2022年11月27日【京阪杯】終了時点までのデータをもとに、タイセイビジョンの好走パターンを分析。

タイセイビジョンの距離適性

タイセイビジョンはこれまでに芝1200m~芝1600mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1200m(0-5-0-5)
  • 芝1400m(2-0-0-3)
  • 芝1600m(1-1-0-4)

1600mへの出走は多いが、古馬になってからの印象では、1600mは基本的に長いと思う。

現状では折り合いのつく1200mがベスト、1400mも走るが、ギリギリっぽい。

タイセイビジョンの脚質

中団より後方に控えて、終いの脚を生かしてくる競馬。

その末脚は確実で強烈だが、極端な脚質だけに、展開に左右されやすい。

またスローの流れだと、力みが見られ、末脚に響いてくる印象。

タイセイビジョンのコース適正

タイセイビジョンの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 函館(0-1-0-0)
  • 東京(1-0-0-3)
  • 中山(0-1-0-2)
  • 中京(0-0-0-2)
  • 阪神(2-2-0-4)
  • 小倉(0-2-0-1)

関東方面への長距離輸送に少し課題があるような印象。

タイセイビジョンの持ち時計(ベストタイム)

タイセイビジョンの持ち時計は次の通り;

  • 芝1200m:1.06.3 4着(小倉)
  • 芝1400m:1.20.5 12着(東京)
  • 芝1600m:1.32.8 4着(東京)

2歳重賞では1400mでレコードを計時したこともある。

古馬になってからはレコード結着の「CBC賞」に0.3差の4着。しかしこれはトップハンデでもあり、直線で不利もあった。

速い時計は問題ないと思う。


タイセイビジョンの重馬場適正

タイセイビジョンの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(1-0-0-0)

現状では稍重まで。

タイセイビジョンの鉄砲実績(休み明け)

タイセイビジョンの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(2-1-0-3)

叩いてからは;

  • 2戦目(0-2-0-4)
  • 3戦目(0-1-0-2)
  • 4戦目(0-0-0-2)
  • 5戦目~(0-1-0-1)

タイセイビジョンの枠順適正

タイセイビジョンの枠番別着度数は;

  • 1~4番(1-1-0-4)
  • 5~9番(2-4-0-3)
  • 10~14番(0-1-0-5)
  • 15~18番(未)

タイセイビジョンの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(0-1-0-3)
  • 3~5月(春):(1-1-0-2)
  • 6~8月(夏):(1-3-0-1)
  • 9~11月(秋):(1-1-0-6)

タイセイビジョンの斤量別着度数

  • 54キロ(1-1-0-1)
  • 55キロ(1-1-0-0)
  • 56キロ(1-0-0-5)
  • 57キロ(0-4-0-5)
  • 58キロ(0-0-0-1)

タイセイビジョンの好走体重

3着以内の体重は;

  • 454~478キロ

タイセイビジョンの血統背景

父はタートルボウル(ノーザンダンサー系)。

タートルボウルは欧州で走り、マイルG1を1勝。

母の父はスペシャルウィーク(サンデー系)。

スペシャルウィークは1998年の「日本ダービー」他、G1をトータル4勝。

近親にダートG1を4勝したユートピア

タイセイビジョンのここまでの走り

19/6/2 2歳新馬 11頭立て

阪神 芝1400m 良

着順:1着(1.23.0 -0.4差)

騎手:石橋脩(54キロ)

中団から捲って行って4角では外から先頭に並びかける。

直線は坂下で先頭に立ち、坂で後続を突き放した。

この日は若干時計のかかる馬場。

スピード持続力とパワーの一端を示したレース。

19/7/21 函館2歳S(G3)16頭立て

函館 芝1200m 良

着順:2着(1.09.5 0.3差)

騎手:ルメール(54キロ)

少し出遅れて後方から。

4角は内をついて直線に出るが、ちょっと窮屈。

進路が開いてからはズバッと伸びた。

千二のペースはちょっと忙しそう。

しかし終いのキレは鋭い。

19/11/2 京王杯2歳S(G2)10頭立て

東京 芝1400m 良

着順:1着(1.20.8 -0.3差)※レコード

騎手:ルメール(55キロ)

中団後ろくらいから、途中かかる場面も見られたがなんとかなだめる。

直線を向くと、残り200mで先頭を捉え、あとは並ぶ間もなく交わし去った。

あらためて、終いのキレは鋭い。

19/12/15 朝日杯FS(G1)16頭立て

阪神 芝1600m 良

着順:2着(1.33.4 0.4差)

騎手:武豊(54キロ)

五分のスタートから控えて中団の後ろ。

ペースはかなり流れて、4角では順位を若干押し上げて、外目から直線へ。

直線は先に抜け出しているサリオスを懸命に追うが、差は詰まらず0.4差の2着。

速いペースで、後方からの差しが決まらないのだから、道中3番手で押し切ったサリオスは間違いなく強い。

しかしタイセイビジョンも終いだけの馬ではない。

スタートも悪くなかっただけに、もう少し前目で競馬をしていたら、結果もまた違ったかもしれない。

20/4/18 アーリントンカップ(G3)

