2021年6月6日【安田記念】終了時点までのデータをもとに、ダノンキングリーの好走パターンを分析。
Contents
- 1 ダノンキングリーの距離適性
- 2 ダノンキングリーの脚質
- 3 ダノンキングリーのコース適正
- 4 ダノンキングリーの持ち時計(ベストタイム)
- 5 ダノンキングリーの重馬場適正
- 6 ダノンキングリーの鉄砲実績(休み明け)
- 7 ダノンキングリーの枠順適正
- 8 ダノンキングリーの季節別着度数
- 9 ダノンキングリーの斤量別着度数
- 10 ダノンキングリーの好走体重
- 11 ダノンキングリーの血統背景
- 12 ダノンキングリーのレース分析
- 12.1 18/10/8 新馬戦 東京芝1600m
- 12.2 12/12/15 ひいらぎ賞(500万下)中山芝1600m
- 12.3 19/2/10 共同通信杯(G3)東京芝1800m
- 12.4 19/4/14 皐月賞(G1)中山芝2000m
- 12.5 19/5/26 日本ダービー(G1)東京芝2400m
- 12.6 19/10/6 毎日王冠(G2)東京芝1800m
- 12.7 19/11/17 マイルCS(G1)京都芝1600m
- 12.8 20/3/1 中山記念(G2)
- 12.9 20/4/5 大阪杯(G1)
- 12.10 20/6/7 安田記念(G1)
- 12.11 20/11/1 天皇賞(秋)(G1)
- 12.12 21/6/6 安田記念(G1)
- 13 次走、毎日王冠(G2)に向けて
ダノンキングリーの距離適性
ダノンキングリーはこれまでに芝1600m~芝2400mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝1600m(3-0-0-2)
- 芝1800m(3-0-0-0)
- 芝2000m(0-0-2-1)
- 芝2400m(0-1-0-0)
一番強い競馬を見せているのは芝1800m。
「ダービー」の走りを見る限り2000m以上が長いとも思えないが・・・。
ダノンキングリーの脚質
好位からのSP持続力、後ろからの瞬発力、どちらの能力も高い。
ダノンキングリーのコース適正
ダノンキングリーの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 東京(4-1-0-2)
- 中山(2-0-1-0)
- 京都(0-0-0-1)
- 阪神(0-0-1-0)
東京コースは間違いなく良い。
総じて、コースの巧拙はあまりなく、現時点では長距離輸送に課題があるような気がする。
ダノンキングリーの持ち時計(ベストタイム)
ダノンキングリーの持ち時計は次の通り;
- 芝1600m:1.31.7 1着(アタマ差・東京)
- 芝1800m:1.44.4 1着(-0.2差・東京)
- 芝2000m:1.58.1 3着(アタマ・ハナ差・中山)
- 芝2400m:2.22.6 2着(クビ差・東京)
適距離なら、速い時計、高速馬場も問題ない。
ダノンキングリーの重馬場適正
ダノンキングリーの稍重も含めた道悪競馬での実績は;
- 稍重(0-0-0-1)
- 重(未)
- 不良(未)
本格的な道悪の適正はまだ未知数だが、荒れた馬場や道悪はあまり好きではないような印象も受ける。
ダノンキングリーの鉄砲実績(休み明け)
ダノンキングリーの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;
- 10週以上(4-0-0-1)
叩いてからは;
- 2戦目(1-0-1-1)
- 3戦目(0-0-1-1)
- 4戦目(0-1-0-0)
- 5戦目~(未)
フレッシュな状態が狙い目。
ダノンキングリーの枠順適正
ダノンキングリーの枠番別着度数は;
- 1~4番(2-0-1-3)
- 5~9番(1-1-1-0)
- 10~14番(1-0-0-0)
- 15~18番(2-0-0-0)
ダノンキングリーの季節別着度数
- 12~2月(冬):(2-0-0-0)
- 3~5月(春):(1-1-2-0)
- 6~8月(夏):(1-0-0-1)
- 9~11月(秋):(2-0-0-2)
ダノンキングリーの斤量別着度数
- 54キロ(1-0-0-0)
- 55キロ(2-0-0-0)
- 56キロ(2-0-0-1)
- 57キロ(0-1-2-0)
- 58キロ(1-0-0-2)
