2022年9月25日【オールカマー】終了時点までのデータをもとに、クレッシェンドラヴの好走パターンを分析。(※ダート競争は除く)
Contents
- 1 クレッシェンドラヴの距離適性
- 2 クレッシェンドラヴの脚質
- 3 クレッシェンドラヴの持ち時計(ベストタイム)
- 4 クレッシェンドラヴのコース適正
- 5 クレッシェンドラヴの重馬場適正
- 6 クレッシェンドラヴの鉄砲実績(休み明け)
- 7 クレッシェンドラヴの斤量別着度数
- 8 クレッシェンドラヴの枠順適正
- 9 クレッシェンドラヴの季節別着度数
- 10 クレッシェンドラヴの好走体重
- 11 クレッシェンドラヴの血統背景
- 12 クレッシェンドラヴの近走
- 12.1 19/3/24 美浦S(1600万下)中山芝2000m
- 12.2 19/4/14 福島民報杯(OP)福島芝2000m
- 12.3 19/7/7 七夕賞(G3)福島芝2000m
- 12.4 19/9/22 オールカマー(G2)中山芝2200m
- 12.5 19/11/10 福島記念(G3)福島芝2000m
- 12.6 20/1/5 中山金杯(G3・ハンデ)
- 12.7 20/7/12 七夕賞(G3・ハンデ)
- 12.8 20/9/27 オールカマー(G2)
- 12.9 20/11/29 ジャパンカップ(G1)
- 12.10 20/12/27 有馬記念(G1)
- 12.11 21/4/4 大阪杯(G1)
- 12.12 21/7/11 七夕賞(G3・ハンデ)
- 12.13 22/1/23 アメリカJCC(G2)
- 12.14 22/3/26 日経賞(G2)
- 12.15 22/5/1 天皇賞(春)(G1)
- 12.16 22/9/25 オールカマー(G2)
クレッシェンドラヴの距離適性
クレッシェンドラヴはこれまでに芝2000m~芝3200mまでの距離のレースに使われてきた。
各距離の着度数は次の通り;
- 芝2000m(4-2-0-5)
- 芝2200m(2-0-1-5)
- 芝2400m(0-0-1-2)
- 芝2500m(0-1-0-3)
- 芝2600m(1-1-0-1)
- 芝3200m(0-0-0-1)
芝2000m(4-2-0-5)
古馬になってからは福島記念(G3)を含む4勝、2着が2回と安定した成績を残している。
現状ではこの距離が適距離と考えて間違いなさそう。
芝2200m(2-0-1-5)
条件さえ整えば(後述)、この距離も芝2000m同様走ってきそう。
芝2400m~2600m(1-2-1-6)
馬券圏内はすべて下級条件。
OPではこの距離は長そう。
芝3200m(0-0-0-1)
長い。
クレッシェンドラヴの脚質
クレッシェンドラヴの脚質は主に、中団~後方あたりで折り合いをつけて、早めの仕掛けで先団に進出。そして直線で追い上げるマクリ気味の競馬。
一瞬の切れ味勝負では分が悪いので、長く良い脚を使ったスピード持続力がこの馬の持ち味。
速い時計、高速馬場では苦戦を強いられるが、時計のかかる馬場、上りのかかる展開などでは本領を発揮する。
ただし、齢を重ねた現在では、スローの前残りくらいしか期待は持てない。
クレッシェンドラヴの持ち時計(ベストタイム)
- 芝2000m:1.58.7 2着(0.1差・福島)
- 芝2200m:2.12.5 5着(0.5差・中山)
- 芝2400m:2.25.3 13着(2.3差・東京)
- 芝2500m:2.32.4 4着(0.7差・中山)
- 芝2600m:2.40.3 2着(0.1差・福島)
- 芝3200m:3.21.1 14着(4.9差・阪神)
芝2000mに関しては、そこそこ速い時計で2着に入っているが、このタイムを計時したのはハンデ戦で54キロの軽ハンデ。
芝2000m以上の距離になると、クラス平均にしても別段速い時計ではなく、速い時計になると着順を落としている。
速い馬場や高速馬場では、割り引いて考える必要がありそう。
クレッシェンドラヴのコース適正
クレッシェンドラヴの競馬場ごとの着度数は次の通り;
- 函館(1-0-0-1)
- 福島(2-3-0-1)
- 新潟(0-0-1-0)
- 東京(0-0-0-4)
- 中山(4-1-1-9)
- 阪神(0-0-0-2)
中山競馬場での強さが目を惹くが、中山競馬場で3着以内を外している8鞍中4鞍は、中山競馬場が100%野芝になって高速馬場化する9月のレース。すなわち;
秋の中山、9~10月で見ると、(0-0-0-5)。