阪神 芝1600m 稍重 12頭

着順:1着(1.34.3・-0.3差)

騎手:石橋脩(56キロ)

道中は後方で脚を溜めて、直線は最内を突いて抜け出した。

稍重、ハイペースもなんのその。

どんな馬場でも、確実に繰り出せるこの馬の末脚は大きな武器。

2020年 アーリントンカップ(G3)のラップ分析&回顧

20/5/10 NHKマイルC(G1)

東京 芝1600m 良

着順:4着(1.32.8・0.3差/2番人気)

騎手:石橋脩(57キロ)

これまでとは違って道中は3番手だが、ペースは今まで戦ったマイル戦の中では一番緩かった。

そのためか、序盤は少し行きたがる。

3角では他馬との接触もあったようで、それらのことが重なって最後の末脚を鈍らせたのかもしれない。

中2週の競馬で、馬体重も-6キロ。

遠征競馬でもあり、ここら辺が応えた可能性もある。

2020年 NHKマイルC(G1)のラップ分析&回顧

20/10/24 富士S(G2)

東京 芝1600m 良

着順:5着(1.34.0・0.6差)

騎手:石橋脩(54キロ)

道中は中団あたりで折り合いはついていた感じ。

4角は4番手で直線に向き、直線は馬場の内目から追い上げたが、終いの脚はイマイチ。

休み明け、緩い馬場も応えたか?

2020年 富士S(G2)のラップ分析&回顧

20/11/22 マイルCS(G1)

阪神 芝1600m(外)

着順:14着(1.33.2・1.2差)

騎手:石橋脩(56キロ)

道中は中団で折り合いはついた、

4角は8番手で直線に向くが、直線ではサッパリ脚が出ない。

中盤が緩やかなラップを刻んでラスト3Fが速くなった。

レースの上りが33.5秒。

こう言う展開だとここまで負けるのか?

2020年 マイルCS(G1)のラップ分析&回顧

21/1/5 京都金杯(G3・ハンデ)

中京 芝1600m 良

着順:4着(1.33.4・0.3差)

騎手:石橋脩(56キロ)

道中は3番手。

4角も3番手で直線に向き、直線はジワジワと伸びてはくるが4着まで。

どうしてもスローの流れではこういう惜しい競馬を繰り返してしまう。

2021年 京都金杯(G3)のラップ分析&回顧

21/5/15 京王杯SC(G2)

東京 芝1400m 良

着順:12着(1.20.5・0.7差)

騎手:ルメール(56キロ)

外枠14番から道中は後方。

4角も12番手で直線に向くが、良い脚は出せずに12着。

意識的に後ろからの競馬をしたようだが、この馬の持ち味はそういうキレではないと思うが。

2021年 京王杯スプリングC(G2)のラップ分析&回顧

21/7/4 CBC賞(G3・ハンデ)

小倉 芝1200m 良

着順:4着(1.06.3・0.3差)

騎手:川田将雅(57キロ)

1枠1番から道中は中団のやや後ろ、8番手の内。

4角も8番手の内で直線に向き、直線は馬場の内目から追い上げてくるが、残り100mあたりでヨカヨカが内に切れ込んできてブレーキ。

再度立て直すが4着まで。

あの不利がなければ2着は脅かしていただろう。

トップハンデの57キロでこの競馬。

この馬も久々の千二だったが、スプリント適正は高そう。

2021年 CBC賞(G3)のラップ分析&回顧

21/9/12 セントウルS(G2)

中京 芝1200m 良

着順:7着(1.07.7・0.5差)

騎手:石橋脩(56キロ)

出遅れがあって道中は後方15番手から。

4角も最後方に近い15番手で直線に向き、直線も自慢の末脚で追い込んでは来るが、0.5差の7着が精一杯。

開幕週であの位置からだと勝負にならない。

2021年 セントウルS(G2)のラップ分析&回顧

21/10/3 スプリンターズS(G1)

中山 芝1200m 良

着順:12着(1.08.3・1.2差)

騎手:三浦皇成(57キロ)

スタート出遅れた上に、メイケイエールに寄られて外に弾かれる不利。

道中は最後方を追走し、4角も最後方の大外を回して直線。

直線では上り最速の脚で追い込んでくるが、あの位置取りからでは勝負にならない。

2021年 スプリンターズS(G1)のラップ分析&回顧

21/11/28 京阪杯(G3)

阪神 芝1200m(内)良

着順:2着(1.08.9・0.1差)

騎手:幸英明(57キロ)

