2022年7月31日【クイーンS】終了時点までのデータをもとに、マジックキャッスルの好走パターンを分析。

マジックキャッスルの距離適性

マジックキャッスルはこれまでに芝1200m~芝2400mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1200m(1-0-0-0)
  • 芝1400m(0-1-0-0)
  • 芝1600m(0-3-1-3)
  • 芝1800m(0-1-0-2)
  • 芝2000m(1-1-0-2)
  • 芝2400m(0-0-0-1)

1600mは守備範囲だが、おそらく適距離は2000m前後の中距離。

マジックキャッスルの脚質

先行押し切り、もしくは中団、後方で脚を溜めて終いを生かす競馬。

終いの脚が派手そうに見えるが、基本的にはあまり後ろからだと届かないことの方が多い。

中団、もしくは中団の前目にしっかりとポジションを取れれば、終いの脚も生きて来る。

瞬発力一辺倒の馬というよりは、SPを持続しつつ、そこから終いの脚を繰り出すイメージ。

なので、道中の流れは、緩いよりは流れた方が良いはず。

マジックキャッスルのコース適正

マジックキャッスルの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(0-0-0-1)
  • 函館(0-1-0-0)
  • 福島(1-0-0-0)
  • 東京(0-1-1-3)
  • 中山(0-1-0-1)
  • 中京(1-0-0-1)
  • 京都(0-2-0-0)
  • 阪神(0-1-0-2)

特に苦手にしているコースはなさそう。

マジックキャッスルの持ち時計(ベストタイム)

マジックキャッスルの持ち時計は次の通り;

  • 芝1200m:1.10.3 1着(福島)
  • 芝1400m:1.20.9 2着(京都)
  • 芝1600m:1.32.0 2着(阪神)
  • 芝1800m:1.46.8 15着(東京)
  • 芝2000m:1.58.7 1着(中京)
  • 芝2400m:2.24.8 5着(東京)

後ろから終いを生かすなら、上りが速く前が止まらない展開は不利。


マジックキャッスルの重馬場適正

マジックキャッスルの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(0-1-0-1)
  • 重(0-0-0-1)

重馬場は「桜花賞」での1.5差の12着。

レース後浜中Jは「馬場に尽きる」とコメント。

稍重までならなんとかなりそうだが、重馬場になると黄色信号。

マジックキャッスルの鉄砲実績(休み明け)

マジックキャッスルの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(1-4-0-5)

叩いてからは;

  • 2戦目(0-2-1-2)
  • 3戦目(0-0-0-1)
  • 4戦目(未)
  • 5戦目~(未)

マジックキャッスルの枠順適正

マジックキャッスルの枠番別着度数は;

  • 1~4番(0-1-1-3)
  • 5~9番(0-3-0-1)
  • 10~14番(1-2-0-4)
  • 15~18番(1-0-0-0)

マジックキャッスルの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(1-1-0-1)
  • 3~5月(春):(0-3-1-2)
  • 6~8月(夏):(1-1-0-1)
  • 9~11月(秋):(0-3-0-2)

マジックキャッスルの斤量別着度数

  • 54キロ(2-4-0-3)
  • 55キロ(0-1-1-3)
  • 56キロ(0-1-0-1)
  • 57キロ(0-0-0-1)

マジックキャッスルの連対体重

  • 424~444キロ

マジックキャッスルの血統背景

父はディープインパクト(サンデー系/牡馬三冠、春天、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念)。

母は2008年の「桜花賞」で3着に入ったソーマジック

母の父は2002年~2003年の「天皇賞(秋)」と「有馬記念」を連覇したシンボリクリスエス(ロベルト系)。

半兄はOPの1600~1800mで活躍しているソーグリッタリング(父はステイゴールド)。

マジックキャッスルのここまでの走り

19/7/13 2歳新馬(牝)16頭立て

福島 芝1200m 良

着順:1着(1.10.3 -0.7差)

騎手:戸崎圭太(54キロ)

7枠13番からでも先行力で3番手。

4角も3番手の外で直線を向くと、あとは残り200mで抜け出して、後続を突き放す一方。

4馬身離した圧勝だが、ラップ、時計的にはそれほど強調する内容ではない。

19/9/29 サフラン賞(2歳1勝・牝)9頭立て

中山 芝1600m 良

着順:2着(1.34.3 クビ差)

騎手:戸崎圭太(54キロ)

