2022年2月27日【阪急杯】終了時点までのデータをもとに、クリノガウディーの好走パターンを分析。(ダート競争は除く)
Contents
- 1 クリノガウディーの距離適性
- 2 クリノガウディーの脚質
- 3 クリノガウディーのコース適正
- 4 クリノガウディーの持ち時計(ベストタイム)
- 5 クリノガウディーの重馬場適正
- 6 クリノガウディーの鉄砲実績(休み明け)
- 7 クリノガウディーのローテーション適正
- 8 クリノガウディーの枠順
- 9 クリノガウディーの季節別着度数
- 10 クリノガウディーの斤量別着度数
- 11 クリノガウディーの血統背景
- 12 クリノガウディーの近走
- 12.1 19/9/8 京成杯オータムハンデ(G3)
- 12.2 19/10/19 富士S(G3)
- 12.3 19/11/17 マイルCS(G1)
- 12.4 20/2/9 東京新聞杯(G3)
- 12.5 20/3/1 阪急杯(G3)
- 12.6 20/3/29 高松宮記念(G1)
- 12.7 20/7/5 CBC賞(G3・ハンデ)
- 12.8 20/8/16 関屋記念(G3)
- 12.9 20/9/13 セントウルS(G2)
- 12.10 20/10/4 スプリンターズS(G1)
- 12.11 20/12/26 阪神カップ(G2)
- 12.12 21/1/31 シルクロードS(G3・ハンデ)
- 12.13 21/2/28 阪急杯(G3)
- 12.14 21/5/9 鞍馬S(OP)
- 12.15 21/5/30 安土城S(L・ハンデ)
- 12.16 21/9/12 セントウルS(G2)
- 12.17 21/10/3 スプリンターズS(G1)
- 12.18 21/10/30 スワンS(G2)
- 12.19 21/11/21 マイルCS(G1)
- 12.20 22/2/27 阪急杯(G3)
- 13 次走、高松宮記念(G1)に向けて
クリノガウディーの距離適性
クリノガウディーはこれまでに芝1200~2000mの距離に使われてきた。
それぞれの距離の着度数は次の通り;
- 芝1200m(1-0-1-6)
- 芝1400m(1-0-0-5)
- 芝1600m(0-2-1-6)
- 芝1800m(1-0-0-2)
- 芝2000m(0-0-0-1)
1200mは「高松宮記念(G1)」で1着入線も、走行妨害のペナルティーを受けて4着に降着。距離的には問題ない。
現状では、ベストは1200~1400mあたりか。
クリノガウディーの脚質
クリノガウディーの好走時の脚質は先団、または中団からの差し。
以前まではスローの「前残り」、消耗戦での「粘りこ込み」あたりが勝ちパターンだったのだが、近走では、速い上りにもそこそこ対応してきており、「安土城S」ではトップハンデでレコードタイムまで計時した。
近走ではパワー、底力だけではなく、SP持続力での決着にも目処が立ってきた印象。
スクリーンヒーロー産駒の成長力の高さを、この先示すことができるか否か?
