2021年11月28日【京阪杯】終了時点までのデータと実際の走りをもとに、レッドアンシェルの好走パターンを分析。

レッドアンシェルの距離適性

レッドアンシェルはこれまでに芝1200m~芝1800mまでの距離のレースに使われてきた。

各距離の着度数は次の通り;

  • 芝1200m(3-0-1-7)
  • 芝1400m(1-1-2-1)
  • 芝1600m(1-1-1-4)
  • 芝1800m(0-0-1-0)

当初は芝1600mをメインに使われ、3歳の芝1600mのオープン特別にも勝利していたが、古馬になり1600万条件で足踏み。その後、2019年の春に芝1200mを使ったところ、オープンクラス級の好タイムで勝利した。

ベストは芝1200mで間違いないだろう。

1400~1600mは、道中のペースが緩めば対応してくる。

レッドアンシェルの脚質

先行してからの押し切り、中団からの差し切りが主な決め手。

終いの脚はそこそこ出せるが、キレッキレの末脚勝負では後手を踏む。

あくまで内回り、小回り向きの末脚。

前からの競馬は数こそ少ないが、そこそこのSP持続力も持っていて容易にバテないが条件はある。

この馬、前からでも後ろからでも、開催前半(主に開催4日目以内)は走る。切れる脚も出るし、SPの持続力も発揮する。

しかし、一旦馬場が荒れてくると苦戦傾向。

この傾向は道悪でも通用し、馬場が渋っても、開催前半のキレイな馬場なら走るが、荒れた馬場の道悪はダメ。

レッドアンシェルのコース適正

レッドアンシェルの競馬場ごとの着度数は次の通り;

  • 札幌(1-0-0-0)
  • 東京(0-0-0-3)
  • 中山(0-0-0-2)
  • 中京(1-0-0-2)
  • 京都(2-1-2-1)
  • 阪神(1-1-3-3)
  • 小倉(1-0-0-1)

データ的には長距離輸送(東京、中山)に難あり。

直線急坂(中山、阪神、中京)では終いが少し甘くなるような印象で(2-1-3-7)。

逆に直線平坦なら戦績は(4-1-2-1)。

レッドアンシェルの持ち時計(ベストタイム)

レッドアンシェルの持ち時計は次の通り;

  • 芝1200m:1.07.3 1着(-0.4差・京都)
  • 芝1400m:1.20.6 11着(0.8差・東京)
  • 芝1600m:1.32.7 7着(0.5差・中山)
  • 芝1800m:1.50.2 3着(0.3差・阪神)

適距離の芝1200mの時計はそこそこ速い。

それ以上の距離では、スピード勝負には対応できていない。

レッドアンシェルの重馬場適正

レッドアンシェルの稍重も含めた道悪競馬での実績は;

  • 稍重(2-1-1-2)
  • 重(0-0-1-1)
  • 不良(1-0-0-1)

道悪の傾向としては「脚質」の項に記した通り。


 レッドアンシェルの鉄砲実績(休み明け)

レッドアンシェルの10週(中9週)以上の休み明けでの成績は;

  • 10週以上(1-2-2-8)

叩いてからは;

  • 2戦目(1-0-2-1)
  • 3戦目(2-0-1-0)
  • 4戦目(0-0-0-1)
  • 5戦目~(0-0-0-1)

レッドアンシェルのローテーション適正

  • 連闘(未)
  • 中1~2週(0-0-0-1)
  • 中3~5週(0-0-2-1)
  • 中6~8週(4-0-1-2)

しっかりと間隔を取った方がいいタイプ。

レッドアンシェルの枠順適正

レッドアンシェルの枠番別着度数は;

  • 1~4番(3-0-2-6)
  • 5~9番(2-1-2-1)
  • 10~14番(1-1-1-3)
  • 15~18番(0-0-0-2)

