2022年10月2日【スプリンターズS】終了時点までのデータをもとに、ジャンダルムの好走パターンを分析。

ジャンダルムの距離適性

ジャンダルムはこれまでに芝1200m~芝2400mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1200m(3-0-0-6)
  • 芝1400m(1-0-1-1)
  • 芝1600m(3-0-1-9)
  • 芝2000m(0-1-1-1)
  • 芝2400m(0-0-0-1)

3歳時は2000mでも好走歴があるが、古馬になってからは使われていない。

現状では1200m~1600mなら問題ない。

ジャンダルムの脚質

ポジションを前目に取って押し切る競馬。

そこそこ良いSP持続力は持っている。

道中控えても、終いは良い脚を繰り出してくるが、好走パターンは前目からの競馬。

2019年の秋の中山「京王杯OH(G3)」では道中3番手から、1.30.9の好タイムで3着に入るなど、スピードでも引けをとらない。

以前は少しムラっぽい面もあったが、2000年の9月にブリンカーを着用して「京成杯オータムH」に出走して以来、ムラっぽさが影を潜めた。

ジャンダルムのコース適正

ジャンダルムの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 新潟(1-0-0-1)
  • 東京(0-0-0-4)
  • 中山(4-1-2-5)
  • 中京(0-0-0-4)
  • 京都(1-0-0-1)
  • 阪神(1-0-1-0)
  • 小倉(0-0-0-2)

どちらかと言えば内回り、小回り向きか。

中山芝1600mとは相性が良い。

左回りは2021年の「セントウルS」で0.2差の4着があるので、気にする必要はなさそう。

ジャンダルムの持ち時計(ベストタイム)

ジャンダルムの芝1200~1600mの持ち時計は次の通り;

  • 芝1200m:1.07.3 1着(-0.4差・中山)
  • 芝1400m:1.19.6 3着(0.4差・阪神)
  • 芝1600m:1.30.9 3着(0.6差・中山)

速い時計も対応可。

ジャンダルムの重馬場適正

ジャンダルムの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(1-0-0-5)
  • 重(0-0-0-1)

道悪は、基本的にはこなすと思う。

敗けているのは、敗因は他にありそう。


ジャンダルムの鉄砲実績(休み明け)

ジャンダルムの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(1-0-0-8)

叩いてからは;

  • 2戦目(2-0-2-4)
  • 3戦目(2-0-0-4)
  • 4戦目(未)
  • 5戦目~(未)

休み明けはいまいちで、叩き良化型。

ジャンダルムのローテーション適正

  • 連闘(未)
  • 中1~2週(0-0-0-4)
  • 中3~5週(4-0-0-5)
  • 中6~8週(1-1-3-1)

中2週の競馬も、すべてが悪い内容の競馬ではない。

ジャンダルムの枠順適正

ジャンダルムの枠番別着度数は;

  • 1~4番(2-0-2-3)
  • 5~9番(3-0-0-4)
  • 10~14番(2-0-1-8)
  • 15~18番(0-1-0-3)

ブリンカーを着けるようになってから、内外の偏りがなくなった。

ジャンダルムの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(1-1-1-2)
  • 3~5月(春):(2-0-1-5)
  • 6~8月(夏):(0-0-0-4)
  • 9~11月(秋):(3-0-1-5)

ジャンダルムの斤量別着度数

  • 54キロ(1-0-0-1)
  • 55キロ(1-1-1-1)
  • 56キロ(2-0-2-6)
  • 57キロ(3-0-0-6)
  • 57.5キロ(0-0-0-2)
  • 58キロ(0-0-0-2)

ジャンダルムの好走体重

3着以内の体重は;

  • 480~510キロ

ジャンダルムの血統背景

父はキトゥンズジョイ(ND系サドラーズウェルズ)。

キトゥンズジョイは米国で走り、芝の1600m~2400mで活躍。G1は2勝。

母は2002年「スプリンターズS」、2003年「高松宮記念」を制したビリーヴ。

母の父はサンデーサイレンス

母方の4代前のSovereign Lady(ソヴリンレイディ)を祖とするラインは、多くの重賞勝ち馬を輩出する名門牝系。

近親には母のビリーヴの他、トレンドハンター(フラワーC,桜花賞3着、キョウワハピネス(ファルコンS)など。

ジャンダルムの近走

21/2/28 阪急杯(G3)

阪神 芝1400m(内)良

着順:3着(1.19.6・0.4差)

騎手:荻野極(56キロ)

道中は2番手。

4角も2番手で直線に向き、坂下まではレシステンシアに食い下がってはいたが・・・。

しかし、前につけてしぶといところは十分に示した。

ブリンカー効果でムラっぽさが完全に解消されたのなら、今後はさらに期待できそう。

2021年 阪急杯(G3)のラップ分析&回顧

21/4/11 春雷S(L・ハンデ)

中山 芝1200m 良

着順:1着(1.07.3・-0.4差)

騎手:荻野極(57キロ)