ここも先行力を生かして2~3番手から。

4角も好位の2番手で直線へ。

直線残り200mを切って一旦は先頭に立つが、外から脚を溜めたマルターズディオサとの追い比べ。

ゴール前クビ差交わされて2着。

この負けを距離と見るかどうか・・・。

ちなみに負けた相手は、のちの「阪神JF」2着馬。

19/11/2 ファンタジーS(G3)15頭立て

京都 芝1400m 良

着順:2着(1.20.9 0.2差)

騎手:戸崎圭太(54キロ)

テン3Fが今までよりも速い流れ。

ここでは前にはつかずに中団から。

4角も中団9番手の外目から直線へ。

直線は馬場の外目を追い上げて、ジワジワ先頭に詰め寄るが、1馬身まで迫ったところがゴール。

5回京都開催初日、前有利の展開を、4角中団から追い上げた脚は評価できる。

ちなみに負けた相手は、のちの「阪神JF」で5馬身差圧勝するレシステンシア。

期待される能力

  • 瞬発力

20/2/15 クイーンカップ(G3)

東京 芝1600m 良 14頭

着順:2着(1.34.0・クビ差)

騎手:フォーリー(54キロ)

スタートで出遅れて後方から。

4角もほぼ最後方から、直線は大外に進路を取るとグングン加速。

勝ったミヤマザクラをクビ差まで追い詰めたところがゴール。

自身の上りは33.4秒。

レースの上りは36.3秒かかっているが、これは大逃げを打ったインザムービーが直線バテたことによるもの。

2番手以降は平均ペースだったことを考えると、4角最後方からゴール前クビ差まで迫ったマジックキャッスルの末脚はやはり強烈。

期待される能力

  • 瞬発力

20/4/12 桜花賞(G1)

阪神 芝1600m(外)重 18頭

着順:12着(1.37.6・1.5差)

騎手:浜中俊(55キロ)

道中は後方、直線に向いてもいつもの末脚は見られなかった。

重馬場に末脚が封じ込められた感じ。

レース後、鞍上も「馬場に尽きる」とコメント。

20/5/24 オークス(G1)

東京 芝2400m 良

着順:5着(2.24.8・0.4差)

騎手:浜中俊(55キロ)

道中は後方でじっくり脚を溜める。

直線では追い出しにかかる際、デアリングタクトに進路を取られ、手綱を引く場面が見られた。

そのあとはしっかりと伸びているだけに、この不利は痛かった。

スムーズなら、勝ちはないにしても、3着以内はあったかも。

2020年 優駿牝馬(オークス)のラップ分析&回顧

20/9/12 紫苑S(G3)

中山 芝2000m 稍重

着順:4着(2.02.3・0.2差)

騎手:浜中俊(54キロ)

1枠2番から出たなりで中団のイン。

道中はずっとインで脚を溜めて、4角で外目に出して追い上げにかかる。

馬群をこじ開けて進路を取ると、鋭い脚で追い上げるが4着まで。

1枠2番、中山コースでもあり、勝負どころの位置取りがちょっとうまくいかなかったか?

馬場も相当水を含んでいる感じで、末脚を削がれた面もあっただろう。

20/10/18 秋華賞(G1)

京都 芝2000m 稍重

着順:2着(2.00.8・0.2差)

騎手:大野拓弥(55キロ)

道中は中団のやや後ろ。

3角過ぎでは動いて行ったデアリングタクトの後ろにつけてそれを追う。

4角もデアリングタクトの直後で直線に向き、直線もデアリングタクトに内目から食らいつく。

結局最後まで交わすことは出来なかったが、この馬も鋭い伸び脚。

「桜花賞」ではその末脚を重馬場に封じこめられた格好だったが、ここでは展開の後押しもあり、ひさびさに弾けた。

2020年 秋華賞(G1)のラップ分析&回顧

21/1/16 愛知杯(G3・ハンデ)

中京 芝2000m 良

着順:1着(1.58.7・クビ)

騎手:戸崎圭太(54キロ)

道中は中団のやや後ろ。

4角は中団8番手の外から直線。

直線は馬群の外目からグイグイと伸び、ゴール前、内で先に抜け出していたランブリングアレーをクビ差捉えてゴール。

このクラスでこのハンデなら、これくらいは走って当然。

ただ、先週までの内有利の馬場状態なら、差し届かなかった可能性は高いが・・・。

2021年 愛知杯(G3)のラップ分析&回顧

21/4/10 阪神牝馬S(G2)

阪神 芝1600m(外) 良

着順:2着(1.32.0・クビ差)

騎手:大野拓弥(54キロ)

