2019年6月23日【パラダイスS】終了時点までのデータをもとに、ロワアブソリューの好走パターンを分析していきます。

ロワアブソリューの適正距離

ロワアブソリューはこれまでに芝1400m~芝1800mまでの距離に使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

芝1400m(4-0-0-6)

芝1600m(1-2-1-2)

芝1800m(1-1-0-2)

どの距離もそこそこの連対率なので、これらの距離なら適正はありそうだが、4歳時の【湘南S(1600万下)】で芝1600mを走って以降、使われるレースの距離は、ほぼ1400m一本になっている(芝1800mに関しては全く使われていない)。

これは陣営がロワアブソリューのベストの距離は芝1400mと判断した証しであろう。

ただ、芝1600mも、条件さえあれば飛んでくる可能性は拭いきれないので、全くのノーマークは避けるべきだろう。

というわけでここでは、ロワアブソリューの好走パターンを、芝1400mと芝1600mに分けて見ていきたいと思う。


ロワアブソリューの好走パターン 芝1400m

脚質

ロワアブソリューの芝1400mでの決め手は、先行、中差し、後方からの追い込みと実に多彩。

どの位置からでも競馬ができる器用さは大したものだ。

ペース

レースの前後半600mのペースバランスを見てみると、ハイペース、スローペース、ミドルペースと、どんなペースにも対応し良績を上げた実績がある。

先ほどの「脚質」とあわせて見てみても、ハイペースの展開では「中団」から、スローになると「先行」と、ペースに合わせて競馬ができる。

これは大きな強みと言ってもいいだろう。

では、ロワアブソリューは、どのようなときに凡走してしまうのか?

だが、これも実に分かりやすい。

コース(競馬場)適正

ロワアブソリューの芝1400mでの実績は(4-0-0-6)だが、この4勝の内訳は;

新潟競馬場:1勝

東京競馬場:3勝

となっている。

そう、最後の直線の長い競馬場に良績が集中しているのだ。

あくまで推測だが、ロワアブソリューは500キロを超える巨体であるがゆえに、加速がトップスピードになるまでにある程度の距離が必要なのではないか?

実際、東京芝1400mで行われたオープン特別の【オーロC】で見せた直線での末脚は実に見事なものだった。

馬場

これだけの末脚を繰り出すのだから、馬場は良いに越したことはないだろう。

実際、道悪での成績は(0-0-0-2)

やはり道悪は末脚に影響してしまうということだろう。

時計

ロワアブソリューの芝1400mでのベストタイムは1.19.9。

新潟で計時した時計だが、そのときの着順は1着。

高速決着は「望むところ」と言えそうだ。

逆に、勝ち馬の走破時計が1分21秒後半にまで落ち込むと、ロワアブソリューは苦戦傾向にある。


ロワアブソリューの好走パターン 芝1600m

脚質

ロワアブソリューの芝1600mでの決め手も、先行、中差し、後方からの追い込みと実に多彩なのだが、芝1400mと決定的に違うのは、ペースだ。

ペース

ロワアブソリューが芝1600mで好走したときの前後半800mのペースバランスは、スローペースや、スローに近いミドルペースで、ハイペースでは凡走傾向にある。

コース(競馬場)適正

ロワアブソリューの芝1600m出走時の各競馬場での成績は次の通り;

東京(0-1-0-0)

中京(1-1-0-1)

阪神(0-0-1-1)

特に目立った傾向はないように感じる。

馬場

芝1600mでの道悪競馬は経験していないが、これは芝1400m同様、末脚に影響が出る道悪は、1600mでも避けたいところだろう。

時計

ロワアブソリューの芝1600mでのベストタイムは1.33.9で着順は0.1差の2着。

これは別段速い時計ではないのだが、同じタイムを計時した、OP昇格後の中京記念では、12着に大敗している。

この時に勝馬の走破時計は1.32.3のレコード。

芝1600mは芝1400mと違って、時計勝負には対応できない。

こうして見るとロワアブソリューの芝1600mでの好走条件は、直線の比較的長いコースの良馬場。ペースはスローで、内枠から中団あたりにポジションを取って、あまり外を回らずに直線を向いて、溜まった脚を直線で爆発させる。

条件がはまれば、飛んでくると思うが・・・

ロワアブソリューの近走診断

3走前 オーロカップ(OP)東京芝1400m 1着(0.2差)

鮮やかな差し切り勝ち。好走条件がぴったりはまった一戦。

2走前 リゲルS(OP)阪神芝1600m 8着(1.5差)

少し出遅れて後方から。これでは届かないと3角過ぎからのスパート。

4角は大外を回して追い込みを計るが、もう脚におつりは残っていなかった様子で、直線では見せ場なく失速。

適正条件には合っていないが、ちょっと敗けすぎ。

前走 パラダイスS(OP)東京芝1400m 9着(0.7差)

稍重の馬場が影響したのか、上りは34.0秒でメンバー中11位。



やはり道悪は走らない。