが激しく、鞍上のデムーロ騎手は「緩い馬場に脚をとられた」とコメント。

このレースも馬場が影響か?

19/6/2 安田記念(G1)東京芝1600m

着順:10着(0.9差)騎手:M・デムーロ(58キロ)

スタート直後にロジクライに寄られて進路を大きく妨害された。

他にもアーモンドアイ、ダノンプレミアムも不利を受けたが、ペルシアンナイトの不利が一番大きかったような印象。

これで敢え無く最後方からの競馬に。

直線内を突いて追い上げるも、当時超高速馬場となっていた東京の芝では届くはずもない。

3戦続けて、実力以外の何モノかに邪魔される不運。

19/8/18 札幌記念(G2)札幌芝2000m

着順:5着(0.3差)騎手:M・デムーロ(57キロ)

今年に入ってからは一番着差を詰めている。

中団馬群を追走して、4角でも大外を回して追い込んで来た。

大外を回した分の距離ロスとスタミナのロスがゴール前で甘くなった原因のよう。

19/10/6 毎日王冠(G2)東京芝1800m

着順:4着(0.5差)騎手:シュタルケ(57キロ)

中団からの競馬。

直線ではジワジワと伸びてはいるが、前との差は詰まらない。

まあ左回りではよく走った方だろう。

19/11/17 マイルCS(G1)

京都 芝1600m(外)良

着順:3着(1.33.3・0.3差)

騎手:マーフィー(57キロ)

出遅れるが、中団の後ろくらいにポジションを取る。

直線はぽっかり空いた馬場の中ほどのスペースに進路を取って追い込むが、先に抜け出していたインディチャンプとの差は詰まらない。

上位5頭の中で後ろから来たのはペルシアンナイトだけなので、終いの確かさはさすがだが、この位置取りからでは勝ち負けにはならない。

19/12/8 香港マイル(G1)

シャティン競馬場 芝1600m 良

着順:5着(1.33.6・0.4差)

騎手:マーフィー(57キロ)

序盤は後方からの競馬。

直線は勝ったアドマイヤマーズのすぐ後ろあたりにポジションを取っていて、進路も開いていたが、伸びきれず。

細かな情報がないので詳細は分からないが、0.4差の5着ならまずまずか。

20/3/1 中山記念(G2)

中山 芝1800m 良 9頭

着順:5着(1.46.9・0.6差)

騎手:池添謙一(57キロ)

出遅れ気味で後方から。

4角で上がって行って直線に向くが、前を行く馬と同じ脚色。

開幕週の中山コース。後ろからではキツかった。

20/6/7 安田記念(G1)

東京 芝1600m 稍重 14頭

着順:9着(1.32.7・1.1差)

騎手:田辺裕信(58キロ)

少し出遅れて後方から。

4角は外を回して直線に入るが、直線ではまったく伸びを欠く。

やはり馬場が緩かったか。

20/6/28 宝塚記念(G1)

阪神 芝2200m 稍重 

着順:15着(2.18.0・4.5差)

騎手:和田竜二(58キロ)

珍しく先行策で道中は3番手。

しかし展開はかなりタフなペースになり、4角では早々に失速。

2020年 宝塚記念(G1)のラップ分析&回顧

緩い馬場で距離も長かった。

20/8/23 札幌記念(G2)

札幌 芝2000m 良

着順:2着(1.59.6・0.2差/6番人気)

騎手:大野拓弥(57キロ)

道中は勝ったノームコアの直後。

3~4角、そして直線での抜け出しも、ノームコアの進路を追うように追走。

ゴール前ではラッキーライラックも交わして2着。

展開さえ向けば、まだまだやれる。

2020年 札幌記念(G2)のラップ分析&回顧

20/10/24 富士S(G2)

東京 芝1600m 良

着順:4着(1.33.9・0.5差)

騎手:大野拓弥(57キロ)

道中は後方、4角は6番手の内にもぐり込み、直線も馬場の内目から追い上げた。

残り100mくらいまでは先頭争いに食らいついていたが、そこからは失速。

緩めの馬場も応えたか。

2020年 富士S(G2)のラップ分析&回顧

20/11/22 マイルCS(G1)