6枠11番から序盤は中団前目の5~6番手。

3角あたりから徐々に順位を上げて、3角は4番手の外、4角も4番手の外で直線。

直線は馬群の外目から一頭だけ違う脚で伸びてきて、残り200mでは先頭に並びかけてあっさり交わすと、あとは後続を引き離してのゴール。

終始外々を回っていた上に、ハンデはトップハンデの57キロ。

ペースもそこそこ速い流れを前目につけてこの圧勝劇。

走破タイムも優秀。

この馬、千二は相当走るかも。

21/8/22 北九州記念(G3・ハンデ)

小倉 芝1200m 良

着順:7着(1.08.6・0.4差)

騎手:福永祐一(57.5キロ)

スタートが上手くいかなかった感じで、序盤から後手に回り道中は後方12番手。

4角も13番手で直線に向き、馬群の大外から良い脚で追い込んでくるが、あの位置取りからだと7着が精一杯。

トップハンデでしかもスタートの失敗。

参考外でいいだろう。

2021年 北九州記念(G3)のラップ分析&回顧

21/9/12 セントウルS(G2)

中京 芝1200m 良

着順:4着(1.07.4・0.2差)

騎手:浜中俊(56キロ)

スタートでかなりの出遅れがあり、序盤は最後方から。

道中若干順位を上げるが、4角も後方13番手の外で直線。

しかし直線では馬群の外目からもの凄い脚で追い上げてきて、ゴール前は3着のクリノガウディーを差し切ったかの勢いだったが、ハナ差届かずの4着。

上りの脚はメンバー最速の32.6秒。

スタート五分なら勝っていた、とは鞍上のレース後のコメント。

2021年 セントウルS(G2)のラップ分析&回顧

21/10/3 スプリンターズS(G1)

中山 芝1200m 良

着順:11着(1.08.1・1.0差)

騎手:浜中俊(57キロ)

6枠11番から道中は中団の後ろ、10番手の外あたり。

4角も11番手の外で直線に向くと、直線は馬群の外目から追い上げに入るが、バテず、伸びずの11着。

力を出し切れたとは言い難い負け方。

やはり中2週続きのローテが影響していたものと思う。

2021年 スプリンターズS(G1)のラップ分析&回顧

22/1/30 シルクロードS(G3・ハンデ)

中京 芝1200m 良

着順:13着(1.09.1・1.0差)

騎手:荻野極(57.5キロ)

外枠17番から果敢に先団に取りついて、道中は2番手追走。

4角は先頭に並びかけるような勢いで直線に向き、直線入口では先頭に立つが、坂の上りで脚色が怪しくなって、坂を上りきったあたりで一杯。

休み明け、外枠、ハンデ57.5キロ。

叩いてからだろう。

2022年 シルクロードS(G3)のラップ分析&回顧

22/3/5 オーシャンS(G3)

中山 芝1200m 良

着順:1着(1.07.9・-0.1差)

騎手:荻野極(56キロ)

道中は先団3番手、4角は2番手で直線に向くと、直線は坂の上りで逃げ粘るビアンフェを捉え切ってゴール。

得意の中山コースで快勝。

7歳だが、中山千二でこれくらいの時計ならまだまだやれそう。

2022年 オーシャンS(G3)のラップ分析&回顧

22/3/27 高松宮記念(G1)

中京 芝1200m 重

着順:11着(1.08.7・0.4差)

騎手:荻野極(57キロ)

【レース前寸評】

前走「オーシャンS」からは中2週になるが、前走「オーシャンS」は過去10年では「1-2-4-58」と、そこそこ馬券にはなっている。

人気薄の激走もあり、一定の警戒は必要。

【結果】

道中は2番手追走。

4角も2番手で直線に向き、なかなか良い手応えで坂を駆け上り、残り200mでは先頭に立つが、残り100mで甘くなっての11着。

しかし着差は0.4差。

前半速い前傾ラップの2番手追走を考えるとよく走っている。

2022年 高松宮記念(G1)のラップ分析&回顧

22/8/21 北九州記念(G3・ハンデ)

小倉 芝1200m 良

着順:17着(1.08.9・2.0差)

騎手:荻野極(58キロ)

【レース前寸評】

トップハンデの58キロでも、道中ロスなく回って来られれば、このクラスなら食い込みもある。

【結果】

外枠17番から道中は中団前目、7番手の大外を追走。

4角は8番手の大外で直線に向くが、直線では見せ場なし。

58キロを背負って、あの位置取りからは厳しいだろう。

枠順も悪かった。

2022年 北九州記念(G3)のラップ分析&回顧

22/10/2 スプリンターズS(G1)

中山 芝1200m(外)良

着順:1着(1.07.8・クビ差)

騎手:荻野極(57キロ)

【レース前寸評】

得意の中山コース。

しっかり前目にポジションが取れれば、上位食い込みの芽も出て来る。

【結果】

スタート良く飛び出して、道中は3番手追走。

前半は前2頭を行かせるかたちで、残り600mからはジワジワとその差を詰めて行き、4角は2番手で直線。

直線は馬場の内目から、逃げるテイエムスパーダを早々に捉えてこれを交わすと、坂の上りで後続を突き放しかかり、ウインマーベルの追撃をクビ差凌いでゴール。

得意の中山コースで、内枠先行有利の馬場コンディションをフルに生かし切った勝利だが、前傾ラップを前々で踏ん張った持続力は評価できる。

2022年 スプリンターズS(G1)のラップ分析&回顧