2020年6月5日【鳴尾記念】終了時点までのデータをもとに、ブラストワンピースの好走パターンを分析。

ブラストワンピースの距離適性

ブラストワンピースはこれまでに芝1800m~3000mまでの距離に使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1800m(2-0-0-0)
  • 芝2000m(2-0-1-3)
  • 芝2200m(1-0-0-1)
  • 芝2400m(1-0-0-2)
  • 芝2500m(1-0-0-2)
  • 芝3000m(0-0-0-1)

適距離のレンジは広そう。

力を出せるのは中距離~2500mあたりだろう。

ブラストワンピースの脚質

3歳時の「有馬記念」制覇で一流馬の仲間入りを果たした感のあるブラストワンピースだが、結局あのレースは、タフな馬場に対して、3歳馬の55キロの斤量が有効に作用しただけだったのかもしれない。

その後の勝ち鞍も、洋芝の「札幌記念(G2)」、冬の中山「アメリカJCC(G2)」と、いずれもレースの上りが36秒台のタフなレースばかり。

結局この馬は、上りのかかるタフな展開で浮上、しかし道悪は苦手、という、少々面倒くさい条件でのみ力を発揮できる馬なのかもしれない。

ブラストワンピースのコース適正

ブラストワンピースの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(1-0-0-0)
  • 新潟(1-0-0-0)
  • 東京(2-0-0-3)
  • 中山(2-0-0-1)
  • 中京(0-0-1-0)
  • 京都(0-0-0-1)
  • 阪神(1-0-0-3)
  • 海外(0-0-0-1)

展開がはまれば、コースによる巧拙は特になさそうだが、長距離輸送には少し敏感か?

ブラストワンピースの持ち時計(ベストタイム)

ブラストワンピースの各距離でのベストタイムは次の通り;

  • 芝1800m:1.46.5 1着(-0.3差・阪神)
  • 芝2000m:1.57.5 1着(-0.3差・新潟)
  • 芝2200m:2.15.0 1着(-0.2差・中山)
  • 芝2400m:2.23.8 5着(0.2差・東京)
  • 芝2500m:2.29.1 8着(0.9差・東京)※斤量59キロ
  • 芝3000m:3.06.5 4着(0.4差・京都)

現状では、速い時計の決着には向かないだろう。


ブラストワンピースの重馬場適正

ブラストワンピースの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(3-0-0-1)
  • 重(0-0-0-1)
  • 不良(未)

敗けているレースは、重馬場だった2019年「凱旋門賞」と、稍重だがかなり重かった2020年「宝塚記念」。

程度の重い道悪はNG。

ブラストワンピースの鉄砲実績(休み明け)

ブラストワンピースの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(4-0-1-4)

叩いてからは;

  • 2戦目(1-0-0-4)
  • 3戦目(1-0-0-1)
  • 4戦目(未)
  • 5戦目~(未)

ローテ云々よりも、最近ではレース展開が勝敗を分ける。

ブラストワンピースの枠順適正

ブラストワンピースの枠番別着度数は;

  • 1~4番(3-0-1-4)
  • 5~9番(2-0-0-4)
  • 10~14番(2-0-0-0)
  • 15~18番(0-0-0-1)

ブラストワンピースの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(3-0-0-1)
  • 3~5月(春):(1-0-0-4)
  • 6~8月(夏):(1-0-1-1)
  • 9~11月(秋):(2-0-0-3)

ブラストワンピースの斤量別着度数

  • 54キロ(1-0-0-0)
  • 55キロ(2-0-0-0)
  • 56キロ(2-0-0-0)
  • 57キロ(2-0-1-5)
  • 58キロ(0-0-0-2)
  • 59キロ(0-0-0-1)
  • 59.5キロ(0-0-0-1)※凱旋門賞

ブラストワンピースの好走体重

3着以内の体重は;

  • 520~548キロ

ブラストワンピースの血統背景

父はハービンジャー(ND系デインヒル)。

ハービンジャーは欧州で走り、2010年のキングジョージⅥ世&QES(G1)で勝利。主戦場は芝のクラシックディスタンス。

母の父はキングカメハメハ(ミスプロ系キングマンボ/NHKマイルC、日本ダービー、神戸新聞杯、毎日杯)。

ブラストワンピースの近走

18/12/23 有馬記念(G1)中山芝2500m 稍重

着順:1着(クビ差)騎手:池添謙一(55キロ)

逃げるキセキを中団から差し切る強い競馬。

池添騎手はこれで有馬記念4勝目。

相性もあるかも。

19/3/31 大阪杯(G1)阪神芝2000m

着順:6着(0.3差)騎手:池添謙一(57キロ)