ダノンキングリーの好走体重
3着以内の体重は;
- 450~458キロ
ダノンキングリーの血統背景
父はディープインパクト(サンデー系)。
母の父はストームキャット(ND系ストームキャット)。
ストームキャットは米国で走り、ダートの6F~8.5Fで活躍。G1は1勝しただけだが、種牡馬としては多くのG1ウイナーを排出した名種牡馬。代表産駒ジャイアンツコーズウェイも種牡馬として高い名声を誇る。
日本では母の父として、キズナ、ロードカナロアなど、多くのG1ウイナーを出した。
半兄にはダノンレジェンド(JBCスプリント)。
ダノンキングリーのレース分析
18/10/8 新馬戦 東京芝1600m
着順:1着(アタマ差)騎手:戸崎圭太(55キロ)
新馬戦はゆるゆるのペースを先団につけて、直線残り100mで抜け出し、追い上げてきたカレンブーケドールの追撃をアタマ差交わしてゴール。
上がりは33.4秒で、メンバー中2位。
1位は追い上げてきたカレンブーケドールの33.0秒。
カレンブーケドールのはのちのオークス2着馬。
やはり強い馬はこういうところでもきっちり頭角を現している。
レース内容としては、特に強調すべき点はない。
12/12/15 ひいらぎ賞(500万下)中山芝1600m
着順:1着(-0.6差)騎手:戸崎圭太(55キロ)
ラップタイムは以下の通り;
12.4 – 11.1 – 11.2 – 11.3 – 11.6 – 12.0 – 12.0 – 12.1
2歳500万条件としては、中盤まではそこそこ速いペース。
外枠15番からのダノンキングリーはひとまず中団あたりにポジションを取るが、3角過ぎからジワジワと順位を上げて4角では5番手の外。
大外を回して直線を向いたダノンキングリーは、残り100mで先頭を捉えると、あとは後続に3.5馬身つけて圧勝。
上りは最速35.5秒。
外枠からと言うこともあり、このレースも終始外々を回る展開。
緩くはないペースの中で、外枠から中団をしっかりとキープできて、残り3Fでジワジワ加速して直線ではぶっちぎる強い競馬。
スピード持続力、底力の片りんを見せたレース。
19/2/10 共同通信杯(G3)東京芝1800m
着順:1着(-0.2差)騎手:戸崎圭太(56キロ)
距離は延びたが、序盤はかなりスローの展開。
それでも折り合いには問題なく、先団3番手を追走。
中盤から徐々にペースは上がって、勝負は最後の直線526m。
内に進路を取ったダノンキングリーは、残り200mを過ぎて逃げるアドマイヤマーズを交わし、そのまま着差を1馬身1/4離してゴール。
上がりは最速32.9秒。
スローの瞬発力勝負なら、これくらいの脚は出せるというところを示したレース。
19/4/14 皐月賞(G1)中山芝2000m
着順:3着(アタマ・ハナ差)騎手:戸崎圭太(57キロ)
2枠4番と絶好の枠順を引いたダノンキングリー。スタートも決めて好位の4番手で先頭を追う。
1番人気のサートゥルナーリアは、ダノンキングリーを見る形で直後の6番手の外。
ペースは例年の皐月賞良馬場平均よりは若干遅めの平均ペース。
道中目立った動きはなく、4角ではダノン内、サートゥルナーリアは大外を回って直線へ。
内を抜けてきたダノンは一旦は先頭に立つものの、ゴール前、外から来たサートゥルナーリアとヴェロックスに交わされ惜しい3着。
着差は惜しいが、終始内の経済コースを通って来たダノンに対し、勝ったサートゥルナーリア、2着のヴェロックスは共に外。
位置取りの有利不利を考えると、これは完敗と言えるのではないか。
上りはサートゥルナーリアが34.1秒でメンバー最速。ダノンキングリーは34.5秒。
ペースがさほど上がらなかったため、直線では瞬発力勝負となったが、瞬発力勝負では頂上決戦では分が悪いのだろうか。
19/5/26 日本ダービー(G1)東京芝2400m
着順:2着(クビ差)騎手:戸崎圭太(57キロ)
リオンリオンの大逃げでペースは例年よりもかなり速いものとなった。
2番手以降は平均ペースと見る向きもあるが、2番手のロジャーバローズも3番手以降を離しており、全体として、例年よりは速いペースで推移したと見ていいだろう。
そんな中、ダノンキングリーは先頭、2番手とは離れた5番手を追走。
一方1番人気のサートゥルナーリアは、出遅れが響いて後方11番手と後手を踏んだ。
ダノンキングリーは3~4角でペースを上げ、ポジションも3番手に上げて直線を向く。