枠順は内目の方がよさそう。

レッドアンシェルの季節別着度数

  • 12~2月(冬):(1-2-2-2)
  • 3~5月(春):(1-0-0-4)
  • 6~8月(夏):(3-0-2-1)
  • 9~11月(秋):(1-0-1-5)

気候の影響はあまり受けないようだが、夏は好き。

レッドアンシェルの斤量別着度数

  • 54キロ(1-0-0-1)
  • 55キロ(2-0-0-1)
  • 56キロ(1-1-1-2)
  • 56.5キロ(0-0-0-1)
  • 57キロ(2-1-3-6)
  • 58キロ(0-0-1-1)

斤量の影響は受けにくい。


レッドアンシェルの連対体重

  • 432~478キロ

レッドアンシェルの血統背景

父は「菊花賞」「有馬記念」「天皇賞(春)」などG1を3勝したマンハッタンカフェ(サンデー系)。

母の父はストームキャット(ND系ストームキャット)。

ストームキャットは米国で走り、ダートの6F~8.5F(約1200~1700m)で活躍。G1は1勝しただけだが、種牡馬としては多くのG1ウイナーを排出した名種牡馬。代表産駒ジャイアンツコーズウェイも種牡馬として高い名声を誇る。

ストームキャットは日本では母の父として、ロードカナロアキズナエイシンヒカリリアルスティールなどのG1馬を多く輩出。

レッドアンシェルの近走

19/2/17 斑鳩S(1600万下) 7頭立て

京都 芝1400m 良

着順:3着(1.22.5 0.3差)

騎手:池添謙一(57キロ)

7頭立ての5番手から、先頭とは5馬身くらいの差で追走。

前半が緩いスローぺース。

直線は外に差して追い込むが、勝ち馬、2着馬にはキレ負け。

19/4/20 彦根S(1600万下) 14頭立て

京都 芝1200m 良

着順:1着(1.07.3 -0.4差)

騎手:福永祐一(57キロ)

キャリア14戦目にして初の1200m。

3枠3番からスタート良く3番手につけると内ピッタリで直線へ。

直線に入るとスッと2番手に上り、残り100mあたりで抜け出すと、そのまま後続を突き放した。

レースの上りが33.0秒。自身の上りは32.8秒。

時計も内容も圧巻の勝利。

19/6/30 CBC賞・H(G3) 13頭立て

中京 芝1200m 不良

着順:1着(1.09.8 クビ差)

騎手:福永祐一(56キロ)

雨の降る不良馬場。

スタートは五分で中団6番手あたりからの競馬。

4角は外を回して直線を向くと、残り200mで先頭に並びかけ、壮絶な競り合いの末、ゴール前クビ差制して勝ち切った。

良馬場での追い比べでは後手を踏むが、力の要る馬場での追い比べでは強い。

2、3着馬とはハンデ差はあったが、芝1200mの重賞初挑戦としては上々の出来。

20/2/2 シルクロードS(G3・ハンデ)

京都 芝1200m(内)良 18頭

着順:18着(1.14.2・5.2差)

騎手:フォーリー(57キロ)

1枠1番から道中は3番手の内。

4角も3番手で直線に入るが、直線半ばで失速。

ジョッキーもそのまま追うのをやめた。

故障発生の可能性。

20/5/16 京王杯SC(G2)

東京 芝1400m 稍重 13頭

着順:11着(1.20.6・0.8差)

騎手:福永祐一(56キロ)

道中は中団。

直線に向いてもキレる脚は出せなかった。

「休み明け+長距離輸送」と言う凡走パターンでもあったが、レースの上りが33.1秒。

展開も向かなかった。

しかし、前走のイヤな敗戦の影響はなかった模様。

20/7/5 CBC賞(G3・ハンデ)

阪神 芝1200m 稍重

着順:3着(1.09.3・0.6差)

騎手:福永祐一(57キロ)

道中は中団の前。

そこそこ締まった展開で、4角は6番手の内で直線。

直線も外に持ち出して伸びてはくるが、前にいる軽ハンデ組も止まらない。

トップハンデの57キロとしては上々の出来。

2020年 CBC賞(G3)のラップ分析&回顧

20/8/23 北九州記念(G3・ハンデ)