阪神 芝1600m 良

着順:7着(1.32.6・0.6差)

騎手:大野拓弥(57キロ)

外枠15番から道中は後方。

直線は外を伸びて来るが、道中緩い展開もあり、あのポジションからではノーチャンス。

2020年 マイルCS(G1)のラップ分析&回顧

20/12/27 有馬記念(G1)

中山 芝2500m 良

着順:7着(2.35.6・0.6差)

騎手:大野拓弥(57キロ)

道中は中団のインぴったり。

4角9番手で直線に向き、馬群の外目を伸びては来るが、0.6差の7着まで。

最後上りメンバー2位の36.2秒の脚でしっかりと伸びてはいた。

調子は良さそう。

2020年 有馬記念(G1)のラップ分析&回顧

21/3/14 金鯱賞(G2)

中京 芝2000m 重

着順:8着(2.02.6・0.8差)

騎手:大野拓弥(57キロ)

道中は中団の内。

4角も6番手の内で直線に向くが、直線では自慢の末脚は不発。

やはり道悪では終いが出せないようす。

2021年 金鯱賞(G2)のラップ分析&回顧

21/4/4 大阪杯(G1)

阪神 芝2000(内)重

着順:10着(2.04.2・2.6差)

騎手:幸英明(57キロ)

スタート後挟まれる不利があり、道中は最後方から。

4角は8番手まで順位を上げて直線に賭けるが、直線では見せ場なし。

不利もあったが、道悪も良くない。

2021年 大阪杯(G1)のラップ分析&回顧

21/6/5 鳴尾記念(G3)

中京 芝2000m 良

着順:4着(2.01.6・0.9差)

騎手:幸英明(57キロ)

道中は中団の8番手あたり。

4角も中団8番手の内で直線に向き、直線は馬群の中から伸びてはくるが、4着まで。

ドスローの前残りの展開。

同じG1馬のブラストワンピースと一緒に伸びてはくるが、この展開ならここまで。

2021年 鳴尾記念(G3)のラップ分析&回顧

21/8/22 札幌記念(G2)

札幌 芝2000m 良

着順:3着(1.59.6・0.1差)

騎手:横山武史(57キロ)

道中は中団の前、4~5番手あたり。

3角手前でペースが上がったときにもしっかり対応して4角は3番手で直線。

直線もバテるブラストワンピースをしっかりと交わして2着を確保したように思われたが、ゴール前ラヴズオンリーユーのキレに屈して3着。

前目につけて中だるみのこの展開なら、まだまだ3着に粘る脚は持っている。

2021年 札幌記念(G2)のラップ分析&回顧

21/10/31 天皇賞(秋)(G1)

東京 芝2000m 良

着順:7着(1.58.7・0.8差)

騎手:大野拓弥(58キロ)

出遅れて道中は後方。

4角は14番手で直線に向き、上りメンバー2位の脚で追い込んではくるが、0.8差の7着まで。

出遅れもあったが、左回りだと、どうしても道中の位置取りがかなり後ろになってしまう。

2021年 天皇賞(秋)(G1)のラップ分析&回顧

21/12/4 チャレンジC(G3)

阪神 芝2000m(内)良

着順:3着(2.01.6・0.6差)

騎手:岩田望来(57キロ)

道中は中団の7~8番手。

4角は8番手で直線に向くと、直線は馬群の外目に進路を取って追い込んできたが、2着に頭差の3着。

この面子、この流れならこれくらいはまだまだ走る。

2021年 チャレンジカップ(G3)のラップ分析&回顧

次走、有馬記念(G1)に向けて

次走は12月26日(日)、中山競馬場 芝2500mで行われる「有馬記念(G1)」。

基本的には2500m長いと思うが、ペースさえ緩めば中山の内回りは距離は持つ。

C・デムーロ騎手騎乗で、少し気持ち悪い一頭。

 



⇒その他、2021・有馬記念(G1)の出走馬を分析