一方、気になるのは右回りコースでの連敗。
クリノガウディーのコース適正
クリノガウディーの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 新潟(0-0-0-1)
- 東京(0-0-1-3)
- 中山(0-0-0-5)
- 中京(2-1-1-3)
- 京都(1-0-0-1)
- 阪神(0-1-0-7)
栗東厩舎の管理馬だけに、東への遠征競馬に不安があるようなデータだが、東京では惜しい4着もあり、あまり気にしなくてよさそう。
それより心配なのは右回り;
- 右回り(1-1-0-11)
- 左回り(3-1-2-7)
右回りでは2018年の「朝日杯FS(G1)」の2着があり、苦手とは思えないのだが、その後はなんと13レース連続で馬券圏内がなく、惜しい競馬もない。
なんとも不可解。
クリノガウディーの持ち時計(ベストタイム)
クリノガウディーの持ち時計は次の通り;
- 芝1200m:1.07.1 1着(-0.1差・中京)
- 芝1400m:1.19.2 1着(-0.1差・中京)※レコード
- 芝1600m:1.31.2 7着(0.9差・中山)
- 芝1800m:1.47.1 7着(0.5差・東京)
- 芝2000m:2.00.0 16着(1.9差・中山)
高速馬場、高速決着は不向きだと思っていたが、21年の「鞍馬S」では1.07.1の時計で勝利。
続く千四の「安土城S」ではトップハンデでコースレコードを計時。
ここにきて、馬がまだまだ成長している感じ。
クリノガウディーの重馬場適正
クリノガウディーの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(0-1-0-2)
- 重(0-0-0-1)※1着降着
パワーがある馬。道悪は歓迎。
クリノガウディーの鉄砲実績(休み明け)
クリノガウディーの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(0-1-2-4)
これに対して叩き2走目は;
- 2戦目(0-0-0-6)
- 3戦目(0-0-0-5)※1着→4着降着が1回
- 4戦目(0-0-0-3)
- 5戦目~(2-0-0-0)
クリノガウディーのローテーション適正
- 連闘(未)
- 中1~2週(1-0-0-5)
- 中3~5週(1-1-0-10)
- 中6~8週(0-0-0-1)
クリノガウディーの枠順
クリノガウディーの枠番別着度数は;
- 1~4番(1-1-0-5)
- 5~9番(1-1-0-5)
- 10~14番(1-0-2-4)※1着→4着降着が1回
- 15~18番(0-0-0-5)
現状では前々で押し切る競馬がベストだと思うので、そうなると枠順も必然と内目が欲しい。
クリノガウディーの季節別着度数
- 12~2月(冬):(0-1-1-4)
- 3~5月(春):(2-0-0-5)※1着降着が1度ある
- 6~8月(夏):(0-1-0-2)
- 9~11月(秋):(1-0-1-9)
季節はあまり関係なさそう。
クリノガウディーの斤量別着度数
- 52キロ(0-1-0-0)
- 53キロ(1-0-0-0)
- 54キロ(0-0-0-2)
- 55キロ(0-1-0-1)
- 56キロ(1-0-2-8)
- 57キロ(0-0-0-7)※1着降着が1度ある
- 57.5キロ(1-0-0-0)
- 58キロ(0-0-0-2)
クリノガウディーの血統背景
父はスクリーンヒーロー(ロベルト系/ジャパンカップ、秋天2着)。
母はダートの短距離で3勝を挙げたクリノビリオネア。
母の父はディアブロ(ヘイロー系)。
ディアブロは米国で走り、ダートの6F(約1200m)、7F(約1400m)で活躍。重賞勝ちはあるが、G1には手が届いていない。
クリノガウディーの近走
19/9/8 京成杯オータムハンデ(G3)
中山 芝1600m 良
着順:7着(0.9差)騎手:戸崎圭太(54キロ)
中団の前で追走。
4角過ぎて、直線を向いて前が壁になり進路がなかった。
スムーズだとしても、レコード結着では勝ち負けは微妙。
19/10/19 富士S(G3)
東京 芝1600m 稍重
