2021年5月9日【新潟大賞典】終了時点までのデータをもとに、ニシノデイジーの好走パターンを分析。

ニシノデイジーの距離適性

ニシノデイジーはこれまでに芝1800m~芝2400mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1600m(0-0-0-1)
  • 芝1800m(3-1-0-0)
  • 芝2000m(0-0-1-5)
  • 芝2200m(0-0-0-2)
  • 芝2400m(0-0-0-1)
  • 芝2500m(0-0-0-1)
  • 芝3000m(0-0-0-1)

現状では2000mまでか。

「日本ダービー(G1)」では0.5差の5着に来ており、長いところがまったくダメとは思えないが・・・。

ニシノデイジーの脚質

2歳時は良い脚を長く使うスピード持続型だったが、3歳になって以降は精彩を欠く。

おそらく早熟だったのだろう。

重賞2勝でハンデも減らない。

この先の上がり目はあまり期待できない。

ニシノデイジーのコース適正

ニシノデイジーの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(1-0-0-0)
  • 函館(1-1-0-1)
  • 新潟(0-0-0-1)
  • 東京(1-0-0-3)
  • 中山(0-0-1-4)
  • 中京(0-0-0-1)
  • 京都(0-0-0-1)

急坂が苦手だと勘繰りたくもなるが、「ホープフルS(G1)」は伸びを欠いたのではなく、進路が塞がって追い出しが遅れた結果の3着。

上りはメンバー最速を計時しており、坂が苦手とは考えにくい。

ニシノデイジーの持ち時計(ベストタイム)

ニシノデイジーの各距離ごとのベストタイムは次の通り;

  • 芝1600m:1.33.5 13着(東京)
  • 芝1800m:1.46.6 1着(東京)
  • 芝2000m:2.00.1 17着(中山)
  • 芝2200m:2.12.1 5着(中山)
  • 芝2400m:2.23.1 5着(東京)
  • 芝2500m:2.31.9 18着(東京)
  • 芝3000m:3.06.7 9着(京都)

いずれも速い時計で着順が上位のレースはないので、この馬自身、高速馬場での時計勝負では分が悪いだろう。


ニシノデイジーの重馬場適正

ニシノデイジーの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(0-1-0-1)
  • 重(0-0-0-2)

「新馬戦」を稍重で2着して以降、渋った馬場での好走はない。

ただ、掲示板あたりには来ており、道悪だけが敗因か否かは不明。

ニシノデイジーの血統背景

父はハービンジャー(ND系デインヒル)、母の父はアグネスタキオン(サンデー系)。

5代血統内のクロスは;

  • ダンチヒ  9.38% 4 x 5
  • ノーザンダンサー  6.25% 5+5 (父方)

ニシノデイジーのラップ分析

ニシノデイジーが好走していたころのラップ分析とその寸評。

18/9/1 札幌2歳S(G3)札幌芝1800m

着順:1着(クビ差)騎手:勝浦正樹(54キロ)

ラップタイム(上り:37.6)

  • 12.4 – 11.7 – 11.9 – 12.2 – 12.2 – 12.1 – 12.3 – 12.6 – 12.7(走破時計:1.50.1)

当該レース良馬場平均(過去6走)(上り平均:36.0)

  • 12.4 – 11.8 – 12.3 – 12.4 – 12.7 – 12.4 – 12.2 – 11.9 – 12.0(走破時計平均:1.49.9)

序盤、中盤が速く、ラスト3Fは底力が問われた。

ニシノデイジーはスタートこそ中団後ろで遅れをとったが、中盤から順位を上げて4角では2番手に進出。

上り3Fもメンバー2位の37.0秒でまとめて勝ち切った。

比較的速い流れの中、中盤から長く良い脚を繰り出し、底力勝負を制した点は評価できる。

18/11/17 東スポ杯2歳S(G3)東京芝1800m

着順:1着(ハナ差)騎手:勝浦正樹(55キロ)

ラップタイム(上り:34.6)

  • 12.7 – 11.5 – 12.0 – 12.3 – 11.9 – 11.6 – 11.6 – 11.4 – 11.6(走破時計:1.46.6)

当該レース良馬場平均(過去7走)(上り平均;34.7)

  • 12.8 – 11.3 – 11.7 – 12.0 – 12.3 – 12.6 – 11.8 – 11.2 – 11.7(走破時計平均:1.47.3)

序盤は若干遅く入るが、残り1000mでペースが上がり、ラスト600mも34.6と遅くはない。

ニシノデイジーは中団の前。ペースアップにも置かれることなく対応し、直線では狭い内を縫うようにして伸びてきている。

外差し一気より、この内での捌きは好評価。

比較的スタミナを削られる展開でも内を通って勝ち切るこの馬の能力は相当高いと思う。

他にも、2~6着を外国人騎手が占める中、8番人気のこの馬がハナ差の1着をもぎ取ったことからも、この馬の能力の高さがうかがえる。

18/12/28 ホープフルS(2歳G1)中山芝2000m

着順:3着(0.3差)騎手:勝浦正樹(55キロ)

ラップタイム(上り:35.5)

  • 12.8 – 12.0 – 13.0 – 12.5 – 12.2 – 11.8 – 11.8 – 12.2 – 11.5 – 11.8(走破時計:2.01.6)

当該レース良馬場平均(過去4走)(上り平均:36.2)

  • 12.6 – 11.0 – 12.5 – 12.4 – 12.5 – 12.1 – 12.5 – 12.4 – 11.8 – 12.1(走破時計平均2.01.6)

序盤800mまでがかなり遅い。

そこから徐々にスピードを上げて、上りは35.5秒。

スローの瞬発力勝負の方向に振れたレース。

8番人気(単勝41.6倍)のコスモカレンドゥラが4着に逃げ粘っていることからも、スローの前有利の展開だったことは明らか。

ニシノデイジーも先団4番手につけていたが、直線前が開かない不利。

進路が取れてからは伸びているが、瞬発力ではサートゥルナーリアには遠く及ばない。

道中サートゥルナーリアを前に見る形で競馬を進めているように見えたが、瞬発力勝負で勝てるとでも思ったか?

