2019年5月12日【ヴィクトリアマイル】終了時点までのデータをもとに、ミッキーチャームの好走パターンを分析していきます。

ミッキーチャームの距離適性

ミッキーチャームはこれまでに芝1600m~2000mのレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1600m(1-0-0-1)
  • 芝1800m(3-0-1-1)
  • 芝2000m(0-2-0-1)

芝1600mの距離適性

阪神牝馬S(G2)では勝利しているが、ヴィクトリアマイルでは0.7差の8着。

しかしこれは、ミッキーチャームが不慣れなハイペースを2番手で追走したことが敗因と思われる。

勝利した阪神牝馬Sのテンの3Fは35.6秒。

一方ヴィクトリアマイルのテンの3Fは33.7秒。

およそ2秒も速い展開。

コース形態が違うので二つのレースを単純に比較することは出来ないが、それでも2秒の差は大きいと思う。

ミッキーチャームが今まで戦ったすべてのレースを見渡しても、一番速い序盤の3Fが札幌競馬場で走った【藻岩山特別(1000万条件)】の35.4秒。

ミッキーチャームは先行脚質なので、序盤のペースはスタミナに大きく影響する。

競馬では『前半の無理は後半に倍のツケとなって回ってくる』とよく言われる。

ヴィクトリアマイルでの直線残り200mを過ぎてからの後退は、前半のツケが回ってきたものだと考える。

しかしそれでも8着に踏みとどまるあたり、芝1600mに適正がないとできない走りだと思う。

芝1800mの距離適性

3勝3着1回は、十分に適性があるデータだと思うのだが、気になるのは、3勝すべてが条件戦で上げた勝利だというところ。

OP昇格後に走った【中山牝馬S(G3)】では、1.5差の14着に敗れている。

しかしこの中山牝馬Sは、およそ5ヵ月の休み明けに加え、関東圏への長距離輸送が影響した可能性が高い。

パドックでのテンションも高く、スタート直後もかなりうるさい様子を見せていた。

レース後に鞍上の川田Jも;

「性格の難しいタイプの馬。輸送が大きく影響した」

というようなコメントを残している。

ということは、長距離輸送という課題は残るものの、1800mという距離自体に対しての不安は、このレースでは推し測ることはできない。

ただ、中山牝馬Sの一つ前に走った【秋華賞(G1)】では、芝2000mの距離を0.2差の2着にきていることもあり、芝1800mに関しても、距離的不安はないものと考える。

芝2000mの距離適性

先ほども触れたように、芝2000mは、秋華賞(G1)で2着に来ている。

それならば、ミッキーチャームは芝2000mに関しても、無条件で適性があると考えがちだが、そこはちょっと慎重になりたい。

というのも、芝2000mでの戦績は、秋華賞2着を除くと(0-1-0-1)。

その内容は、新馬戦の4着(0.3差)、未勝利戦の2着(0.1差)。

相手関係が手薄な新馬戦、未勝利戦で勝ち切れていないのは、適正に問題がある可能性も否定できない。

また、ミッキーチャームの陣営側は秋華賞の敗戦の弁でも「距離の壁」をほのめかしてもいる。

いずれにせよ、これは高いレベルでの「距離の壁」であって、G1のハイレベルな戦い以外なら、ミッキーチャームにとっての芝2000mは、「守備範囲」と考えて差し支えないだろう。

ミッキーチャームの好走パターン

脚質

ミッキーチャームの脚質は「逃げ」「先行」

今までのどのレースもスタートは良く、その先行力は安定感抜群だ。

先行馬有利のコース形態やレース展開、または馬場状態においてこの秀でた先行力は非常に頼りになる。

ペース

ヴィクトリアマイルの序盤のハイペースには煮え湯を飲まされた感じだが、しかし「息は慣れる」という考え方もある。

ハイペースに弱い馬なら、最後はバタバタになって着順も大きく下げるのが普通だが、ミッキーチャームはそうではない。

ハイペースが弱いという判断を下すのはまだまだ早計だ。

馬場コンディション

ミッキーチャームの道悪の馬場コンディションでの戦歴は。

  • 未勝利戦(3戦目):稍重 2着(0.1差)
  • 未勝利戦(4戦目):重馬場 1着(1.3差)

共に未勝利戦で相手関係が弱いということももちろんあるが、重馬場での勝利は2着馬に8馬身の差をつけている。

上のクラスでの道悪競馬はまだ経験はないが、道悪得意との見立てで間違いはないと思う。

時計

ミッキーチャームは道悪馬場での対応は出来そうだが、それでは逆に高速馬場、時計が速い馬場コンディションでの対応はどうだろう?

ノームコアがレコード1.30.5を計時したヴィクトリアマイルでは0.7差の8着に敗れているが、これは「芝1600の距離適性」の項でも触れたように、時計云々ではなく、序盤の無理なペースのツケが回ったと考えられる。

ではあのレースで、ミッキーチャームは先団につけずに、中団から競馬を進めていたとしたらどうだろう?

ミッキーチャームは基本的に「切れる脚」はないと思うので、中団からの競馬では差し届かなかった可能性が高い。

ということは、ミッキーチャームにとって、あの序盤のペースに耐えられるだけの心肺能力をつけない限りは、レコード決着のような時計の速いレースでは好走は期待できないと言うことになる。

ミッキーチャームにとっては、ハイペースへの対応力が今後の課題になりそうだ。

コース(競馬場)

ミッキーチャームの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(1-0-0-0)
  • 函館(2-0-0-0)
  • 東京(0-0-0-1)
  • 中山(0-0-0-1)
  • 中京(0-1-0-0)
  • 京都(0-1-0-1)
  • 阪神(1-0-0-0)
  • 小倉(0-0-1-0)

「芝1800の距離適性」の項でも触れたが、ミッキーチャームは「長距離輸送」が苦手のようだ。

なるほど上の着度数を見ても、関西圏から離れれば離れるほど成績が悪くなっていく傾向にある。(※札幌、函館は滞在競馬)

ミッキーチャームにとってのコース適正は、札幌や函館の「洋芝」が得意だということと、関西圏以外の競馬場のレースでは、長距離輸送がうまく行ったかどうか、当日の馬体中やパドックでの「イレ込み」に注意を払う必要があるだろう。

ミッキーチャームの近走診断

3走前 中山牝馬S(G3)中山芝1800m 14着(1.5差)

長距離輸送がうまくいかなかった可能性が高い。

本来の力はほぼ出し切れていないレース。

2走前 阪神牝馬S(G2)阪神芝1600m 1着(0.1差)

競馬場、距離、ペース、枠順、騎手、斤量。何一つミッキーチャームにとって不利な条件は見当たらないレース。

実力通りの結果。

前走 ヴィクトリアマイル(G1)東京芝1600m 8着(0.7差)

序盤に無理(前述)をしたツケが後半に回ったと見る。

そう言う点では8着は大健闘。

次のG1参戦に期待が持てる。