2023年11月12日【福島記念】終了時点までのデータをもとに、ヴァンケドミンゴの好走パターンを分析。

ヴァンケドミンゴの距離適性

ヴァンケドミンゴはこれまでに芝1800m~芝3000mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1800m(2-1-1-6)
  • 芝2000m(2-1-2-14)
  • 芝2200m(0-0-0-2)
  • 芝3000m(0-0-0-1)

ベストは1800~2000m。

ヴァンケドミンゴの脚質

後方、中団から終いを生かす競馬がメイン。

終いのキレはそこそこあるが、キレッキレの切れ味勝負では後手。

なので、緩い流れの瞬発力勝負よりは、締まった流れで上りのかかる展開の方が後方から追い込んで来やすい。

走り時がイマイチよくつかめないが、福島コースと、外差しが効く馬場ではケアが必要。

ヴァンケドミンゴのコース適正

ヴァンケドミンゴの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 福島(4-1-1-5)
  • 新潟(0-0-0-2)
  • 東京(0-0-0-1)
  • 中山(0-1-1-6)
  • 京都(0-0-1-4)
  • 阪神(0-1-0-1)
  • 小倉(0-0-0-4)

福島巧者ぶりが目を惹く。

福島に次いで出走回数の多い中山コースも、選んでいるコースは内回りの千八、二千が圧倒的に多い。

栗東所属の馬としては、このコース選びは異例だろう。

厩舎としては、小回りの千八、二千に適性があると確信しているのだろう。

京都や阪神の外回りコースにも好走歴はあるが、重賞クラスになると、やはり小回りコースの方が良いのだろう。

ヴァンケドミンゴの持ち時計(ベストタイム)

ヴァンケドミンゴの持ち時計は次の通り;

  • 芝1800m:1.45.4 12着(京都)
  • 芝2000m:1.58.8 6着(福島)
  • 芝2200m:2.13.4 10着(京都)

スピード勝負には向かない。


ヴァンケドミンゴの重馬場適正

ヴァンケドミンゴの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(1-0-0-2)
  • 重(0-0-1-1)
  • 不良(0-0-0-1)

緩い馬場は向かないと言うレース後の談話は多いが、そこそこ走る。

これは、緩い馬場は苦手だが、上りが37秒近くかかるタフな展開が得意ということだろう。

ヴァンケドミンゴの鉄砲実績(休み明け)

ヴァンケドミンゴの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(0-1-2-8)

叩いてからは;

  • 2戦目(0-2-0-5)
  • 3戦目(0-0-0-3)
  • 4戦目(1-0-0-2)
  • 5戦目~(2-0-1-3)

どちらかと言えば叩き良化タイプ。

ローテは中2週以内でも(3-2-0-9)。

詰めて使った方が結果は良い。

ヴァンケドミンゴの枠順適正

ヴァンケドミンゴの枠番別着度数は;

  • 1~4番(1-1-1-8)
  • 5~9番(2-2-0-6)
  • 10~14番(1-0-2-6)
  • 15~18番(0-0-0-3)

ヴァンケドミンゴの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(0-0-0-5)
  • 3~5月(春):(1-1-0-6)
  • 6~8月(夏):(2-0-1-4)
  • 9~11月(秋):(1-2-2-8)

ヴァンケドミンゴの斤量別着度数

  • 54キロ(2-0-2-0)
  • 55キロ(1-1-0-6)
  • 56キロ(0-1-1-12)
  • 57キロ(1-1-0-3)
  • 58キロ(0-0-0-2)

ヴァンケドミンゴの好走体重

3着以内の体重は;

  • 454~476キロ

ヴァンケドミンゴの血統背景

父はルーラーシップ(キンカメ系/クイーンエリザベス2世カップ、宝塚記念2着 他)。

母は芝の短距離で1000万条件まで勝ち上がったアンフィルージュ

母の父はアグネスタキオン(サンデーサイレンス系/デビューから4連勝で皐月賞制覇)。

全兄に2018年「皐月賞」2着のサンリヴァル

ヴァンケドミンゴの近走

20/3/15 スピカS(3勝・ハンデ)

中山 芝2000m 稍重 11頭

着順:7着(2.02.0・0.4差)

騎手:石橋脩(55キロ)

道中は後方から、直線は外に出して追い込むが0.4差の7着まで。

レースの上りは36.1秒とややかかってはいるが、稍重馬場なりの緩い流れで前も止まらなかった。

20/4/4 湾岸S(3勝・ハンデ)

