2023年6月4日【安田記念】終了時点までのデータや実際の走りをもとに、ソダシの好走パターンを分析。(ダート競争は除く)

ソダシの距離適性

ソダシはこれまでに芝1600m~芝2400mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1600m(4-1-1-1)
  • 芝1800m(2-1-0-0)
  • 芝2000m(1-0-0-2)
  • 芝2400m(0-0-0-1)

ベストはマイルだろう。

中距離は、ペースが緩めば何とかなる。

ソダシの脚質

先行力を生かした前目からの押し切りが好走パターン。

瞬発力勝負になると分が悪いのは乗り役も分かっているので、早め早めの積極的な競馬で好走。

時計面で若干の不安があったが、「阪神JF」、「桜花賞」では、軽い芝のスピード勝負にもしっかり対応。

だんだんと死角がなくなったきた印象だが、やはりまだ、キレッキレの瞬発戦には若干の不安。

そうならないためにも、引き続き、乗り役の積極的な競馬に期待。

ソダシのコース適正

ソダシの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(2-0-0-1)
  • 函館(1-0-0-0)
  • 福島(未)
  • 新潟(未)
  • 東京(2-2-0-2)
  • 中山(未)
  • 中京(未)
  • 京都(未)
  • 阪神(2-0-1-1)
  • 小倉(未)

ソダシの持ち時計(ベストタイム)

ソダシの持ち時計は次の通り;

  • 芝1600m:1.31.1 1着(阪神)※レコード
  • 芝1800m:1.44.5 2着(東京)※2歳レコード
  • 芝2000m:1.59.5 1着(札幌)
  • 芝2400m:2.25.1 8着(東京)

適距離なら、スピード決着は問題なし。

ソダシの重馬場適正

ソダシの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(未)
  • 重(未)
  • 不良(未)

芝の道悪競馬の経験はないが、ダートG1でも3着に入る馬。パワーはあるので、走って何ら不思議はない。


ソダシの鉄砲実績(休み明け)

ソダシの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(3-1-0-1)

叩いてからは;

  • 2戦目(0-1-0-3)
  • 3戦目(0-0-1-0)
  • 4戦目(未)
  • 5戦目~(未)

ソダシのローテーション適正

  • 連闘(未)
  • 中1~2週(0-0-0-1)
  • 中3~5週(1-0-1-1)
  • 中6~8週(2-1-0-0)

ソダシの枠順適正

ソダシの枠番別着度数は;

  • 1~4番(2-1-0-1)
  • 5~9番(2-0-1-1)
  • 10~14番(3-0-0-2)
  • 15~18番(0-1-0-0)

ソダシの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(1-0-0-0)
  • 3~5月(春):(2-1-0-1)
  • 6~8月(夏):(2-0-0-2)
  • 9~11月(秋):(2-1-1-1)

ソダシの斤量別着度数

  • 52キロ(1-0-0-0)
  • 54キロ(4-0-0-0)
  • 55キロ(2-0-1-3)
  • 56キロ(0-2-0-1)

ソダシの好走体重

3着以内の体重は;

  • 472~488キロ

ソダシの血統背景

父はクロフネ(ND系ヴァイスリージェント)。

母は白毛馬のブチコで、その母は白毛馬のシラユキヒメ

ブチコはダートの中距離で4勝を挙げている。

母の父はキングカメハメハ(ミスプロ系キングマンボ)。

母の母の父はサンデーサイレンス

近親には同世代の牝馬メイケイエール(小倉2歳S、ファンタジーS、チューリップ賞、シルクロードS)。

クロフネ産駒には常にクラシックでの距離不安が囁かれるが、結局ソダシもその呪縛から抜け出すことは出来なかった。

ソダシのここまでの走り

20/7/12 2歳新馬

函館 芝1800m 良

着順:1着(1.50.4・0.4差)

騎手:吉田隼人(54キロ)

レースの展開は、前半がかなり緩いスローペース。

ソダシは道中2番手から、手応え良く4角を回ってくると、直線入口で早くも先頭。

あとは後続を2~3馬身突き放してゴール。

内容としては、新馬戦なりの勝利。

【期待される能力】

  • 先行力

20/9/5 札幌2歳S(G3)

札幌 芝1800m 良

着順:1着(1.48.2・クビ差)※レコード

騎手:吉田隼人(54キロ)

