まずは心房細動の精密検査

私はすぐに、かかりつけ医に書いてもらった紹介状を持って「大病院」へ行きました。

大病院の循環器内科で、私は問診をうけたあと、血液を大量に採られての血液検査、心臓の動き、大きさ、形、弁の状態などを調べる心臓エコー検査をして、身体に24時間心電図を装着されて帰宅しました。

この心電図は、24時間、日常生活を送りながら心電図を記録するホルター心電図という装置で、翌日返しに行きました。

長期持続性心房細動

1週間後、検査の結果を聞きに再度病院を訪れました。

医者が言うには、「心房細動」が出ていることは明らかで、それを鎮めるにはカテーテルアブレーション手術が一番いいということ。

心房細動は、心臓の心房が小刻みに震え、脈が不規則になる不整脈です。

そして、心房が震えることで血液がよどみ、血栓ができやすくなり、この血栓が脳の血管に詰まることで、脳梗塞(脳塞栓)を引き起こす可能性があるということでした。

手術をしなくても、血液をサラサラにする薬を飲み続けることで、血栓をできにくくすることはできます。

しかしこの薬はちょっと高額で(ジェネリックでも30日で四千円前後します)、しかも一生飲み続けるなら、手術をして心房細動自体を治した方がいい、と言うのが医者の見立てでした。

70歳、80歳を超えているなら、薬を使って心房細動とうまく付き合っていくことも選択肢の一つになりますが、私の年齢は50台の後半なので、心房細動の手術をする上では、まだまだ若いということでした。

また、私の心房細動は、長期持続性の心房細動なので、1回の手術で治る確率は半々で、2回で7割ほどの成功率、3回目の手術をする人も少なくないとのことでした。

持続性とは、24時間ずっと心房細動が出ている状態で、それが長期に及んでいるということなのです。

心房細動には、発作的に出て7日以内に収まるなどを繰り返す発作性心房細動と、私のように7日以上出ている持続性の2種類があり、持続性が1年以上続いていると長期持続性心房細動と言うらしいのです。

発作性の心房細動は、1回の手術で治る確率は7~9割と高いのですが、持続性は、その持続時ている期間が長ければ長いほど、手術の成功率は下がるということでした。

心房細動には症状が出る症候性と症状がでない無症候性とがありますが、私の場合は後者で、日常生活には今のところなにも影響はありません。

なのでその時は、大きな病気が長期間持続していて、手術の必要があると言われてもピンとこず、少し考えてしまいました。

医者も、薬さえ飲んでいれば、今日明日どうこうなるというものではないので、よく考えてくださいと言うので、私も「よく考えます」と言って病院を後にしました。