2020年9月13日【セントウルS】終了時点までのデータをもとに、ミスターメロディの好走パターンを分析。(※ダートレースは省く)
Contents
ミスターメロディの距離適性
ミスターメロディはこれまでに、芝1200m~1600mの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1200m(1-0-1-2)
- 芝1400m(1-1-0-2)
- 芝1600m(0-0-0-2)
芝1200m
初の1200mで「高松宮記念(G1)」を制した。距離に問題はなさそう。
芝1400m
3歳時には初芝で「ファルコンS(G3)」を快勝。「阪神C(G2)」では古馬に混じって0.1差の2着と適正は十分。
連対を外した2鞍、オーロカップは半年の休み明け、阪急杯は接触のアクシデントと、一定の敗因ははっきりしているので、度外視も可能。
芝1600m
2018年の「NHKマイルC(G1)」では僅差に粘ったが、2020年の「安田記念(G1)」では大敗。
この距離は不向き。
ミスターメロディの脚質
ミスターメロディの好走時の脚質は、先団にポジションを取って直線粘り込む先行策。
ミスターメロディのペース適正
芝のレースではまだガチガチのハイペースの経験こそないが、ダートを走っていたころは、ハイペースを逃げてレコードタイムを計時した新馬戦など、「スピード持続力」は高そう。
ミスターメロディの持ち時計(ベストタイム)
ミスターメロディの各距離のベストタイムは次の通り;
- 芝1200m:1.07.3 1着(-0.1差・中京)
- 芝1400m:1.20.7 5着(0.5差・東京)
- 芝1600m:1.33.0 4着(0.2差・東京)
芝1200mの時計はそこそこ優秀。
芝1400mは、休み明けの「オーロカップ」で計時した時計。
芝1400mで連対したレースでの走破時計はいずれもちょっと物足りないが、「ファルコンS」は「稍重」明けの馬場状態、「阪神カップ」は「稍重」でのレースと、どちらも万全の馬場状態ではなかったことを考えると、まだまだベスト更新の可能性は高い。
ミスターメロディのコース適正
ミスターメロディの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 東京(0-0-0-3)
- 中山(0-0-0-1)
- 中京(2-0-1-0)
- 阪神(0-1-0-2)
東京での3敗は、0.2差で4着の「NHKマイルC(G1)」を含んでのものなので、そうそう悪い成績ではない。
しかし、「右回り」に目を転じると;
- 右回り(0-2-0-3)
と、勝てていない。
もちろん、「阪神カップ(G2)」での2着(0.1差)があるなど、十分に好走はできているので、あまり神経質になる必要はないとは思うが、「右回り」は「左回り」に比べて、パフォーマンスが僅かに落ちることだけは事実かもしれない。
右回りでは、雨で馬場が渋るなど、外的要因の後押しが必要か?
ミスターメロディの鉄砲実績(休み明け)
※ダートを含んだ戦績
ミスターメロディの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(0-0-1-3)
また、中6~8週での戦績も;
- 中6~8週(0-0-0-2)
と、良くない。
良績が集中するのは中3~5週の(3-3-0-1)。
ミスターメロディの重馬場適正
ミスターメロディはダートでも勝ち鞍があり、ダートの不良馬場でも勝っている。
芝でも稍重馬場で2着が1回(2018年の「阪神カップ」)。
2018年の「ファルコンS」1着は良馬場だったが、稍重明けの比較的時計がかかる馬場だった。
これらを合わせて考えると、ミスターメロディは道悪馬場は苦にしないと考えてよさそう。
ミスターメロディの枠順適正
ミスターメロディの枠番別着度数は;
- 1~4番(1-1-0-0)
- 5~9番(0-0-1-1)
- 10~14番(1-0-0-3)
- 15~18番(0-0-0-2)
ミスターメロディは素早く先団に取り付いて、スピードを生かした競馬で実績を上げてきた。