中山 芝2200m 良 17頭

着順:7着(2.14.6・1.0差)

騎手:田辺裕信(55キロ)

道中は後方。

直線に向いて、自身は上りメンバー3位の33.9の脚は出してはいるが、レースの上りが34.3秒では届かない。

20/4/25 エールS(3勝)

福島 芝2000m 良 13頭

着順:1着(1.59.9・-0.3差)

騎手:酒井学(57キロ)

道中は後方。

3角を過ぎて進出を開始して、4角では4番手の外。

直線も馬場の外目から鋭い脚で追い上げて、残り100mで抜け出した。

中だるみのスローペース。

後方で脚を溜めて早めのロングスパートが決まったが、時計も含めて、レースのレベルとしてはそれほど高いものではない。

20/7/12 七夕賞(G3・ハンデ)

福島 芝2000m 重

着順:3着(2.02.8・0.3差)

騎手:酒井学(54キロ)

道中は中団、勝負どころで動いて行って、4角は外目の7番手。

直線もバテずに食らいついているが、ここでは3着まで。

やはり福島は走るが、内容もまずまず。

2020年 七夕賞(G3)のラップ分析&回顧

20/11/1 カシオペアS(L)

京都 芝1800m(外)良

着順:3着(1.46.3・0.2差)

騎手:酒井学(56キロ)

道中は中団の後ろあたりで脚を溜める。

4角は12番手の外から直線。

直線は馬群の外目から強烈な伸びを見せたが、3着まで。

外回りコースでもそこそこやれたのは収穫だが、レースの上りは34.8秒。

まあ、この馬が差してこれる展開ではあった。

20/11/15 福島記念(G3・ハンデ)

福島 芝2000m 良

着順:2着(1.59.6・クビ差)

騎手:酒井学(55キロ)

道中は勝ったバイオスパークと同じような中団の位置取りでヴァンケドミンゴの方が外。

勝負どころでは外を回して追い込んで来たが、その距離ロスが勝ち馬との着だろう。

これで福島は(4-1-1-0)、やはり福島は走る。

2020年 福島記念(G3)のラップ分析&回顧

21/1/5 中山金杯(G3・ハンデ)

中山 芝2000m 良

着順:11着(2.01.8・0.9差)

騎手:藤岡康太(56キロ)

道中は先団3~4番手。

4角は3番手で先頭を完全に射程圏に収めるが、直線では反応悪く、坂の上りで失速気味。

この馬、やはり直線急坂は苦手に見える。

2021年 中山金杯(G3)のラップ分析&回顧

21/2/21 小倉大賞典(G3・ハンデ)

小倉 芝1800m 良

着順:9着(1.46.3・0.8差)

騎手:藤岡祐介(56キロ)

道中は後方からの追走。

4角も後方13番手の内で直線に向き、直線は内にもぐり込んで前を追うが良い脚は使えずに9着。

最後の直線、内目の馬場は傷んでいたようで、各馬内を通るのは避けていたようす。

この馬も、緩い馬場自体はあまり得意ではないので、最後の内目の選択がアダになったかも。

2021年 小倉大賞典(G3)のラップ分析&回顧

21/4/18 福島民報杯(L・ハンデ)

新潟 芝2000m(外) 不良

着順:13着(2.07.9・4.2差)

騎手:津村明秀(56キロ)

道中は中団の後ろ、10番手の外。

4角も10番手の外で直線に向き、直線は馬場の傷んでいないだいぶ外側を追い込んでくるが、先頭との差は詰まらず。

上り時計が39.6秒のかなりの消耗戦で、この馬向きの流れのはずだが、左回りが堪えたか?

21/7/11 七夕賞(G3・ハンデ)

福島 芝2000m 稍重

着順:12着(2.03.2・1.0差)

騎手:酒井学(56キロ)

大外16番から道中は中団の後ろ、10番手あたり。

4角は13番手の大外を回して直線に向くが、直線では見せ場なく終わる。

大外枠から終始外々を回る展開に、ハンデ56キロ、展開も道悪スローの「行った行った」なら、今回はちょっと出番はなかった。

2021年 七夕賞(G3)のラップ分析&回顧

21/10/31 カシオペアS(L)

阪神 芝1800m(外)良

着順:2着(1.47.2・クビ差)

騎手:酒井学(57キロ)

