2022年5月15日【ヴィクトリアマイル】終了時点までのデータをもとに、レシステンシアの好走パターンを分析。

レシステンシアの距離適性

レシステンシアはこれまでに芝1200m~芝1600mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1200m(1-3-0-1)
  • 芝1400m(3-0-0-0)
  • 芝1600m(1-2-2-2)

ベストはマイルより、さらに短い距離だろう。

レシステンシアの脚質

先行脚質。

前につければとにかくしぶとい。

スピード持続型。

瞬発力も相当なものを持っている印象だが、瞬発力だけの勝負では、他の一線級の末脚自慢には劣るところがあるかもしれない。

一番強さが引き立つのは、「肉を切らせて骨を断つ」感じのレース。

レシステンシアのコース適正

レシステンシアの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 東京(0-1-1-1)
  • 中山(0-1-0-0)
  • 中京(1-1-0-1)
  • 京都(2-0-0-0)
  • 阪神(2-1-1-1)
  • 香港(0-1-0-0)

レシステンシアの持ち時計(ベストタイム)

レシステンシアの持ち時計は次の通り;

  • 芝1200m:1.07.2 2着(中京)
  • 芝1400m:1.19.2 1着(阪神)※レコード
  • 芝1600m:1.31.9 6着(東京)

短距離なら、高速馬場、高速決着はそこそこ走れる。

レシステンシアの重馬場適正

レシステンシアの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(1-0-0-0)
  • 重(0-2-0-1)

道悪は気にしないが、良馬場の方が当然良い。


レシステンシアの枠順適正

レシステンシアの枠番別着度数は;

  • 1~4番(1-1-1-1)
  • 5~9番(3-1-1-1)
  • 10~14番(1-1-0-0)
  • 15~18番(0-2-0-1)

先行脚質だけに、内枠が欲しいことは確か。

「桜花賞」、「高松宮記念」の2着も、外枠からのスタートがまったく影響していないことはないだろう。

レシステンシアの鉄砲実績(休み明け)

レシステンシアの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(2-1-1-2)

叩いてからは;

  • 2戦目(0-3-1-0)
  • 3戦目(0-1-0-1)

レシステンシアの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(4-1-0-0)
  • 3~5月(春):(0-3-2-2)
  • 6~8月(夏):(未)
  • 9~11月(秋):(3-1-0-1)

レシステンシアの斤量別着度数

  • 54キロ(5-0-1-1)
  • 55キロ(0-4-1-2)
  • 55.5キロ(0-1-0-0)

レシステンシアの好走体重

3着以内の体重は;

476~510キロ


レシステンシアの血統背景

父はダイワメジャー(サンデー系/皐月賞、秋天、マイルCS連覇、安田記念)。

母の父はリザードアイランド(ND系デインヒル)。

リザードアイランドは欧州などで走り、重賞はG2での1勝のみ。主戦場は芝の短距離。

レシステンシアの近走

19/10/14 2歳新馬 18頭立て

京都 芝1400m 稍重

着順:1着(1.22.9 -0.2差)

騎手:武豊(54キロ)

ラップも走破時計も至極平均的なタイム。

しかし当日の稍重馬場を考えると、前目につけて押し切ったレシステンシアのパワーは評価に値する。

19/11/2 ファンタジーS(G3) 15頭立て

京都 芝1400m 良

着順:1着(1.20.7 -0.2差)

騎手:北村友一(54キロ)

前半かなり速いペースを3番手で追走し、直線では早々に抜け出して押し切った。

スピード持続力もかなりのもの。

19/11/2 阪神JF(G1) 16頭立て

阪神 芝1600m 良

着順:1着(1.32.7 -0.8差)※2歳レコード

騎手:北村友一(54キロ)

今回は自ら逃げて速いラップを刻み、直線では早々に抜け出して一人旅。

後続に5馬身の差をつける圧巻のレコード結着。

強すぎる。

20/3/7 チューリップ賞(G2) 

阪神 芝1600m 良 14頭

着順:3着(1.33.5・0.2差)

騎手:北村友一(54キロ)

前走同様ハナを切るが、ペースは前走とは全く違い緩いラップを刻んで行く。

直線は残り200mまでは粘っていたが、そこからマルターズディオサ、クラヴァシュドールに交わされて3着。

自らスローのラップを刻み、末脚の強さを計ったのか?