着順:4着(0.3差)騎手:戸崎圭太(54キロ)
外枠17番からのスタートで後方からの競馬になる。
直線は外へは出さずに中を突いたが、若干詰まってチグハグに。
スムーズなら勝ち負けあったかも。
19/11/17 マイルCS(G1)
京都 芝1600m 良
着順:7着(0.6差)騎手:藤岡祐介(56キロ)
絶好のスタートで先団に取り付いて、道中は5~6番手を追走。
直線は残り200mまでは先団に追いすがるが、200mを超えるとジワジワとその差は開いて行った。
ペースが緩かったこともあり、先団につけて直線も残り200mまでは粘ることができた。
しかし決め手がないので、この着順が精一杯。
20/2/9 東京新聞杯(G3)
東京 芝1600m 良
着順:3着(1.33.1・0.1差)
騎手:横山典弘(56キロ)
モルフェオルフェが離して逃げる展開。
2番手以降は平均的なペース。
先団4番手につけたクリノガウディーは終始内々に進路を取り、直線も最内から一旦は先頭に立ったが、ゴール前は上位馬の決め手に屈した。
この日の東京は内が伸びて先行有利の馬場状態。
鞍上の手腕が光った。
20/3/1 阪急杯(G3)
阪神 芝1400m(内)18頭
着順:7着(1.20.7・0.4差)
騎手:森裕太朗(56キロ)
道中は3~4番手を追走。
3~4角で差を詰めて、4角2番手で直線。
直線は残り100mくらいまでは食い下がっていたが、最後は脚色が鈍った。
しかし初距離でこの走りは上出来。
短距離にも目処が立った。
20/3/29 高松宮記念(G1)
中京 芝1200m 重 18頭
着順:4着(1.08.7・ハナ差)
※1着入線も、走行妨害で4着降着
騎手:和田竜二(57キロ)
6枠11番からでもしっかり先団3番手に取り付く。
直線に向いても脚色鈍らず、逃げるモズスーパーフレアを追い詰めるが、ゴール前内にヨレて、ダイアトニックの走行を妨害。
1着入線も4着降着。
まともなら、ダイアトニックが差し切っていた可能性が高いレース。
20/7/5 CBC賞(G3・ハンデ)
阪神 芝1200m 稍重
着順:12着(1.10.0・1.3差)
騎手:横山典弘(58キロ)
道中は中団。
直線では、「これから」というタイミングで進路が塞がる不利があったが、その後も伸びきれず。
ハンデ58キロが相当効いていたのか?
それとも右回りコース?
20/8/16 関屋記念(G3)
新潟 芝1600m 良
着順:18着(1.36.7・3.6差)
騎手:横山典弘(56キロ)
道中先団も、直線半ばで急失速。
最後はジョッキーも追うのをやめている。
前走に続く大敗。
不調と言うより、なにかおかしい。
20/9/13 セントウルS(G2)
中京 芝1200m 良
着順:7着(1.08.5・0.6差)
騎手:森裕太郎(56キロ)
スタート出遅れて道中は後方。
直線は馬場の外目から溜まった脚で追い上げを計るが、0.6差の7着まで。
ハナを争った2頭以外は、比較的緩いペースで追走しており、展開としては後ろからではどうしようもない展開。
ただ、上りメンバー2位の33.5秒の脚は使っており、ここ2戦の不調からは回復してきている印象。
20/10/4 スプリンターズS(G1)
中山 芝1200m 良
着順:5着(1.09.0・0.7差)
騎手:三浦皇成(57キロ)
外枠15番から道中は後方。
4角も後方13番手から末脚に賭けるが5着まで。
それでも上り3位の脚でよく追い込んではいる。
20/12/26 阪神カップ(G2)
阪神 芝1400m(内)良
着順:5着(1.20.2・0.5差)
騎手:幸英明(57キロ)
道中は中団のやや後ろ。
3~4角で順位を上げて、4角は7番手の内で直線。
直線は内から脚を伸ばしてくるが5着まで。
前が止まらない展開ながら、2着とは0.2差なので、悲観する内容でもない。
21/1/31 シルクロードS(G3・ハンデ)
中京 芝1200m 良
着順:16着(1.09.6・1.3差)
騎手:鮫島克駿(58キロ)
大外18番から道中は2番手追走も、最後の直線では坂を上ったあたりで一杯。
大外から先手を取って、ペース自体も前半3Fが33.7秒のペースは、この馬にとっては速かった。
ハンデの58キロもあり、ここは仕方ない。