道中は中団の後ろ、勝ったデゼルより内めのポジションで追走。

4角も中団の後ろ、10番手、デゼルと並ぶように直線に向くが、こちらは内。

直線は、外をデゼルにフタをされた感じで閉じられたものの、スッと内目にもぐり込んで素晴らしい反応。

ゴール前は際どかったがデゼルにはクビ差遅れての2着。

同じ位置からのヨーイドンなら、馬場の外目の方が伸びたというだけ。

デゼルとは互角の勝負をした。

2021年 阪神牝馬S(G2)のラップ分析&回顧

21/5/16 ヴィクトリアマイル(G1)

東京 芝1600m 良

着順:3着(1.31.7・0.7差)

騎手:戸崎圭太(55キロ)

道中は中団9番手の内。

4角も7番手の内で直線に向き、直線は馬場の内目を伸びてはくるが、ゴール前でランブリングアレーに交わされての3着。

いつもよりかは積極策。

終いに徹していたら2着もあったかもしれないが、グランアレグリア相手に悠長な競馬はできなかったのだろう。

勝ちに行った騎乗はナイストライ。

2021年 ヴィクトリアマイル(G1)のラップ分析&回顧

21/8/1 クイーンS(G3)

函館 芝1800m 良

着順:2着(1.47.9・0.1差)

騎手:戸崎圭太(56キロ)

1枠1番から道中は4~5番手。

いつもよりは明らかに位置取りが前目。

4角も4番手で直線に向くと、直線は残り100mあたりで確実に前を捉え、あとは押し切るだけだと思われたが、外からのテルツェットの強襲にクビ差屈しての2着。

いつもの位置取りだと取りこぼす可能性もあるので、前目の位置取りからレースを進めたのだろう。

狙いは完璧で、乗り方も完璧。

斤量差1キロを考えれば勝ちに等しいが、この馬の場合は馬場に泣いたか?

2021年 クイーンS(G3)のラップ分析&回顧

21/10/16 府中牝馬S(G2)

東京 芝1800m 良

着順:15着(1.46.8・1.2差)

騎手:戸崎圭太(54キロ)

道中は中団10番手、4角は11番手の内で直線。

直線は坂を上ってくるあたりまでは前を捕まえるような勢いはあったが、坂を上りきってからがサッパリ。

馬体重が休み明けの+10キロ。

敗因はこれくらいしか考えられないが・・・。

2021年 府中牝馬S(G2)のラップ分析&回顧

22/1/15 愛知杯(G3・ハンデ)

中京 芝2000m 良

着順:9着(2.01.6・0.6差)

騎手:ルメール(56キロ)

道中は後方から4頭目、13番手。

4角も13番手で直線に向くと、直線は馬群の外目から追い上げに入るが、ちょっと進路が塞がれて追い難そうな感じはあった。

結局0.6差の9着まで。

休み明けでトップハンデの56キロ。

納得はできるが、前走に引き続き元気のない負け方は気になる。

2022年 愛知杯(G3)のラップ分析&回顧

22/4/9 阪神牝馬S(G2)

阪神 芝1600m(外)良

着順:5着(1.33.2・0.4差)

騎手:浜中俊(54キロ)

大外12番から道中は後方10番手。

4角も後方9番手から直線に向き、直線は進路を外に取って追い上げに入るが、5着までが精一杯。

直線の進路こそ違え、昨年と同じような競馬はしているが、残り3Fでの先頭との差がありすぎた。

道中で手前を何度も変えていたというコメントもあるように、本調子になかった感じ。

叩いてからか。

2022年 阪神牝馬S(G2)のラップ分析&回顧

22/5/15 ヴィクトリアM(G1)

東京 芝1600m 良

着順:17着(1.33.5・1.3差)

騎手:戸崎圭太(55キロ)

道中は中団の後ろ、12番手の最内。

4角も12番手の最内で直線に向くが、いつもの脚は出せずじまい。

この馬の走りではない。

まだ調子が戻っていなかったか?

2022年 ヴィクトリアマイル(G1)のラップ分析&回顧

22/7/31 クイーンS(G3)

札幌 芝1800m 良

着順:着(1.47.・差)

騎手:(55キロ)

【レース前寸評】

4走前からまったく調子を欠いている。

今回は斤量も57キロ。

一変してくるとは考えにくいが・・・。

【結果】

道中は後方13番手。

4角は最後方で直線に向くが、終いの脚は繰り出せない。

まだ調子は戻ってこない。

2022年 クイーンS(G3)のラップ分析&回顧