シンエンペラーの脚質
先行押し切り、中団からの差し。
SPの持続力はありそうな馬だが、瞬発力の有無はまだ未知の領域。
先行策、もしくは好位で競馬を進めて、直線で粘りを見せる競馬が合っていそうな感じ。
ただ、直線急坂の中山コースでは詰めの甘さを露呈。
「ホープフルS」「弥生賞」ではそれでも2着に食い込めたものの、「皐月賞」では5着。見た感じでも坂の上りで完全に後れを取った感じがした。
一方で直線に急坂がない東京コースの「ダービー」では3着に食い込む走りで力を示した。
地力はあるがパワー不足?
シンエンペラーの血統背景
シンエンペラーはフランスで生産された外国産馬。
父はシューニ(ND系ヌレイエフ)。
シューニは欧州で走り、芝のG1で1勝。主要距離は芝の短距離、マイルだが、マイルの距離での勝ち鞍はない。
母の父は2001年の「英ダービー」「愛ダービー」「キングジョージⅥ世&QEDS」を制したガリレオ(ND系サドラーズウェルズ)で、多くのG1ウイナーを排出する大種牡馬だが、日本では、その産駒も、母の父としも、G1級の馬は出ていない。
全兄にソットサス(仏ダービー、ガネー賞、凱旋門賞)。
半姉にシスターチャーリー(ブリーダーズカップフィリー&メアターフなど米国の芝G1を7勝)。
シンエンペラーの前走
24/5/26 東京優駿(G1)
東京 芝2400m 良
着順:3着(2.24.9・0.6差)
騎手:坂井瑠星(57キロ)
スタート出遅れるが、二の脚で中団8番手につける。
道中も中団7~8番手の追走で、4角は9番手の内で直線に向き、直線は馬群の中ほどから追い上げに入り上り2位の脚で伸びてはくるが0.6差の3着まで。
展開が展開だけに、出遅れが痛かった。
鞍上がコメントしているように、道中もう少し前目で運べていれば、面白かったかもしれない。
⇒2024年 東京優駿(日本ダービー・G1)のラップ分析&回顧
※このあと欧州遠征で:
- 「アイリッシュチャンピオンステークス(G1)」3着
- 「凱旋門賞(G1)」12着
24/11/24 ジャパンカップ(G1)
東京 芝2400m 良
着順:着(2.25.・差)
騎手:(58キロ)
序盤、中盤は、緩い流れを作り出しマイペースで逃げるが、向正面の入りくらいで、この緩さに業を煮やしたようにビュイック騎手騎乗のドゥレッツァにハナを奪われる。
隊列はそのまま4角から直線に入り、直線は馬場の最内から虎視眈々と前を窺い、坂の上りで先頭に並びかけての追い比べに入るが、ゴール前は勝ち馬のキレに屈してクビ差の2着。
この緩い流れを前々から、道中、4角、直線と最内の経済コースを通って、斤量も2キロ軽いとなれば、このくらいは走るだろう、という内容。
もちろん3歳馬としてはよく頑張ってはいるが、この先古馬に混じってどうかというのはまだ未知数。