逆に冬場の中山、12~2月で見ると、(3-0-1-4)。
クレッシェンドラヴを中山競馬場で狙い撃つ際は要注意。
他には、左回りが(0-0-1-4)。
あまり使われていないことからも、苦手なのは間違いなさそう。
あとは、関西方面への長距離輸送が極端に少ないのは気になる。
クレッシェンドラヴの重馬場適正
クレッシェンドラヴの道悪競馬の実績は;
- 稍重(0-1-0-5)
- 重(2-0-0-1)
重馬場で勝利したのは2020年の「七夕賞」と500万条件戦。
500万条件戦は洋芝の函館競馬場。2着馬との着差は2馬身(0.3差)。
500万下のレースではあるけれど、洋芝の重馬場で、2着馬に2馬身の差をつけて勝つところに、クレッシェンドラヴの重馬場適正の高さの一端がうかがえる。
クレッシェンドラヴの鉄砲実績(休み明け)
クレッシェンドラヴの10週以上(中9週)の休み明けでの成績は次の通り;
- 10週以上(5-2-0-7)
叩いてからは;
- 2戦目(1-2-2-3)
- 3戦目(0-0-0-4)
休み明けはそこそこ走る。
クレッシェンドラヴの斤量別着度数
- 54キロ(0-2-1-0)
- 55キロ(1-1-0-2)
- 56キロ(2-1-0-8)
- 57キロ(4-0-1-5)
- 58キロ(0-0-0-2)
斤量は多少重くても関係ない。
クレッシェンドラヴの枠順適正
クレッシェンドラヴの枠番別着度数は;
- 1~4番(1-2-1-5)
- 5~9番(2-1-0-10)
- 10~14番(4-0-1-3)
- 15~18番(0-1-0-0)
クレッシェンドラヴの季節別着度数
- 12~2月(冬):(3-0-1-5)
- 3~5月(春):(1-2-0-3)
- 6~8月(夏):(2-2-1-2)
- 9~11月(秋):(1-0-0-8)
クレッシェンドラヴの好走体重
3着以内の体重は;
- 484~498キロ
クレッシェンドラヴの血統背景
父はステイゴールド(サンデー系/香港ヴァーズ、春天2着、秋天2着、宝塚記念2着)。
母の父がサドラーズウェルズ(ノーザンダンサー系)。
サドラーズウェルズは欧州で走り芝のG1を3勝。主戦場は芝のマイル~2400m。引退後、欧州でND系の後継種牡馬として、押しも押されぬ大種牡馬となる。
クレッシェンドラヴの近走
19/3/24 美浦S(1600万下)中山芝2000m
着順:1着(クビ差)騎手:内田博幸(57キロ)
スタートが決まらず後方からも、3角手前から進出開始。
4角は大外を回って直線を向き、坂下からグングン伸びてゴール前できっちり捉えた。
早めの仕掛けで坂を味方にグングン伸びる。
クレッシェンドラヴの強さが凝縮された1鞍。
19/4/14 福島民報杯(OP)福島芝2000m
着順:2着(0.1差)騎手:内田博幸(54キロ)
スタート決まらず後方から。
しかし1000m付近ですでに進出を開始して、3角では4番手、4角では2番手で直線へ。
最後はレッドローゼスと併せ馬の状態から半馬身だけ先着を許した。
早めに仕掛けた分最後は差されたが、それでもこの粘り腰は評価できる。
前走に続いて強い内容。
19/7/7 七夕賞(G3)福島芝2000m
着順:2着(0.1差)騎手:内田博幸(55キロ)
いつものようにスタートは決まらず後方から。
そしてまたいつものように3角手前から早めの仕掛け。
直線を向いて先に抜け出していたミッキースワローとの差をグングン縮めて、3/4馬身まで追い詰めたところがゴール。
同じ5歳のミッキースワローとのハンデ差は2.5キロ。
まだまだ力の差はありそうだが、この競馬を続けていけば、追いつける日はそう遠くなさそう。
19/9/22 オールカマー(G2)中山芝2200m
着順:5着(0.5差)騎手:内田博幸(56キロ)
クレッシェンドラヴが苦手とする9月の野芝100%の中山で、おまけにこの週はCコースへのコース替わり。
勝ち時計自体は2.12.0とそんなに速いものではなかったが、レースの上り時計は34.0秒。
これではクレッシェンドラヴの出番はない。
19/11/10 福島記念(G3)福島芝2000m
着順:1着(-0.2差)騎手:内田博幸(55キロ)
中団からの早めのスパートで4角では3番手。
直線も芝の外目からきっちり抜け出して快勝。
福島はこれで(1-3-0-0)。
20/1/5 中山金杯(G3・ハンデ)
中山 芝2000m 良 17頭
着順:7着(1.59.9・0.4差)
騎手:内田博幸(57キロ)