2枠2番から道中は中団10番手あたり。

4角は9番手の最内で直線に向き、直線も馬群の最内から伸びてはくるが、ゴール前クビ差届かずの2着。

前走とは違い、道中は内々経済コースを通り、直線も最内から上り33.0秒の脚で先頭に迫った。

道中の流れも緩く、コース取りも完璧だった。

しかし、阪神外回りでこの競馬、よほど調子が良いのだろう。

21/11/14 福島記念(G3・ハンデ)

福島 芝2000m 良

着順:6着(2.00.3・1.1差)

騎手:坂井学(56キロ)

パンサラッサが大逃げを打つ展開で、ヴァンケドミンゴの位置取りは後方馬群の7番手を追走。

4角は9番手で直線に向き、2着争いの馬群の中で頑張ってはいたが、6着まで。

タフな展開ではあったが、得意の福島なら、掲示板は欲しかった。

2021年 福島記念(G3)のラップ分析&回顧

22/2/6 関門橋S

小倉 芝2000m 良 

着順:4着(2.00.9・0.9差)

騎手:酒井学(57キロ)

道中は中団のやや後ろ9番手あたりを追走。

4角は9番手の内で直線に向き、直線は馬場の内目から追い上げてはくるが4着まで。

スローの前残り、57キロの斤量ではここまで。

22/7/10 七夕賞(G3・ハンデ)

福島 芝2000m 良

着順:6着(1.58.8・1.0差)

騎手:津村明秀(56キロ)

道中は後方12番手の外。

4角は11番手の外で直線に向き、直線も馬群の外目から追い上げてはくるが、あの位置取りからではこれが精一杯だろう。

位置取りもそうだが、走破時計が速すぎたのもある。

2022年 七夕賞(G3)のラップ分析&回顧

22/10/30 カシオペアS(L)

阪神 芝1800m(外)良

着順:8着(1.46.6・0.5差)

騎手:酒井学(57キロ)

道中は中団やや後ろ、10番手の外を追走。

4角は8番手の大外から直線に向き、直線もジリジリとは伸びてきているが、切れ味勝負ではやや劣勢。

昨年のこのレースでは最内からうまくさばけたが、今年は真逆の大外から。

こうなると切れ味で劣るこの馬には厳しくなる。

22/11/13 福島記念(G3・ハンデ)

福島 芝2000m 良

着順:12着(2.01.2・1.0差)

騎手:酒井学(56キロ)

【レース前寸評】

福島コースなら、展開次第で十分に追い込みは効く。

一定の警戒は必要。

【結果】

後方から追い上げる脚は出なかった。

もう適正云々に関わらず、重賞クラスでは厳しいのかもしれない。

2022年 福島記念(G3)のラップ分析&回顧

23/7/29 関越S

新潟 芝1800m(外)良

着順:13着(1.45.6・1.2差)

騎手:内田博幸(58キロ)

終始後方から4角も後方。

しかし直線でも脚は出せず。

長欠明け、叩いてからか。

23/8/13 小倉記念(G3・ハンデ)

小倉 芝2000m 良

着順:14着(1.59.8・2.0差)

騎手:藤岡康太(56キロ)

道中は中団の後ろ11番手。

4角も11番手の内目で直線に向くが、直線では見せ場なし。

流れとしてはこの馬向きだが、終いの脚が出ない。

本調子には程遠い。

2023年 小倉記念(G3)のラップ分析&回顧

23/10/29  カシオペアS(L)

京都 芝1800m 良

着順:12着(1.45.4・0.7差)

騎手:酒井学(58キロ)

道中は中団の後ろ、10番手あたりの最内。

4角も10番手の最内で直線に向き、直線は馬群の真ん中を突いて追い上げを計るが、いい脚は出せず。

58キロの斤量も重かったのだろうが、もう力が及ばない感じ。

2023/11/12 福島記念(G3・ハンデ)

福島 芝2000m 良

着順:8着(2.01.7・0.8差)

騎手:角田大和(55キロ)

道中は中団10番手あたり。

3~4角で手応えが怪しくなってきて、4角は最後方から直線。

直線は馬群の大外から追い上げを計るが、良い脚は出ない。

3~4角で順位を下げたのは、コメントによると不利があったみたい。

得意の福島で得意の展開だっただけに、スムーズならどうだったか?とは思うが、もう往年の力はないのも事実だろう。

2023年 福島記念(G3)のラップ分析&回顧