なので枠順も、スタート後ロスを最小限にとどめて先団をキープできる内枠が良い。
実際、「高松宮記念」は内枠3番ゲートから勝利を収めている。
逆に、僅差で負けた「NHKマイルC」は外枠の16番ゲートだった。
ミスターメロディの季節別着度数
※ダートでの戦績を含む
- 12~2月(冬):(1-3-0-1)
- 3~5月(春):(2-0-0-1)
- 6~8月(夏):(0-0-0-1)
- 9~11月(秋):(1-0-1-4)
ミスターメロディの斤量別着度数
- ~52キロ(未)
- 52.5~54キロ(未)
- 54.5~56キロ(1-1-0-2)
- 57キロ~(1-0-1-4)
ミスターメロディの連対体重
- 482~492
ミスターメロディの血統背景
父はスキャットダディ(ND系ストームキャット)、母の父はデピュティミニスター(ND系ヴァイスリージェント)。
父は米国で走り、ダート8F(1600m)、ダート9F(1800m)のG1レースで各1勝。
母の父は米国で走り、ダート8.5F(1700m)のG1で2勝。
ミスターメロディの近走診断
18/12/22 阪神カップ(G2)阪神芝1400m 稍重
着順:2着(0.1差)騎手:C・デムーロ(56キロ)
叩き2走目、稍重馬場で迎えたG2・阪神カップ。
番手につけて逃げた勝ち馬をマークするが、直線でも差は詰まらず0.1差詰めるのがやっと。
左回りなら結果は違ったか?
19/2/24 阪急杯(G3)阪神芝1400m
着順:7着(0.5差)騎手:福永祐一(56キロ)
「4角付近で接触があって、そこからおかしくなった」とは、鞍上・福永騎手のレース後のコメント。
このようなアクシデントは、往々にして苦手意識(右回り)から綻びが生まれる。これはヒトがするスポーツでも同じこと。
19/3/24 高松宮記念(G1)中京芝1200m
着順:1着(-0.1差)騎手:福永祐一(57キロ)
距離自体は初距離も、得意の左回り、3番ゲートからのスタートと、ミスターメロディにとっては追い風の条件。
トラックバイアスも先行、内有利に働いていて、これもミスターメロディのG1初勝利を後押しした。
19/9/8 セントウルS(G2)阪神芝1200m
着順:8着(1.0差)騎手:福永祐一(58キロ)
パフォーマンスが落ちると考えられる右回りの阪神コース。
明らかにパフォーマンスが落ちる長期休み明け(約5ヵ月)。
そして初めて背負う58キロの斤量。
また枠順も外、13頭立ての12番ゲート。
ミスターメロディにとっては不利な条件が重なりすぎた感はあるが、G1馬として、1.0差の8着は敗けすぎ。
本番へ向けて立て直せるか?
19/9/29 スプリンターズS(G1)
中山 芝1200m 良 16頭
着順:4着(1.07.4・0.3差)
騎手:福永祐一(57キロ)
道中は先団4番手、4角で2番手まで進出して、直線は鋭く逃げるモズスーパーフレアを追うが、坂の途中で脚色が鈍り、後続の2頭に差されて4着。
コメントでは、手前の切り替えがうまく行かなかった様子。
やはり右回りでは力を出し切れないか。
(このあとダートの「JBCスプリント(G1)」に参戦。1.0差の6着)
20/6/7 安田記念(G1)
東京 芝1600m 稍重
着順:11着(1.33.2・1.6差)
騎手:北村友一(58キロ)
道中は2番手で追走するも、直線では残り200mで一杯。
この距離は長かった。
20/9/13 セントウルS(G2)
中京 芝1200m 良
着順:3着(1.08.1・0.2差)
騎手:北村友一(57キロ)
道中は先団4~5番手。
直線に向いてダノンスマッシュと一緒に上がってくるが、脚色はダノンスマッシュの方がはるかに良い。
ゴール前ではメイショウグロッケに交わされて3着。
休み明けはあまりよくない馬、本番は弾けるか?
ミスターメロディの次走
次走は10月4日、中山競馬場 芝1200mで行われる「スプリンターズS(G1)」。
右回りは若干割引の馬だが、今秋の中山コースは上りがちょっとかかっている。
いつもの秋の高速中山ではないのなら、つけ入る隙もあるかもしれない。