出遅れたわけではないが、行き脚がつかずに後方から。
後方からでも、調子の良いときは3角手前からマクッて行くのだが、今回は鞍上も「フワフワした感じでなかなか進んで行きませんでした」とコメントしている。
直線は馬場の外を鋭く伸びてきているので、「不調」というわけではなさそうだが、「有馬記念」除外からのスライドなど、イマイチ調整が万全ではなかった可能性はある。
20/7/12 七夕賞(G3・ハンデ)
福島 芝2000m 重
着順:1着(2.02.5・-0.2差)
騎手:内田博幸(57キロ)
道中は中団の後ろ、3角を過ぎてスパート開始。
4角では先団に取り付いて、そのまま押し切る必勝パターン。
福島ではだいたいこのパターンで好走。
レースの上りが37.3秒とかかったのも良かった。
20/9/27 オールカマー(G2)
中山 芝2200m 稍重
着順:4着(2.15.8・0.3差)
騎手:内田博幸(56キロ)
小頭数の先団で追走。
しかしペースは超スロー。
上りはこの馬もしっかり脚を伸ばしているが、決め手勝負では分が悪い。
20/11/29 ジャパンカップ(G1)
東京 芝2400m 良
着順:13着(2.25.3・2.3差)
騎手:内田博幸(57キロ)
道中は先団の後ろあたり。
位置取りとしては勝ったアーモンドアイの外。
4角も4番手で直線に向くが、直線ではまったく伸びを欠いた。
コース、距離ともに不向きな条件。
20/12/27 有馬記念(G1)
中山 芝2500m 良
着順:8着(2.35.8・0.8差)
騎手:坂井瑠星(57キロ)
道中は先団5番手の内あたり。
3角を過ぎて、勝負どころでも内でじっとしていたが、4角中団9番手の内で直線に向くと、直線は馬群の中ほどから追ってくる。
伸びはしないがバテもせず、0.8差の8着。
得意の冬の中山コース。
そこそこの走りは出来ている。
21/4/4 大阪杯(G1)
阪神 芝2000m(内)重
着順:11着(2.04.7・3.1差)
騎手:内田博幸(57キロ)
道中は中団の内、6番手。
4角も6番手の内で直線に向くが、直線ではちょっとバテ気味で伸びを欠いた。
これくらいの道悪ならもう少しやれてもいいはずだが、初めての関西遠征、初めての阪神コースなど、外的要因が影響したかも。
21/7/11 七夕賞(G3・ハンデ)
福島 芝2000m 稍重
着順:14着(2.03.6・1.4差)
騎手:内田博幸(58キロ)
道中は中団8~9番手追走で、4角も9番手の外で直線に向くが、直線はまったく伸びを欠いた。
昨年は重馬場でも36.6秒の脚で差し切ったのだが、今年はどうしたか?
調教は動いていたようだが、58キロのハンデや、加齢も敗因になるのかもしれない。
22/1/23 アメリカJCC(G2)
中山 芝2200m 良
着順:7着(2.13.3・0.6差)
騎手:津村明秀(56キロ)
道中は好位4番手の内。
4角も4番手の内で直線に向き、直線は馬場の内目から追い上げに入り、坂の途中までは先頭集団に食らいついてはいたが、ゴール前で甘くなって7着まで。
道中は前々で競馬をして、直線は荒れた内目の馬場から追い込んでいる。
半年ぶりの競馬としては悪い内容ではない。
⇒2022年 アメリカジョッキーCC(G2)のラップ分析&回顧
22/3/26 日経賞(G2)
中山 芝2500m 稍重
着順:4着(2.35.7・0.3差)
騎手:内田博幸(56キロ)
道中は先団2番手。
4角も2番手で直線に向き、坂下までは2着争いを演じていたが、坂の上りで甘くなって4着まで。
このペースを2番手で粘りきれないあたりが、今のこの馬の力を反映している。
22/5/1 天皇賞(春)(G1)
阪神 芝3200m(外⇒内)稍重
着順:14着(3.21.1・4.9差)
騎手:内田博幸(58キロ)
【レース前寸評】
この馬の場合は、いくら流れがスローに傾いても、おそらく激走はないものと思う。
【結果】
道中2番手追走から、2週目の3角過ぎではすでに手応えが悪くムチも入る。
4角4番手で直線に向くが、すでに一杯。
距離が長い。
22/9/25 オールカマー(G2)
中山 芝2200m(外)良
着順:8着(2.14.2・1.5差)
騎手:内田博幸(56キロ)
【レース前寸評】
万が一ドスローの流れになれば、前々で粘り込まれる恐れはある。
【結果】
道中は中団8番手を追走。
4角も8番手で直線に向くが、良い脚は繰り出せず。
スタートは良かったが、ポジションが取れなかったのが痛かった。
現状では前につけないと厳しい。