道中は後方の14番手で脚を溜める。

しかしこの馬の方が勝ったエイティーンガールよりも若干動き出しが早かったような感じ。

着差はその分の差だろう。

しかし幸騎手も、ゆめゆめ10番人気のエイティーンガールに差されるとは思っていないだけに、動き出しが遅れれば前の人気馬に届かない。

なので動き出しの早い遅いは誰にも責められない。

2021年 京阪杯(G3)のラップ分析&回顧

21/12/25 阪神カップ(G2)

阪神 芝1400m(内)良

着順:4着(1.20.7・0.4差)

騎手:三浦皇成(57キロ)

1枠1番からだが、ポジションを取る気はさらさらなく、道中は後方15番手の内。

3~4角で故障馬のあおりを受けて大きく手綱を引く場面あり。

立て直して4角も15番手の内で直線に向き、直線は馬群の中ほどから良い脚を使って伸びてはくるが0.4差の4着まで。

3~4角でのブレーキがなければ、3着はあったかも? という競馬。

2021年 阪神カップ(G2)のラップ分析&回顧

22/2/27 阪急杯(G3)

阪神 芝1400m(内)良

着順:8着(1.20.8・0.9差)

騎手:幸英明(56キロ)

道中は中団9番手の外。

4角も8番手の大外で直線に向き、直線は馬群の外目から追い上げに入るが、良い脚は出せず。

まさに道中は中団の外々を回っていて、かなりの距離ロスがあった感じ。

その影響で終いの脚がまったく出せなかった。

この馬、1400mはギリギリの距離かも。

2022年 阪急杯(G3)のラップ分析&回顧

22/4/10 春雷S(L)

中山 芝1200m 良

着順:2着(1.07.3・0.5差)

騎手:菅原明良(57キロ)

外枠13番から道中は中団の後ろ、11番手の外。

4角は11番手の大外を回して直線に向き、直線は馬群の大外から素晴らしい脚で伸びてはくるが0.5差の2着まで。

後ろから来ているのはこの馬一頭だけ。

前有利の馬場で、トップハンデを背負って、大外を回してこの結果なら、負けて強しではないか。

22/7/3 CBC賞(G3・ハンデ)

小倉 芝1200m 良

着順:2着(1.06.4・0.6差)

騎手:川田将雅(57キロ)

道中は後方14番手の内。

4角も最内を回って12番手で直線。

直線も馬場の内目から追い上げてはくるが、前で粘るアネゴハダを捉えるのが精一杯。

後方から最短コースで最後はしっかり脚を見せた。

勝ったテイエムスパーダとは9キロ差の斤量。

今回は相手が悪かった。

2022年 CBC賞(G3)のラップ分析&回顧

22/8/21 北九州記念(G3・ハンデ)

小倉 芝1200m 良

着順:2着(1.07.1・0.2差)

騎手:川田将雅(57キロ)

【レース前寸評】

力はあるが、展開や位置取りに左右されやすい脚質。

重い印は打てない。

【結果】

道中は後方13番手の最内。

4角も後方13番手の内で直線に向くと、直線は馬場の内目から伸びてはくるが、先頭を捉え切れずに2着まで。

この馬向きの展開となり、位置取りも完璧で直線に向いたが、前走に引き続き、軽ハンデ馬を捉え切れずの2着。

力はあるのだが、脚質的にはこうなることが多いことは確か。

2022年 北九州記念(G3)のラップ分析&回顧

22/10/2 スプリンターズS(G1)

中山 芝1200m(外)良

着順:13着(1.08.5・0.7差)

騎手:福永祐一(57キロ)

【レース前寸評】

近走はハンデ戦で斤量を背負ってもしっかりと2着は確保できている。

その末脚は一級品だけに、展開がはまれば、アタマまでありそう。

【結果】

道中は後方13番手を追走。

4角は14番手で直線に向き、直線は馬群の外目から追い上げに入るが、直線はまったくもって見せ場なし。

外が伸びない馬場だと言っても、まったく脚が出せなかった。

馬体重が、前走比較は-6キロだが、調教後からは-16キロ。

昨年は、大敗はしたが最後の脚だけはメンバー最速だったが、その時が、調教後からは-4キロ

ここらあたりが敗因か?

2022年 スプリンターズS(G1)のラップ分析&回顧

22/11/27 京阪杯(G3)

阪神 芝1200m(内)良

着順:14着(1.08.7・1.5差)

騎手:三浦皇成(58キロ)

【レース前寸評】

昨年は「スプリンターズS」12着からこのレースで2着。

今年も巻き返す可能性は十分だが、初めて背負う58キロの斤量は不安材料ではある。

【結果】

道中は後方13番手の外。

4角も13番手の大外で直線に向き、直線は馬群の大外から追い上げを計るが、まったく脚が出せず。

展開が向かなかったのもあるが、終いの脚がまったく出せていない。

初めて背負った58キロの影響か?

2022年 京阪杯(G3)のラップ分析&回顧