結果

2022年 11月13日(日)

第47回 エリザベス女王杯(G1)

阪神競馬場 芝2200m(内)重

2022年11月13日 阪神競馬場の馬場状態傾向分析(芝)

着順 馬名 タイム 位置取り 上がり3F
ジェラルディーナ 1.13.0 11-12-11-9(中団後) 35.4
ウインマリリン 1  3/4 6-6-5-2(中団前) 36.1
ライラック 同着 16-17-14-13(後方) 35.5

レースの上り:36.4


ラップ分析

1着タイム 後3F Lap1 Lap2 Lap3 Lap4 Lap5 Lap6 Lap7 Lap8 Lap9 Lap10 Lap11
今走 2.13.0 36.4 12.6 10.9 11.8 12.6 12.4 12.3 12.2 11.8 11.9 12.3 12.2
過去2走 2.11.20 35.7 12.4 10.9 11.2 12.4 12.3 12.2 12.2 12.1 12.1 11.5 12.2
0.8 0.2 0.0 0.6 0.2 0.2 0.2 0.0 -0.3 -0.2 0.9 0.0

(※過去2走=阪神開催の「エリザベス女王杯」の過去2年平均)

重い馬場、道中のラップも上がらない。

しかし、前後半1000mは60.3-60.4のイーブンペース。

上り3Fこそ36.4秒を要しているが、消耗戦というわけではない。

これだけを見ると、このレースで求められる適正は、道悪適正とSPの持続力と思いがちだが、少し違うように思う。

では、1、3、4着馬が後方からの差し馬なので、道悪で単に外差しが効いただけなのか? とも思いがちだが、どうやらそれだけでもなさそう。

今回は、上位5頭すべての馬が二ケタ馬番であることに注目したい。

外枠からスタートした馬は、この重い馬場なので、テンに出して行って内目のポジションを取ることは難しいので、道中の位置取りはどうしても外々になりがち。

しかし今回はそのことがプラスに働いたように思う。

1~3着馬の道中の位置取りはどの馬も外目。

外々を回る距離ロスはあったにせよ、馬場の悪い内目を通ることは避けられた。

しかも重馬場で、道中のペースがあまり上がらなかったことで、その距離ロスによるスタミナのロスも最小限に止められた。

逆に道中馬場の内目を通った馬は、そのほとんどが馬群に沈んだ。

おそらく、雨の中で5レースを消化した内目の馬場は相当痛んでいて、内目を通った馬は、かなり体力を削られていたのではないか?

というわけで今年の「エリザベス女王杯」は、ある程度の道悪適正は当然のこととして、道中馬場の外目を通った馬が、巧くスタミナを温存して、最後の600mに備えることができた。

そういうレースではなかったか?


回顧

1着は4番人気のジェラルディーナ。

大外枠18から道中は中団の後ろ、11番手の外目を追走。

終始外々を回り、3~4角も外目を回して、4角は9番手の外で直線。

直線も馬場の外目から追い上げを計り、坂の上りで前で粘るウインマリリンを捉えると、そのまま突き抜けてゴール。

終始外々を回る距離ロスはあったものの、終始馬場の一番いいところを回って帰って来た感じ。

大外枠が今回だけは吉と出た。

力半分、運半分の結果ではなかったか?

ジェラルディーナの分析

 

2着同着は5番人気のウインマリリン。

13番枠から道中は中団の前、6番手の外目を追走。

4角手前から動き始めて、4角は2番手で直線。

直線は坂下で先頭に立つと、進路を外へ外へと取りながらそのまま押し切りを計るが、坂の途中でジェラルディーナに並ばれて、しばし抵抗するも、ゴール前で交わされての2着。

最後のゴール前は馬場の内外の差が出た感じだが、道中はこの馬も巧く馬場の外目を回りながら直線を迎えた。

終始前目のポジションから粘りきっての2着。

この馬が一番強い競馬をしたのではないか。

ウインマリリンの分析

 

2着同着は、12番人気のライラック。

外枠15番から道中は後方17番手の外。

4角も13番手の大外で直線に向き、直線は馬群の大外から追い上げに入り、坂の上りでグイグイと伸びて、ゴール前は前を行くウインマリリンと鼻づらを合わせた。

枠順、道中の位置取りがはまった2着。

こういう展開は向いてそうな馬だが、今回はフロック的要素が強いのではないか。

ライラックの分析

 

1番人気のデアリングタクトは6着。

内枠4番から道中は中団8番手だが、位置取りは内外に分けると内側だった。

3~4角も内に閉じ込められた感じで、4角は9番手で直線に向き、直線は進路を外に取って追い上げを計り、ナミュールと一緒に伸びてはくるが、坂の途中で甘くなって6着。

道中内目を走った馬では最先着。

元来道悪は得意な馬だが、その馬をしてもこの着順が精一杯。

今回は力負けではないだろう。

デアリングタクトの分析

 

2番人気のスタニングローズは14着。

道中は中団の前、5番手の内目を追走。

4角は6番手の内目で直線に向くが、直線ではまったく伸びなかった。

道中前目につけて内目を通った馬はほぼ全滅なので、この結果も致し方ない。

スタニングローズの分析

 

3番人気のナミュールは5着。

道中は中団10番手あたりだが、位置取りはしっかり外目を通っていた。

4角も11番手の外目を回して直線に向き、そこそこの脚で伸びてはくるが、5着まで。

道中外目を通ったことで直線での失速は免れた感じ。

しかしこの馬、本質的にはマイラーと思うが・・・。

ナミュールの分析