いずれにしても瞬発力勝負では後手を踏むことが露呈した格好。

本番はまたぶっ飛ばすのか?

2020年 チューリップ賞(G2)のラップ分析&回顧

20/4/12 桜花賞(G1)

阪神 芝1600m 重 18頭

着順:2着(1.36.3・0.2差)

騎手:武豊(55キロ)

外枠17番から、主張するスマイルカナにハナを譲るかたちで2番手追走。

ペースは重馬場にしてはかなりのハイラップ。

4角はスマイルカナと並ぶように直線に入り、しばしスマイルカナとの追い比べ。

坂を上って抜け出したように見えたが、外からのデアリングタクトの強襲に屈して2着。

良馬場なら?

枠がもう少し内目なら?

勝ったデアリングタクトも強かったが、レシステンシアにしても完敗という内容ではない。

2020年 桜花賞(G1)のラップ分析&回顧

20/5/10 NHKマイルC(G1)

東京 芝1600m 良

着順:2着(1.32.7・0.2差)

騎手:ルメール(55キロ)

道中はしっかりハナには立ったものの、直線では競り負けた。

雨の重馬場「桜花賞」の激戦から中3週。おまけに初めての長距離輸送に初めての左回り。

疲れや戸惑いは当然あった中、牡馬に混じっての2着確保はやはり強い。

2020年 NHKマイルC(G1)のラップ分析&回顧

20/11/22 マイルCS(G1)

阪神 芝1600m(外)良

着順:8着(1.32.8・0.8差)

騎手:北村友一(54キロ)

1枠2番の絶好枠からハナを切るが、ラップの出方は緩め。

4角も先頭で直線に向くが、直線では切れ味勝負の様相。

坂下で後続に交わされると、あとはズルズル。

もう少しペースを上げて逃げて欲しかったが、ケガがあり半年ぶりの競馬なら、仕方がない面もある。

この馬も力を出し切って負けたわけではないと思うので、古馬になってからの巻き返しに期待したい。

2020年 マイルCS(G1)のラップ分析&回顧

21/2/28 阪急杯(G3)

阪神 芝1400m(内)良

着順:1着(1.19.2・-0.3差)※レコード

騎手:北村友一(54キロ)

スタート直後は内のロードアクアがハナを切るかに見えたが、スピードの違いでレシステンシアがハナを奪う。

道中はさほど飛ばさず平均的なラップを刻み、4角も先頭で直線。

直線では坂下から一気に後続を突き放し、レコードタイムでの圧勝。

瞬発力はイマイチなので「溜め逃げ」は危険と考えていたが、それは大きな間違いだった。

圧倒的なスピード持続力と瞬発力。

2021年 阪急杯(G3)のラップ分析&回顧

21/3/28 高松宮記念(G1)

中京 芝1200m 重

着順:2着(1.09.2・クビ差)

騎手:浜中俊(55キロ)

外枠16番から道中は好位の外。

4角も好位の7番手で直線に向き、直線は馬群の外目を追い込んでくるが、ゴール前、ダノンスマッシュにクビ差交わされての2着。

外枠が響いたが、それは勝ったダノンスマッシュも14番からなので言い訳にはならない。

道悪も走る馬だが、レコードを2度も出している馬だけに、良馬場の方が力は出しやすいのかも。

2021年 高松宮記念(G1)のラップ分析&回顧

21/5/16 ヴィクトリアマイル(G1)

東京 芝1600m 良

着順:6着(1.31.9・0.9差)

騎手:武豊(55キロ)

道中は先団3番手。

4角は2番手で直線に向き、直線は坂の上りで先頭に立つが、坂を上ってグランアレグリアにあっさりと交わされると、あとはゴール前、後続の末脚にも応戦できずに6着。

大外枠はあったにせよ、これくらいのペースならもう少しやれて当然の馬。

やはり現状ではマイルの距離は長くなったのだと思う。

スプリンターとして、もう一花咲かせて欲しい。

2021年 ヴィクトリアマイル(G1)のラップ分析&回顧

21/9/12 セントウルS(G2)