小倉 芝1200m 稍重

着順:1着(1.07.8・-0.3差)

騎手:福永祐一(57キロ)

逃げたモズスーパーフレアがハイラップを刻む中、レッドアンシェルは中団馬群の内。

4角も内を回って直線に入り、直線では内から外へ、もの凄い脚で伸びて来た。

トップハンデの57キロで快勝。

鞍上は初めて装着したブリンカー効果を強調。

モズスーパーフレアとの斤量差は0.5キロだったが、0.3差をつければ文句なし。

2020年 北九州記念(G3)のラップ分析&回顧

20/10/4 スプリンターズS(G1)

中山 芝1200m 良

着順:6着(1.09.0・0.7差)

騎手:M・デムーロ(57キロ)

道中は中団の後ろあたり。

4角は11番手の外で直線に向き、直線は馬場の外目を追い込んでくるが、6着まで。

後方の馬、外差しが伸びたレースにしては物足りない内容。

位置取りが少し後ろすぎたのは枠順の影響か。

関東圏では相変わらず結果が出ない。

2020年 スプリンターズS(G1)のラップ分析&回顧

20/11/29 京阪杯(G3)

阪神 芝1200m 良

着順:14着(1.09.2・1.0差)

騎手:幸英明(57キロ)

道中は中団で脚を溜めて4角は8番手で直線。

しかし直線ではまったく脚を出せず。

今走が休み明け4走目。

春先から使い詰めで、途中G1への出走もあり、少し疲れがあったのでは?と思うような負け方。

2020年 京阪杯(G3)のラップ分析&回顧

21/3/28 高松宮記念(G1)

中京 芝1200m 重

着順:18着(1.11.3・2.1差)

騎手:池添謙一(57キロ)

1枠2番から道中は中団の前、5番手を追走。

4角も5番手で直線に向くが、直線では坂の上りからがさっぱり伸びず殿負け。

元来道悪は走る馬だが、馬場の悪い内目に閉じ込められて嫌気がさしたか?

内目を走って好走したのは逃げたモズスーパーフレア一頭だけ。

2021年 高松宮記念(G1)のラップ分析&回顧

21/8/22 北九州記念(G3・ハンデ)

小倉 芝1200m 稍重

着順:5着(1.08.5・0.3差)

騎手:武豊(58キロ)

道中は中団6~7番手。

4角も6番手の外で直線を向き、直線は馬群の外目から追い上げてくるが、わずかに前を捉えきれずに0.3差の5着。

緩い馬場でのトップハンデの58キロが堪えたのかもしれないが、0.3差の5着なら、悪い競馬ではない。

2021年 CBC賞(G3)のラップ分析&回顧

21/9/12 セントウルS(G2)

中京 芝1200m 良

着順:14着(1.08.3・1.1差)

騎手:武豊(56キロ)

スタートで出遅れて道中は後方12~13番手の内。

4角も13番手の内で直線に向くが、良い脚は出せず後方のまま。

あの位置取りからではどうしようもない。

出遅れがすべて。

2021年 セントウルS(G2)のラップ分析&回顧

21/11/28 京阪杯(G3)

阪神  芝1200m(内)良

着順:12着(1.09.7・0.9差)

騎手:団野大成(57キロ)

道中は中団7番手。

4角は9番手で直線に向くが、直線では見せ場なし。

2ヵ月の間使われたAコースの芝は、この馬にとっては走り難かったのではないか?

2021年 京阪杯(G3)のラップ分析&回顧

次走、シルクロードS(G3)に向けて

次走は1月30日(日)、中京競馬場 芝1200mで行われる「シルクロードS(G3・ハンデ)」。

ハンデはトップハンデの57.5キロ。

トップハンデを背負っての直線急坂コースでは、あまり期待はできない。

 

⇒その他、シルクロードS(G3)の出走馬を分析