スタートがうまく行かずに後方からの競馬。

4角は大外を回る距離損もあったが、ペースもスローで後方からでは厳しい展開。

道中の位置取りがすべて。

19/5/26 目黒記念(G2)東京芝2500m

着順:8着(0.9差)騎手:池添謙一(59キロ)

ペースが速く、レースの上りも35.8秒。

これでは59キロのハンデを背負ったブラストワンピースとしてはきつい。

上りがかかった時は背負っている斤量が重くなるほどキツくなる。

19/8/18 札幌記念(G2) 14頭立て

札幌 芝2000m 良

着順:1着(2.00.1 クビ差)

騎手:川田将雅(57キロ)

中団のうしろからの競馬になるが、3~4角の勝負所で進出を開始。

4角では早くも先団の後ろ、直線では馬込みを割ってゴール前クビ差抜け出した。

力でねじ伏せた感のあるレース。

18/10/6 凱旋門賞(G1) 12頭立て

ロンシャン 芝2400m 重

着順:11着(3.17.5 1.3差)

騎手:川田将雅(58キロ)

川田騎手のコメント:

「ニューマーケットでも良い調教ができたので、良い状態で本番を迎えられました。レースも流れには乗れましたが、あまりにも馬場が緩すぎました。こっちはただでさえタフなコースですが、それに加えて今日の馬場は厳しかったです。日本馬3頭とも結果が出せず残念でしたが、この経験を生かしたいし、また挑戦したいです。日本に帰ってもみんな頑張ってくれると思いますので、応援よろしくお願いします」

※(JRA 2019年凱旋門賞のサイトより)

20/1/26 アメリカJCC(G2)

中山 芝2200m 稍重 12頭

着順:1着(2.15.0・-0.2差)

騎手:川田将雅(57キロ)

道中は中団の前あたりにつけて、4角では3番手。

直線では粘るステイフーリッシュを坂上でしっかり捉えた。

レースの上りは36.7秒。

こういうタフな展開にはめっぽう強い。

2020年 アメリカJCC(G2)のラップ分析&回顧

20/4/5 大阪杯(G1)

阪神 芝2000m(内)12頭

着順:7着(1.59.0・0.6差)

騎手:川田将雅(57キロ)

3枠3番からスタート行き脚つかずに後方から。

向正面からマクリ気味に上がって行って4角ではクロノジェネシスの後ろ。

しかし直線では伸びを欠いて7着。

レースの上りは34.2秒。

もう少し上りがかかる展開なら、このマクリも決まってくるのだろうが・・・。

2020年 大阪杯(G1)のラップ分析&回顧

20/6/28 宝塚記念(G1)

阪神 芝2200m(内)稍重

着順:16着(2.18.0・4.5差)

騎手:川田将雅(58キロ)

大外18番から、位置取りは中団の前あたりにつける。

しかし3角を過ぎの勝負所、ペースが上がったところで対応できずにズルズルと後退。

4角は10番手で直線に向くが、そこからはもうなす術なし。

レース後鞍上は緩い馬場を敗因に挙げた。

大外18番から先団に取り付いたこともあり、早々に一杯になったのだろう。

2020年 宝塚記念(G1)のラップ分析&回顧

20/11/1 天皇賞(秋)

東京 芝2000m 良

着順:11着(1.59.5・1.7差)

騎手:池添謙一(58キロ)

道中は中団あたり。

道中は内ぴったりで回ってきて、4角も6番手で直線に向くが、直線では良いところなし。

上りが速すぎたこともあるが、負け過ぎの感あり。

2020年 天皇賞(秋)(G1)のラップ分析&回顧

21/12/27 有馬記念(G1)

中山 芝2500m 良

着順:競争中止

騎手:横山武史(57キロ)

競走中に疾病(心房細動)を発症したため最後の直線コースで競走中止。

2020年 有馬記念(G1)のラップ分析&回顧

21/6/5 鳴尾記念(G3)

中京 芝2000m 良

着順:3着(2.01.4・0.7差)

騎手:岩田康誠(57キロ)

道中は中団8~9番手の内。

4角も8番手の内で直線に向き、直線はラチ沿いを伸びては来るが、この緩い流れでは3着が精一杯。

激緩の流れの中で、G1馬の意地を見せた格好か?

2021年 鳴尾記念(G3)のラップ分析&回顧

次走、札幌記念 (G2)に向けて

次走は8月22日(日)、札幌競馬場 芝2000mで行われる「札幌記念(G2)」。

一昨年のこのレースの覇者。

コース、距離ともに問題はないが、一時的な厩舎変更などの「お家騒動」の影響がなければいいが・・・。

 

⇒その他、2021・札幌記念(G2)の出走馬を分析