中京 芝1200m 良

着順:1着(1.07.2・クビ差)

騎手:ルメール(54キロ)

4枠8番から、スタート良くハナを切れる体勢だったが、内からシャンデリアムーンが主張したため控えるかたちで、道中は2番手を追走。

4角も2番手で直線に向くと、直線では坂の上りでバテ気味のシャンデリアムーンを交わして先頭。

残り200mでは後続に1~2馬身の差をつけてこのまま楽に押し切るかと思われたが、ゴール前はちょっと息が上がった感じで、外から来たピクシーナイトに詰め寄られる。

しかし何とかクビ差凌いでゴール。

このハイペースを2番手で追走、最後は詰め寄られはしたが、休み明けを考えると及第点。

2021年 セントウルS(G2)のラップ分析&回顧

21/10/3 スプリンターズS(G1)

中山 芝1200m 良

着順:2着(1.07.4・0.3差)

騎手:ルメール(55キロ)

外枠12番から道中は4番手。

4角も4番手で直線に向き、勝ったピクシーナイトの直後から追い出しにかかるが、ピクシーナイトとの差は詰まるどころか離される一方。

ゴール前は内から脚を伸ばしたシヴァージに頭差まで詰め寄られたが何とか2着は確保。

この馬はどちらかと言えばスピード持続型、キレ味勝負ではやや見劣る。

前半のペースがもう少し流れていれば、ゴール前はもう少し際どかったかもしれない。

2021年 スプリンターズS(G1)のラップ分析&回顧

21/12/12 香港S(G1)

沙田 芝1200m 良

着順:2着(1.08.7・0.1差)

騎手:スミヨン(55.5キロ)

道中は中団7番手あたりを追走。

4角は中団のやや後ろ8番手で直線に向くが、直線に向こうとするその瞬間に前を走るアメージングスターが落馬し、そのあおりを食ってピクシーナイトなど3頭も次々と落馬。

しかし幸運にもレシステンシアはほぼ無傷でこの事故をやり過ごし、直線は馬群の中5番手から追い出しにかかり、前を走るスカイフィールドを懸命に追うが、3/4馬身差の2着まで。

勝ったのは9番人気のスカイフィールド。

1番人気のピクシーナイト、3番人気のラッキーパッチともに落馬により競争中止。

レシステンシア自身も、慣れない中団から追い上げる競馬。

この2着はあまり参考にならないのではないか?

22/3/27 高松宮記念(G1)

中京 芝1200m 重

着順:6着(1.08.6・0.3差)

騎手:横山武史(55キロ)

4枠7番から逃げの手。

前半は重馬場にしてはちょっと速めのラップを刻み、4角も先頭で直線に向くが、坂を上りきったあたりで脚色が鈍くなった。

重馬場で前半600mが33.4秒。

道中終始外からジャンダルムのプレッシャーもあったが、こういうラップで粘りきってこその馬だと思っていたが・・・。

緩い馬場では力が十分には発揮できなかったと思いたい。

2022年 高松宮記念(G1)のラップ分析&回顧

22/5/15 ヴィクトリアマイル(G1)

東京 芝1600m 良

着順:3着(1.32.5・0.3差)

騎手:横山武史(55キロ)

道中は2番手追走。

4角も2番手で直線に向き、直線は坂の上りでソダシと併せ馬の状態で坂を上ってくるが、坂を上りきったあたりでソダシに突き放されるが、そこからズルズルとは行かず、3着は確保。

久々の千六の距離だったが、時計が少しかかったことで3着は確保した。

しかし、前有利の展開だったことは事実で、評価できる3着か否かは微妙。

2022年 ヴィクトリアマイル(G1)のラップ分析&回顧

次走、安田記念(G1)に向けて

次走は6月5日(日)、東京競馬場 芝1600m(外)で行われる「安田記念(G1)」。

前走3着も、やはりマイルの距離では強くは推せない。

 

⇒その他、安田記念(G1)の出走馬を分析