21/2/28 阪急杯(G3)
阪神 芝1400m(内)良
着順:9着(1.20.1・0.9差)
騎手:岩田望来(56キロ)
道中は先団3番手。
4角も3番手で直線に向くが、直線では粘りも効かずに後続馬群に呑み込まれた。
レコード結着になったこともあり、上りも時計も速すぎた感じ。
21/5/9 鞍馬S(OP)
中京 芝1200m 良
着順:1着(1.07.1・-0.1差)
騎手:岩田康誠(56キロ)
道中は中団の外。
4角も6番手の外で直線に向くと、直線では坂の上りで一気に先頭を捉えて抜け出した。
ゴール前では外から来たナランフレグの強襲を半馬身凌ぎ切ってゴール。
ここにきて千二の自己ベストを1秒4も更新。
速い時計や速い上りの決着は不向きと思っていたが・・・。
まあしかし、左回りではこれまでにも、差のない競馬をしてきていたことは確か。
降着はあったが、G1で頭を取るだけの力はやはりこの馬、持っている。
21/5/30 安土城S(L・ハンデ)
中京 芝1400m 良
着順:1着(1.19.2・-0.1差)※レコード
騎手:岩田康誠(57.5キロ)
スタート良く、ハナを切るかと思われたが、控えて道中は好位の5番手追走。
4角5番手から直線は馬群の外目からの追い上げで、坂を上って残り200mで早くも先頭を捉えて抜け出すと、そのまま押し切ってゴール。
斤量はトップハンデの57.5キロを背負って、走破時計は1.19.2のレコード。
前走は千二の自己ベストを1.4秒更新し、今回は千四の自己ベストを0.9秒更新した。
馬が確実に成長している感じ。
21/9/12 セントウルS(G2)
中京 芝1200m 良
着順:3着(1.07.4・0.2差)
騎手:岩田康誠(56キロ)
道中は4番手の内。
勝ったレシステンシアの1~2馬身後ろで勝機を窺う。
4角も4番手で直線に向くと、直線は進路を外に取って追い上げてくるが、レシステンシアとの差は詰まらないままで、最後は外からきたピクシーナイトに交わされて3着。
2走前はこのコースで、格下相手に1.07.1の走破時計で勝ってはいるが・・・。
休み明け、叩いた次は上積みが期待できそう。
21/10/3 スプリンターズS(G1)
中山 芝1200m 良
着順:8着(1.08.0・0.9差)
騎手:岩田康誠(57キロ)
道中は中団9番手の外を追走。
4角は10番手で直線に向くが、直線ではいいところがなく8着まで。
これで右回りコースは10連敗で見せ場も作れない。
21/10/30 スワンS(G2)
阪神 芝1400m(内)良
着順:15着(1.21.8・1.1差)
騎手:岩田康誠(56キロ)
スタート少し出遅れて、道中は後方12番手。
道中かなり引っかかっていたようすで、ジョッキーが手綱を抑えていた。
4角も後方12番手の内で直線に向き、直線は馬場の内目を追い上げてはくるが、大した脚は使えず。
今回は引っかかっていたこともあるが、右回りはやはり走らない。
21/11/21 マイルCS(G1)
阪神 芝1600m(外)良
着順:14着(1.33.9・1.3差)
騎手:岩田望来(57キロ)
1枠2番から道中は2番手追走。
4角は4番手の内で直線に向くが、直線では坂の上りで後続に呑み込まれた。
位置取り、コース取りは完璧。
1600mの距離が向かないと言っても、ちょっと敗けすぎ。
やはり右回りは鬼門か?
22/2/27 阪急杯(G3)
阪神 芝1400(内)良
着順:14着(1.22.1・2.2差)
騎手:福永祐一(56キロ)
大外14番から道中は中団の前、5番手の外。
4角も5番手の外で直線に向くが、まったく伸びを欠いて殿負け。
休み明け、大外枠、右回り。
次走、高松宮記念(G1)に向けて
次走は3月27日(日)、中京競馬場 芝1200m で行われる「高松宮記念(G1)」。
一作年は降着はあったが、15番人気で先頭でゴール板を駆け抜けた。
昨年9月の中京1200mでの「セントウルS」でも、レシステンシアに0.2差の3着。
左回りではちょっと侮れない一頭ではある。
鞍上は先々週同じ ”クリノ” で重賞復活Vを果たした松岡ジョッキー。
穴を狙うにはちょうどいい条件。
⇒その他、高松宮記念(G1)の出走馬を分析