2019年9月29日【スプリンターズS】終了時点までのデータをもとに、ファンタジストの好走パターンを分析していきます。(ダート競争は除く)
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ファンタジストの距離適性
ファンタジストはこれまでに、芝1200m~芝2000mの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
芝1200m(2-1-0-2)
芝1400m(1-0-0-0)
芝1600m(0-0-0-2)
芝1800m(0-1-0-0)
芝2000m(0-0-0-1)
芝1200m(2-1-0-2)
2歳重賞「小倉2歳S(G3)」で勝利し、古馬重賞「セントウルS(G2)」でも2着に入る安定感。
現状では芝1200mがベストの距離。
芝1400m(1-0-0-0)
2歳重賞「京王杯2歳S(G2)」で勝利。
芝1400mも十分に守備範囲。
芝1600m(0-0-0-2)
2歳G1「朝日杯フューチュリティS」で0.6差の4着。
3歳G1「NHKマイルC」では0.9差の13着。
マイルは長い?と考えがちだが、これらのレースでは、それなりの敗因がしっかりとある。
「朝日杯フューチュリティS」は外枠14番ゲートからのスタート。
それまでのレースではずっと先行策で勝ってきたファンタジストだが、外枠ということで先団にはつけずに中団からの競馬になった。
ペース的にも先行有利の展開で、ファンタジストも上がりはメンバー中2位の脚で詰めてはいるが、0.6差の4着が精一杯。
「NHKマイルC」は、「皐月賞」から中3週のローテが影響した様子。「皐月賞」がピークだったようなので、デキ落ちは免れなかった。
これらの敗因を考慮すると、芝1600mも全く走れない距離ではなさそう。
芝1800m(0-1-0-0)
皐月賞トライアルの「スプリングS(G2)」で2着に入っている。
鞍上の武豊騎手も「距離は問題なし」とのコメントを出している。
芝2000m(0-0-0-1)
「皐月賞(G1)」で1.6差の13着と大敗。
鞍上の武豊騎手、今度は一転「距離ですね」とコメント。
適距離の見立て
芝1200m~1400mは全く問題なさそうだが、1600mあたりから怪しくなる印象。
芝1600mでは、少しでも距離のロスが生じた場合、パフォーマンスを落とす可能性がある。
芝1800mはおそらくギリギリの距離で、相手関係が強化されれば、少し苦戦を強いられるのではないか。
芝2000mになると、適距離からは大きく外れる。
ファンタジストの脚質
先団につけて押し切る「先行策」がベスト。
末脚勝負ではなく、スピード持続型の競馬で力を発揮する印象。
ファンタジストの持ち時計(ベストタイム)
ファンタジストの各距離でのベストタイムは次の通り;
- 芝1200m:1.07.2 2着(0.5差・阪神)
- 芝1400m:1.24.7 1着(ハナ差・東京)
- 芝1600m:1.33.3 13着(0.9差・東京)
- 芝1800m:1.47.8 2着(アタマ差・中山)
- 芝2000m:1.59.7 13着(1.6差・中山)
芝1200mは「セントウルS(G2)」でタワーオブロンドンのレコードでの走破タイム1.06.7に次ぐタイム。
芝1400mは2歳時の「京王杯2歳S(G2)」でしか走っていないので、まだまだベスト更新の可能性は高い。
こうして見るとやはり、良馬場で強い相手と対峙するレースでは、芝1200m~1400mあたりがベストの距離だという見通しが立つ。
ファンタジストのコース適正
ファンタジストの各競馬場での、適距離と考えられる芝1200m~1400mでの着度数は次の通り;
- 東京(1-0-0-0)
- 中山(0-0-0-1)
- 中京(1-0-0-0)
- 阪神(0-1-0-0)
- 小倉(1-0-0-1)
芝1200m~1400mでは、休み明けの小倉で大負けはあるが、基本的にはどの競馬場でも(左右回り、小回り、急坂)安定した成績を残している。
ファンタジストの重馬場適正
ファンタジストはこれまでに、道悪競馬の経験はまだない。
ロードカナロア産駒として見た場合、道悪はそこそここなしておかしくはない。
ファンタジストの枠順適正
先団につけて、そのスピードを持続させて直線粘り込む競馬で良績を残しているファンタジストにとって、やはり枠順は内なら内に越したことはないだろう。
実際、これまでに連対しているレースでの枠順は1~7番ゲート。
二ケタの馬番を引いたレースは3鞍あるが、0.6差の4着(朝日杯フューチュリティS)、0.9差の13着(NHKマイルC)、2.2差の16着(スプリンターズS)。
ファンタジストの近走診断
19/5/5 NHKマイルC(G1)東京芝1600m
着順:13着(0.9差)騎手:武豊(57キロ)
13番ゲートからのスタートとあって、終始外目を走る競馬になった。
距離ロスも多かった上、「皐月賞」から中3週のローテも影響した様子。
19/8/18 北九州記念(G3)小倉芝1200m
着順:14着(0.9差)騎手:武豊(54キロ)
出遅れた上に行き脚もつかず最後方からの競馬。
直線で4つ順位を上げるが終始見せ場なし。
休み明けの上、久々の1200mの距離にも戸惑った様子。
19/9/8 セントウルS(G2)阪神芝1200m
着順:2着(0.5差)騎手:和田竜二(54キロ)
押して押して先団に取り付き3番手で追走。
直線でも先団で粘るが、残り200mでタワーオブロンドンにあっさり交わされて2着。
2着とは言え着差は0.5秒。
まだまだ上のクラスの馬とは力の差があるのか?
それともタワーオブロンドンの力が抜けているのか?
19/9/29 スプリンターズS
中山 芝1200m 良
着順:16着(2.2差)騎手:武豊(55キロ)
大外16番ゲートから果敢に前に出て、逃げるモズスーパーフレアの2番手で競馬を進める。
しかし4角を回ったあたりから脚色が怪しくなり、残り200mではもう余力ナシの状態。
ペースが速く、テンえ大外から脚を使った分、最後の直線ではお釣りがなかった感じ。
枠順がもう少し内目なら、もう少しやれたかもしれない。
19/11/24 京阪杯(G3)
京都 芝1200m 良
ファンタジストは8枠17番で出走したものの、3角過ぎに急性心不全を発症し転倒、急死。
まだ3歳。近走のセントウルSでも2着に好走していた。
主な勝ち鞍は2018年の「小倉2歳S(G3)」、「京王杯2歳S(G2)」。
お疲れさまでした。安らかに眠ってください。