序盤の遅い展開につき合った時点で、この馬の勝ちはくなった。

19/3/3 弥生賞(G2)中山芝2000m

着順:4着(0.4差)騎手:勝浦正樹(56キロ)重

ラップタイム(上り:37.0)

  • 12.7 – 11.7 – 12.5 – 12.5 – 12.4 – 12.3 – 12.2 – 12.1 – 12.3 – 12.6(走破時計:2.03.3)

当該レース良馬場平均(過去4走)(上り平均:35.2)

  • 12.5 – 11.0 – 12.2 – 12.8 – 13.0 – 12.5 – 12.4 – 12.1 – 11.4 – 11.7(走破時計平均:2.01.4)

道悪を考えればそこそこ流れたペースとなった。

その分上りはかかり、底力勝負。

ニシノデイジーは先団に取り付いていつもの競馬。

ペース的にもこの馬有利に見えたが、直線での伸びは案外。

0.4差つけられての4着。


ニシノデイジーの評価

2歳時はかなり強い競馬をしていたのだが、3歳、そして明け4歳とまったく結果が出なくなった。

ここまでダメなら早熟と言うことだろう。

ニシノデイジーの近走

19/4/14 皐月賞(G1)中山芝2000m

着順:17着(2.0差)騎手:勝浦正樹(57キロ)

終始外々を回っていたことは確かだが、こんな負け方をする馬ではない。

ぶつけられてハミを噛んだと騎手はコメントするが・・・、いい馬なのにもったいない。

19/5/26 日本ダービー(G1)東京芝2400m

着順:5着(0.5差)騎手:勝浦正樹(57キロ)

9番ゲートから後ろからの競馬。

3~4角で順位を押し上げて、直線でも内を伸びるが5着まで。

内枠からじゃないと勝ち負けにはならないのか?

そんなことはないと思うが・・・。

19/9/16 セントライト記念(G2)中山芝2200m

着順:5着(0.6差)騎手:勝浦正樹(56キロ)

12番ゲートから、今回も後方からの競馬。

4角は外を回して、直線も外を追い込んでくるが、5着まで。

上りはメンバー最速の35.0秒。

なぜ下げるのか?

前へ行けないのか?

こんな競馬を続けていても勝ちは見えてこない。

「道悪」でもそこそこ走る、ということが分かっただけのレース。

19/10/20 菊花賞(G1) 18頭立て

京都 芝3000m 良

着順:9着(3.06.7 0.7差)

騎手:ルメール(57キロ)

中団の後ろからの競馬。

終始順位を上げることもなく、見どころのない競馬。

良馬場だが馬場は荒れてタフな状態。

距離も長いのかも。

20/1/26 アメリカJCC(G2)12頭立て

中山 芝2200m 稍重

着順:6着(2.16.1 1.1差)

騎手:田辺裕信(55キロ)

出遅れて後方から。

道中ジワジワと順位を上げていくが、結果として終始外々を回った。

4角も外を回して直線を向くが、もうお釣りの脚は残っていなかったみたい。

出遅れて道中要らない脚を使った上に外々を回る展開。

すんなり出ていれば、また違っていたかも。

出遅れが全て。

20/3/15 金鯱賞(G2)

中京 芝2000m 良 12頭

着順:6着(2.02.3・0.7差)

騎手:田辺裕信(56キロ)

近年まれに見る超スローの「金鯱賞」になった。

この馬自身もメンバー3位の上り33.6秒は繰り出しているが、前も止まらないだけに勝負にならない。

展開が向かなかった。

20/5/31 目黒記念(G2・ハンデ)

東京 芝2500m 良 18頭

着順:18着(2.31.9・2.3差)

騎手:田辺裕信(56キロ)

道中は3~4番手で追走するが、直線残り400mあたりで早々に失速。

大外枠だったということもあるが、負け過ぎ。

距離も長いか。

⇒ 2020年 目黒記念(G2)のラップ分析&回顧

20/7/19 函館記念(H3・ハンデ)

函館 芝2000m 良

着順:13着(2.01.4・1.7差)

騎手:勝浦正樹(56キロ)

道中は中団の後ろあたり。

道中のペースは中盤からドンドンと速くなって行ったのだが、それに伴ってニシノデイジーは順位を下げて行く。

4角13番手で直線に向くがまったく見せ場はなし。

相性の良かった洋芝で大敗。

もう、上がり目はなさそう。

2020年 函館記念(G3)のラップ分析&回顧

21/2/7 東京新聞杯(G3)

東京 芝1600m 良

着順:13着(1.33.5・1.1差)

騎手:勝浦正樹(56キロ)

道中は中団。4角も中団7番手の内から直線に入るが、直線では坂を上りきったあたりで脚色が鈍った。。

距離短縮でもダメ。

もう打つ手なしか。

2021年 東京新聞杯(G3)のラップ分析&回顧

21/5/9 新潟大賞典(G3・ハンデ)

新潟 芝2000m(外)良

着順:12着(2.01.4・2.1差)

騎手:勝浦正樹(55キロ)

道中は中団。しかし直線に向いてまったく脚がでない。

2021年 新潟大賞典(G3)のラップ分析&回顧

次走、エプソムカップに向けて

次走は6月13日(日)、東京競馬場 芝1800mで行われる「エプソムC(G3)」。

さすがに手は出せない。

 

その他、エプソムカップ(G3)の出走馬を分析