レース展開は序盤からハイラップを刻み、中盤も緩むことのないハイペース。

ソダシは外枠13番から道中は4番手。序盤は少し行きたがる素振り。

3角を過ぎてユーバーレーベンが早めのスパートで外から被せてきたが、ソダシも応戦して譲らない。

4角過ぎからは、内のバスラットレオンが抜け出しを計ってソダシと併せ馬。

しかしここでもソダシは譲らず、残り150mで抜け出すと、あとはユーバーレーベンの追撃をクビ差凌いでゴール。

走破タイム1.48.2は札幌1800mの2歳レコード。

ソダシとしては最後まで息の入らない厳しい展開となったが、終始抜かせない勝負根性、スタミナが光った。

札幌最終週の洋芝でレコードとなると、パワーもありそう。

【期待される能力】

  • スタミナ
  • パワー
  • 勝負根性

20/10/31 アルテミスS(G3)

東京 芝1600m 良

着順:1着(1.34.9・-0.3差)

騎手:吉田隼人(54キロ)

レース展開は前半が緩いスローペース。

ソダシは外枠14番から道中は2番手。

序盤はやはり行きたがるが、うまくなだめて4角も2番手で直線に向くと、残り400mから抜け出して、あとは後続を完封。

レースの上りは34.0秒。

速い上りの決着にもしっかりと結果を残した。

前走もそうだが、追い出しを待って決め手勝負になるのを避けて、一貫して早め早めの戦術が奏功している感じ。

20/12/13 阪神JF(G1)

阪神 芝1600m(外)良

着順:1着(1.33.1・ハナ差)

騎手:吉田隼人(54キロ)

道中は好位の4~5番手。

4角は4番手の内で直線。

直線を向いてすぐは、馬群に包まれるかたちになったが、すぐに前に進路ができると、そこをスッと突いて伸びて来た。

最後は内からサトノレイナス、外からはユーバーレーベンの猛追を凌いでハナの勝利。

白毛馬がG1レースに勝利した歴史的なレースとなったが、レース内容もかなりの好勝負。

走破時計は速くても33秒台後半くらいが限界かと思っていたが、1.33.1での勝利には脱帽。

最後の抜かせない勝負根性も大したもの。

2020年 阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)のラップ分析&回顧

21/4/11 桜花賞(G1)

阪神 芝1600m(外)良

着順:1着(1.31.1・クビ差)※レコード

騎手:吉田隼人(55キロ)

抜群のスタートでハナに立つかと思われたが、外からストゥーティが主張したことで控えるかたち。

道中は3番手の内、4角も3番手の内で直線に向くと、残り300mあたりでムチが入り、馬も即座に反応して一気に抜け出す。

坂の上りで後続を突き放しにかかるが、馬場の外目からサトノレイナスがもの凄い脚で伸びて来る。

ゴール前はサトノレイナスの強襲をクビ差凌いでゴール。

圧倒的なスピードとその持続力。

追い出しのタイミングが少しでも送れていたら、サトノレイナスに交わされていただろう。

鞍上との絶妙なコンビネーションも出色。

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21/5/23 優駿牝馬(G1)

東京 芝2400m 良

着順:8着(2.25.1・0.6差)

騎手:吉田隼人(55キロ)

道中は先団2~3番手。

4角は6番手で直線に向くが、直線は坂を上りきったあたりで苦しくなった。

緩い流れで力んで走っていた感じはあったが、鞍上もコメントしているように、基本的には距離が長かったのだろう。

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21/8/22 札幌記念(G2)

札幌 芝2000m 良

着順:1着(1.59.5・-0.1差)

騎手:吉田隼人(52キロ)

道中は2番手追走で、ブラストワンピースの早めの進出にもそれに応戦して先頭に立ち、4角先頭からしっかり押し切っての勝利。

中盤が緩んだ分、ブラストワンピースに早めに来られてからも、まだまだ余力は残っていた感じ。

斤量の52キロも相当有利に働いただろう。

ここは文句なしの完勝。

2021年 札幌記念(G2)のラップ分析&回顧

21/10/17 秋華賞(G1)

阪神 芝2000m(内)良

着順:10着(2.02.1・0.9差)

騎手:吉田隼人(55キロ)

道中は2番手追走。

4角も2番手で直線に向き、坂の下までは逃げるエイシンヒテンを捉えるような感じはしたが、坂の上りで勢いを失くし、粘りもなく瞬時に馬群の中へと消えた。

ゲートで顔をぶつけて口内が負傷していたようだが、その前から、待避所で動かない素振りを見せていた時点で、なにか異変があったのかもしれない。

2021年 秋華賞(G1)のラップ分析&回顧

 

このあとダートに使われ;

  • チャンピオンズカップ(G1・ダ1800m) 2.3差 12着
  • フェブラリーS(G1・ダ1600m) 0.5差 3着

 