直線では一杯のリオンリオンを残り300mで交わすが、2番手ロジャーバローズはまだ先。
残り100mでロジャーバローズに並びかけるが、そこから差は縮まらず、クビ差の2着。
あと一歩のところでロジャーバローズの底力に屈した。
ただ、ロージャーバローズの場合、展開が嵌ったと言って良いレースだが、そんな展開を覆してクビ差まで詰めたダノンキングーリーの競馬は、まさに「負けて強し」の内容だと思う。
ハイペースのスタミナ勝負では、ダノンキングリーは強烈な強さを示した。
19/10/6 毎日王冠(G2)東京芝1800m
着順:1着(-0.2差)騎手:戸崎圭太(54キロ)
スタートで出遅れて後方からの競馬となる。
レースはアエオリットが飛ばして逃げるタフな展開。
開幕週の東京で、前も止まりにくい展開の中、最後方から差し切って、なおかつ2着のアエロリットに1馬身1/4離して快勝。
斤量差があったとは言え、分が悪いと考えていた瞬発力勝負も、この距離なら問題はないか。
19/11/17 マイルCS(G1)京都芝1600m
着順:5着(0.4差)騎手:横山典弘(56キロ)
最内1番ゲートから中団にポジションを取る。
内目の経済コースを回って直線も内を突くが、この日の馬場は内が伸びない外差し馬場。
直線は最後まで内で抵抗するが、0.4差の5着。
初めての長距離輸送と、初めての京都コース。
トラックバイアスによる不利も考慮に入れると、決して悲観する内容ではないと思う。
20/3/1 中山記念(G2)
中山 芝1800m 良 9頭
着順:1着(1.46.3・-0.3差)
騎手:横山典弘(56キロ)
ペースは一貫して11秒台のラップが並ぶ平均したペース。
マルターズアポジーが離して逃げていたので、ダノンキングリーの位置取りだとさほど速いペースではなかっただろう。
ダノンキングリーは道中3番手から、直線は残り200mで先頭に立ち、あとは後続を寄せ付けずに快勝。
派手な勝ち方ではないが、2020年の初戦としてはちょうど良い内容。
20/4/5 大阪杯(G1)
阪神 芝2000m(内)良 12頭
着順:3着(1.58.5・0.1差)
騎手:横山典弘(57キロ)
6枠8番からハナに立つ。
しっかりとペースを落として逃げたのだが、終始ジナンボーに突っ突かれ気味だったのが唯一の誤算。
ゴール前残り100mまでは踏ん張るが、そこから2頭に差されて3着。
積極的な競馬は悪くはなかったと思う。
ジナンボーに突っ突かれていなければ、という見方もできるが、関西圏での競馬ではやはりイマイチ、という見方もできる。
20/6/7 安田記念(G1)
東京 芝1600m 稍重
着順:7着(1.32.4・0.8差)
騎手:戸崎圭太(58キロ)
道中は中団馬群の内。
直線に向いて追い出すも、いつもの良い脚は使えず。
鞍上は3角でハミを取ってしまって、それで直線伸びを欠いたとコメントしているが、果たしてそうか?
- 1600mはそもそも忙しい?
- 道中は稍重馬場の内を追走、荒れた馬場が堪えていた?
など、他の敗因を勘ぐってしまう。
20/11/1 天皇賞(秋)(G1)
東京 芝2000m 良
着順:12着(2.00.7・2.9差)
騎手:戸崎圭太(58キロ)
道中は中団の前、5~6番手あたり。
4角も6番手で直線に向くが、直線ではさっぱり伸びて来ないどころか殿負け。
最後は騎手も追っていなかった。
どうしたのか?
21/6/6 安田記念(G1)
東京 芝1600m 良
着順:1着(1.31.7・アタマ差)
騎手:川田将雅(58キロ)
道中は中団の後ろで脚を溜めて、4角も中団の後ろ、8番手で直線に向くと、直線は終いが伸びやすい、馬場の良い馬群の外目をジワジワと追い上げるが、坂の頂上では先団はまだ一団。
残り100mはグランアレグリアなど4頭との叩き合いとなるが、ゴール前、頭差抜け出したのはダノンキングリー。
終いのキレはまだ衰えてはいなかった。
最後の最後は、馬群の外目を通ったコース取りも勝利に見方した感じ。
次走、毎日王冠(G2)に向けて
次走は10月10日(日)、東京競馬場 芝1800mで行われる「毎日王冠(G2)」。
東京の千八は最適条件のはず。
ただ最近は、ちょっとムラっぽい馬になってきたような気もする。
安心の本命、とまでは行かない。
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