22/5/15 ヴィクトリアM(G1)

東京 芝1600m 良

着順:1着(1.32.2・-0.3差)

騎手:吉田隼人(55キロ)

【レース前寸評】

実力上位馬の一角だが、決して抜けた存在ではない。

【結果】

道中は先団4番手の最内を追走。

4角も4番手の内で直線に向くと、直線は馬場の3分どころに進路を取って追い出しにかかり、坂の上りで逃げ粘るローザノワールを捉えると、ゴール前は後続に2馬身をつけて快勝。

走破時計が1分32秒台で、さほど瞬発力を要しない馬場となればこの馬の独壇場。

今回の展開、馬場では強さを示したが、この勝利は額面通りには受け取れない側面もある。

2022年 ヴィクトリアマイル(G1)のラップ分析&回顧

2022/8/21 札幌記念(G2)

札幌 芝2000m 良

着順:5着(2.01.8・0.6差)

騎手:吉田隼人(55キロ)

【レース前寸評】

昨年は斤量の恩恵もあったが、今年はそれはない。2000mの距離なら何が起こるか分からない。

【結果】

道中は中団の前、5番手を追走。

3~4角で順位を上げて、4角は3番手で直線。

直線はウインマリリンとともに前の2頭を追うが、残り200mを切ったあたりで苦しくなって、最後は外からアラタにも交わされて5着まで。

基本的に2000mは長いのだろう。

それでもこのタフな流れで5着に入るのだから、大したもの。

2022年 札幌記念(G2)のラップ分析&回顧

22/10/15 府中牝馬S(G2)

東京 芝1800m 良

着順:2着(1.44.5・アタマ差)

騎手:吉田隼人(56キロ)

【レース前寸評】

牝馬限定のG2なら、この距離でもなんとかなるのか?

一本かぶりなら怪しんでみたい。

【結果】

道中は中団の前、5番手の内を追走。

4角も5番手で直線に向くと、直線は一旦外へ行き欠けるが、思い直して馬場の内目に進路を取って伸びてくる。

坂の上りで先頭を射程圏に捉えると、残り200mで先頭に立ち、そのまま押し切るかに見えたが、最後の最後、イズジョーノキセキにアタマ差交わされての2着。

レースが流れた分、最後の最後できつくなったが、それでも1、3着馬とは2キロの斤量差。

1800mの距離でも力は示した。

2022年 府中牝馬S(G2)のラップ分析&回顧

22/11/20 マイルCS(G1)

阪神 芝1600m(外)良

着順:3着(1.32.8・0.3差)

騎手:吉田隼人(55キロ)

【レース前寸評】

マイルの距離は4戦4勝と無類の強さを誇るが、ここまではすべて牝馬限定戦。

まあ、文句をつけるとするとそこぐらいで、無様な競馬にはならないだろうが、スローの瞬発戦は避けたい。

【結果】

道中は先団4番手。

4角も4番手で直線に向き、坂の上りでグイグイと先頭めがけて脚を伸ばしてくるが、ゴール前は切れ味不足。

この馬が負けるときはこういう展開。

2022年 マイルCS(G1)のラップ分析&回顧

23/5/14 ヴィクトリアマイル(G1)

東京 芝1600m 良

着順:2着(1.32.2・アタマ差)

騎手:レーン(56キロ)

道中は2番手追走。

4角も2番手で直線に向き、直線は坂の上りで逃げ粘るロータスランドを捉えると、残り200mで押し切りを計るが、ゴール前、内からソングラインの末脚にアタマ差屈しての2着。

奇しくも走破時計は勝った昨年と同じ。

しかしレースの上りは昨年が34.2秒なのに対して今年は33.7秒。

この馬自身、レースの上りが34秒を切るのは初体験。

道中のペースがもう少し流れていれば、最後まで粘り切れた可能性は大きい。

しかしそれでもアタマ差の2着。

力のあるところは十分に示したが、スタート直後に内の馬数頭に迷惑をかけた騎乗は後味の悪さを残した。

2023年 ヴィクトリアマイル(G1)のラップ分析&回顧

23/6/4 安田記念(G1)

東京 芝1600m 良

着順:7着(1.32.0・0.6差)

騎手:川田将雅(56キロ)

道中は2番手追走。

4角は3番手で直線に向き、直線は坂の上りまでは何とか先頭に食らいついてはいたが、残り200mで遅れはじめた。

0.6差の7着はちょっと負け過ぎの感がある。

中2週で2度の長距離輸送は牝馬には応えたのかも。

2023年 安田記念(G1)のラップ分析&回顧